見出し画像

「場とデザイン - CXO Night #5セミナー」で自分が感じたこと 1/2

CXO Night#5に参加してきました。
CXO Nightはデザイナーのマネジメント的な課題やデザイナーが経営にどう関わっていくか。といった内容のセミナーだったので気になっていたのですが今回初の参加です。

「チームBANK流のプロダクト開発」「場とデザイン」の2つのテーマでの話だったのですが内容が非常に濃かったので2回に分けて投稿することにしました。

目次:チームBANK流のプロダクト開発
・河原 香奈子  / 株式会社バンク
・岡田 麻里 / 株式会社バンク
・モデレート 広野 萌 / FOLIO
1.bankが新規サービスを作る時の流れ、CEO光本さんに期待されていること
2.バンクのデザインドリブンな文化とはなにか教えてください。
3.デザイナーの強みを生かした振る舞い。
4.事業的な制約があるとおいますが 理想と現実のバランスの取り方などなにか意識していることありますか?
5.bankのようなプロダクトどういう人をチームにいれたいか?
6.Q&Aセッション

発言した方の名前を頭に記載。間違えていたらすいません。
※敬称略で失礼します。

河原香奈子さん→BANKでデザイナー兼執行役員として活躍かっこいい。
岡田麻理さん→グッドパッチでprottのプロダクトマネージャ→BANK,トラベルナウの立ち上げ。

1.bankが新規サービスを作る時の流れ、CEO光本さんに期待されていること

cachとトラベルナウ
【河原】新しいものが始まる時はCEOとデザイナーである河原さんが直接話す。
「こういうアイデアがあるんだけどサクッとモック作って」
bankではデザインドリブンの文化があってCEOが強いビジョンを持っているのでうまく汲み取ってデザイナーとCEO間である程度形にしてからPMとエンジニアを入れて形にしていくスタイル。
※作ってみてなにか違うな。。も1個2個ある。
利点:トップがもっている明確なビジョンをぶらさずに素早くつくっていける。

【岡田】キャッシュの立ち上げた際の仮説。
世の中に潜在的な1〜3万小額資金ニーズがたくさんあるのでは?→キャッシュ
具体的な話だとディズニーランドに子供の誕生日に行きたいけど家計が少し苦しいでも行きたい諦めちゃう人もいるけど家の中のものそういう人たちに対して諦めちゃう体験をなくして背中をおしてあげるようなサービス。
【広野】アイデアとして写真とってその場で金額になるのはもともとコンセプトとしてあったのか?
【河原】cach→写真とったりアプリの中にお金が振り込まれるアプリつくって。そこから雰囲気やデザインの見た目はデザイナー主導で進めていった。
【広野】技術的な制約は?
【河原】一旦ユーザー体験重視→実現する為にすり合わせ
その上でエンジニアと社長とすり合わせて実現可能なところを模索していく。最初に電話番号だけでログインを考えたのはデザイナーの意見。
【岡田】トラベルナウの旅行は人生における冒険。
人生における財産。旅行に行くためのお金と時間と複雑さを解決すつ為につくった。
2018年にトラベルナウを出したのは旅行業界に大きな変化はないんじゃないか?ということでタイミングにチャンスだと思った。OTA
【河原】既存の領域と世の中の解離が起きているところはどこかを探る。
2019年のサービスは内緒。
【河原】モック作成はワイヤーざっくり
・世界観(見た目)の方向性の検討
・ワイヤーに世界観に適用。
・スピード感は最速で1日で作ってそれをもとに議論していく。
【河原】初期は青だった。
新しい会社・サービスなのに既存のフィンテックであるような色でいいのかと思った。
【河原】トラベルナウも1日で作って一年眠らせた。プロダクトと市場を見てタイミングを図った。
【岡田】新規開発時に大切にしていること。
CEOの中にある仮説を全力で検証するためのプロダクト開発。CEOの作りたいものは明確にある。裏側のは泥臭い運用。

【河原/岡田】キャッシュとやった時はダンボールがいっぱいきた
3週間くらい捌き続ける生活ww
cashの予算も1ヶ月くらいで考えていたが1日分も足りなかった。
CEOである光本さんを信頼しているからこそ全力で開発にうちこめる。

2.バンクのデザインドリブンな文化とはなにか教えてください。

【河原】デザインチームのミッション
・事業の成功確率を最大化するために魅力的なプロダクトを全力でつくる。
・例えば初めてアプリをさわる時のワクワク感や驚き。愛着。インタラクションなども。
・細かいところはエンジニアと協力して作る。
・大きい枠ではアイデアをどういう風に光をあてればいいか考える。

3.デザイナーの強みを生かした振る舞いとは?

【河原】具体的に目に見えるものを作れる力がある。チームの推進力になるようにして行きたい。
【岡田】PMから見た河原さん(デザイナーとしての魅力)
事業もチームもすごいかんがえている。
ビジネスにおける数字を理解する姿勢。
デザイナーならではの視点で理解して噛み砕いてアウトプットもしてくれる。
【岡田】デザイナーだとあーしたいこーしたいが出てくるかもしれないが
事業をみて中長期的な視点でやるやらないの決断をする。建設的に議論できる。
【河原】議論してる時にささっとモックつくる。
やるやらないはおいといてささっと作って話した方が早い。5分くらいでつくれるからささっとつくる。

4.事業的な制約があるとおいますが 理想と現実のバランスの取り方などなにか意識していることありますか?

