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#20230129             アニクラにおいての自己防衛(その1)

著:鶴岡八幡


2023年1月29日に配信したスペース「しゃべるアニクラ」に置いて「アニクラききかんり」という話題でのディスカッション中に、テキストとして残すべき題材があったので、以下に記していきます。この発言に関しては鶴岡が全責任を負うものであり、実際の発言者の瑕疵や、それについての訂正言及も「オタクと音楽を楽しむための提示」として鶴岡が発信することをご了承ください。

本日の話題:アニクラにおいては男女の性差を問わず、身体的接触を避けること


 前提として、2つの意見が発生しました。

 「セクシー、フェティッシュな格好をしていようが、それを理由に同意なく女性に触れるべからず」

 「クラブにおいて露出の多い女性はウェルカムな意思表示である文化もあるので、接触行為が発生しうる」

 異なる考えから出る発言の発生を否定せず「その考え方がある」は自由闊達に発信してほしい、が『しゃべるアニクラ』というスペースの意義です。
 だが、今回の発言に関しては「認識としてその問題を同一視してはいけない」という定義が必要となったこと、「前提としてここは守るライン」の必要があったので、そこに対して定義しました。

前者は一般社会においてだけではなく、コスプレ業界やフェティッシュイベントでも不文律として「その行為はNG」であり、当然の提示です。

後者は「クラブ文化として男女問わず交流をウェルカムにしているイベントの流れも有るので、そこをきっかけにコミュニケーションとしている場合がある」という文脈から生まれました。

ですが「AとBは別の話題でありながら、コミュニケーションとして齟齬を生むし、そこを区別できない人がいる前提として今一度確認すべき」と判断したので、改めてテキストで説明します。

ただ前者の提案に関しては、「女性がセクシーと思われる格好をしていたら、触られることはしょうがないのでは」という看過できない発言があったため、鶴岡を含め「その認識は問題が有るし、悪影響を及ぼす」という視点からでの戒めでありますので、その事実は記載した上でこのテキストに定義をまとめました。

定義:アニクラは一般社会生活の延長上なので、明示されていないかぎり一般社会で禁止されていることは絶対に禁止である

 アニクラで起きるトラブルの多く、そして一般社会の概念でこの当たりの認識を間違えている人がいるという前提にはなりますが、「どんな格好をしている方がいても、自分の欲求のままに許可なく触って良い」は有りえません。犯罪行為です。

またそういった行為に及ぶ加害者や容認者が(あえて強い言葉を使います)が「そういう格好をしている方にも問題が有る」という論拠を出されますが

「100%どころか1000%エロい格好をしている人に責任はない」

と断言します。これは犯罪であるなし以前に、令和5年の日本社会でのアップデートだと思って下さい。このマインドが無い方は社会生活をする上で「意識を修正する必要がある」と思ってお読み下さい。

 アニクラは「皆さんで平和に好きな音楽を楽しんで、その中で一体感を得たり、ちょっとしたコミュニケーションから意気投合したりする」音楽文化で、共通のコンテンツをお互いに好きであり尊重する「同人オタク文化」と大きくて良い音と幸せな環境で音楽体験をする「クラブ文化」を軸にしています。

その両方の文化で徹底して実装を目指したテーマは「イベントで過ごすことに安全感があり、心配なく幸せな体験をして無事に帰宅して頂く」という部分です。

前提の上で「イベントごとのカラー」が明確にあっても「違いがわからないよ」と思われるのも必然なので1点だけ共通次項として守りましょう、という定義が以下になります。

「女性に勝手に触って良い一般社会がないように、アニクラ(デカ主語)だから許される女性への勝手なタッチや過度なナンパ行為、ワンチャンは無い」

の1文です。
このイベントはOKです、というイベントオーガナイザーさんが明言しているイベント以外はコレを徹底しましょう。

もちろん書いてないからやって良いとか、不安なのでいちいちオーガナイザーに問い合わせる、というのは止めましょう。許可がなければ禁止、特例はない。

そのタッチ、その声がけ、そのワンチャン欲求が来場者に対して「あのイベント嫌だな」から「アニクラ文化嫌だな」って混同される可能性がとても高いのです。

なのでいま一度、振り返って頂いて「男性女性関係なく性的接触は厳禁」をご理解の上でアニクラを楽しんで下さい。

補足情報:フェティッシュなイベントではどうしているのか?

