10月月報:「拡大・成長・発展」の脅迫性、個人での限界点??
朝井リョウサイン会
本が大好きなのに、サイン会にこれまで一度も行ったことがない。
なんならサイン本も欲しいと思わないし、なにも書いてない方を買う。
しかしちょうど正欲をNetflixで観て、原作の衝撃は越えられず、やっぱ朝井リョウってすごいよなーーーと思っていたタイミングで、新作の生殖記のサイン会があると知って、行ってみるか…!!!になった。
まずわたしはこの生殖記を読んで、めちゃくちゃウケて、これこれ!!!朝井リョウのこういう文章が読みたかったんだよ~~~!!!!!!だって朝井リョウって絶対もう少し性格悪いじゃん!!!!小説はいつも全方位に救いがあるような、人間の美しさを信じようとするエンドが多いけど、実際はこんな細やかに他者の心情を書ける人は日頃から他者を残酷なまでに観察し切ってて、それはひろゆきとかそういう浅い性格の悪さとかではなく、他者を悪様にいわず、その場では愛想よくしつつ心のシャッターをガシャーーーーンと閉じる人だからこその冷酷さというか、冷たさがあって、
でもラジオとかで話す朝井リョウは本当に明るくてよくしゃべり、笑い、なのに作風あれって!!!!!!こわ!!!!!!!!!!
ホラーだろそれが一番!!!!!!!!と思いつつ、でも小説を書くときにすごくずるいことをしているような気がする、的なことをなにかのインタビューでいっていた彼の言葉が忘れられず、一番気になる作家だった。
だからこそ今作でもうこの思考絶対朝井リョウ本人じゃん🎶🎶てかこのエピソードもエッセイでいってたやつじゃん🎶おもろすぎ🎶🎶最高🎶
とかこれまでと距離感の違う朝井リョウの文章を読みながらにやにやしていたけど、そのあと徐々にダメージを喰らってしまって。
というのも、生殖記に一貫して書かれていたテーマの、「成長・拡大・発展」について、わたしはこの一年近く「成長・拡大・発展」してきたつもりだけど、なんか結局それをしぬまでひとりでやり続けることは無理があるんじゃないか??飽きや頭打ちの感覚がきてしまうんじゃないか??と絶望的な気持ちになったから。
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