フェティッシュ系のイベントや、セクシー系なコンテンツを出している人に対してはどういう対応になっているの? また観測の1つとして百合キャラによる百合パフォーマンス、ないし女性同士での胸揉みやハグはどうなの? というのもスペース内で言及されましたので、以下に記します。

フェティッシュイベントのリテラシーの高さ

 フェチズムとしてラバーやレザー、ボディスーツなどを着てイベントを楽しんでいる方々は、完全に前提として「同好の士が集まるイベントであり、その中でショーやパフォーマンスが有るが、お互いに敬意を持ち尊重する」が徹底されています。

「リテラシーが高い」を前提に来場者へのドレスコードを設定したりすることで、なんちゃってが混在しない、それでいて初心者にはとても優しいナビゲーションを両立させています。これは見習っていきたい。

 で、イベントではなく同人文脈でセクシーなコスプレイヤーさんたちも多くいらっしゃったのですが、どうしていたかといえば当然のごとくお触りはもっての外ですし好きなキャラの服を着て幸せな時間を過ごす、それを邪魔するものはカラテで爆発四散ぐらいになるのが基本です。

 たとえばセクシー女優さんだったり、グラビアアイドルの人が媒体で作品を発表していようがなんだろうが、御本人に触っていいかどうかは当然NGなわけでして、なんでアニクラやコスプレイヤーさんに対してOKだと思ったのかは理解不能なのですが、最大限譲歩して「オタク界隈は母数が増えると日本語通じない人が一定確率混在します」としか言えない、そして母数が増えているのは間違いないので「前提としてご存知かもしれませんが禁止行動は止めましょう」をハウスルール、イベントルールで徹底するのがいいでしょう。

百合パフォーマンスの是非

 これも関係性の問題にだいぶ近いのですが、当事者同士がOKなら許されるものとして「同性(ここでは女性とします)のハグや胸揉みでキャッキャウフフしてる」というシーンがアニクラで見受けられた場合、異性同性を問わず「自分もして良いのか」という謎ジャッジが出る人が居る、というのも話題に上がりました。

あくまで一側面ですが、女性同士の仲の良さをアピールしている行動も含まれていると認識しました。

ですが前述の通り「それはそれ、これはこれ」というガイドラインが通じない前提があるうえでは「その行動、パフォーマンスを許可する上でセキュリティレベルが上がる」という経験則から、あまり推奨できないという私見です。場の空気や酒でテンションが上がって同性がイチャイチャしている、を微笑ましく許容できる土壌が完成していない、と思うからです。

似て非なるものですが、良くアニクラで酒が入って男性が上半身裸になるのも賛否両論有るやつですね。面白いと思う人も不快と思う人もいますので、そこはイベントのカラーとして是非を提示したほうがよいでしょう。

まとめ

人間が読みやすい記事はだいたい1つ3000文字前後、という観測から今回はコレぐらいで終わります。
同じように先日のスペースで提示された「アニクラききかんり」はしばらく定期的にまとめていきますので、よろしければ気付きのヒントに活かしたり、「自分はこういうアプローチです」など意見を伺えれば幸いです。

次回に関しては「オタクはイベント参加時に貴重品を放置しすぎ問題とその解決」でお話します。遅くて週1、早くて週2ぐらいでテキストにしますね。(執筆時間2時間)

著:鶴岡八幡(https://twitter.com/turuoka8man777


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