【岡田】制約はあるけどあきらめないこと。
交渉もしてひとつずつつぶしている。
例えばトラベルナウは入力フォーム「名前」「生年月日」「性別」しかとってないが最初は入力項目を10個くらいとってくれといわれた。、。
【河原】リスクよりもユーザー体験を優先させたい。
【河原】トラベルナウを作っている時
他の旅行サービスとかきになるけど。あえてしりすぎない。(必要に応じてみたりはするけど)あくまで利用者目線を貫いて作る。
【河原】UIを参考にする時は同じ業界も見るが業界問わずみたりする。

5.bankのようなプロダクトどういう人をチームにいれたいか?

【岡田】うまくいかないこともカオスなことも楽しめる人。
【河原】新しい市場を作ろうとしているからこそ。既存のやり方を踏襲してたらできない。
【河原】バンクの行動指針
くるったようなことをしよう。←それくらい思っていないと振り切ったものを作れない。
すべては実験←リスクをおそれずに。
全力で働く。←なんでも全力。

【河原】デザイナーでいうとbankで採用したいときは
魅力的な表現力を一番重視。その力がないといいものを作れないと思う。
【河原】BANKの方針として
どういったプロダクトをどういった見せ方でやっていくかの責任もありつつ
プレイヤーとしてやっていきたいので。
細かいスキルのディレクションが必要ないひとが良い。
5人以上くらいになるとマネージメント業務が必要になってくる。
【岡田】PMの理想の人物像
大きい事業なので協業する会社さんだったりやチームのメンバーとの結束。
ビジネス、エンジニアリング、デザインのバランスをとって前進させる。
【広野】法律などの確認やリーガルは?
【河原】初期は外部の弁護士事務所さんにみてもらっていた。
【岡田】現在は担当の弁護士さんが入社。
事業ごとに法律も勉強する。

6.Q&Aセッション

Q.学生でデザインを勉強しているのですが、4年間でなにかやった方がいいことはあるか?やった方がいいとかこうした方がいいとかありますか?
A.【河原】手を動かすことも大事だし、色々インプットすることも大事。美術館やデザイン系のイベントなどもいってる。常に世の中のトレンドを普段からしておく。そうすると日常でのデザイン業務にも生きてくる。引き出しをたくさん作っておく。

Q.光本さんの仮説を元にプロダクト作る前にユーザーインタビューなどはするのか?
【岡田】リリース前は全然やっていない。ユーザーインタビューはやりたいがニーズがあることが明確だと信じてやっている。
ユーザーインタビューと取り入れるともっとこうした方がいいのかなとか気になってしまうのであえて取り入れず自分たちの感覚を信じてやる。
【河原】だした後にどんどん変えていいと思っているのでそのために思っている仮説をまずは全力でぶつける。

Q.光本さんとメンバーでの仮説の感覚のずれはないのか?
A.【河原】実はCASHを始める前はドキドキしていた。ハラハラも含めて楽しんでこれた。
どうなっても自分が作ったものでどういうことが起きたのか受け止めて進めていった。
怖くもあり楽しみでもあり。

Q.バンクではプロダクトマネジャーはどういう位置ずけなのか?どういう位置ずけだとチームとしてプロダクトが進みやすいか?
A.【岡田】プロダクトマネージャは事業を成功させる為になんでもやる人。
役割もその会社やチームによって違ってくるので変えている。
「偉大なプロダクトは偉大なチームから生まれる。」グッドパッチの思想を信じてやっている。
みんなが働きやすい環境作りや本領発揮できるようにしていく。

Q.エンジニアやデザイナーにワイヤーを作ったりしているがどういったコミュニケーションに気をつければ働きやすくなるか?良い体験を作れるか?
A.【岡田】エンジニアは出来るだけ同じ目線に立つようにする。休日にコードを実際にかいて見たり。同じような立場で関係を構築していってお互いにいいやすくする。
【河原】(岡田さんは)デザインもエンジニアリングのこともビジネスのことも分かってくれている。

Q.デザイナーやりながら経営層もやってるがデザイナーの視点よりになってしまいがちなのですがマインドや時間の使い方はどうしているのか?
A.【河原】マインドはあえて分けていない。デザイナーだからこそユーザ目線にたてるし、ビジネスのことを理解もしているがその視点からだけの意見は言わない。
ビジョンやミッションを元にボトムアップでサービスの改善もしている。

Q.コミュニケーションの量や質をあげる為に工夫していることなどはありますか?slackのルールなど?
A.【河原】デザイナーとしては見えるものをslackに張っている。こうして行きたいとか考えてることを共有する。
【岡田】席で議論が発生した時に2人だけじゃなくでエンジニアも巻き込みながら議論するようにしている。意識している。相談もよくする。
【河原/岡田】雑談もする時は息抜きでする、

Q.プロダクト開発の中でモチベーションを感じたエピソードなどあればおしえてください。
A.【河原】デザイナーとしてモチベーションとして性善説にもとずいて設計しているサービスなので成功したら性善説に基づいたサービスがもっと世の中に増えるんじゃないか。そこがやりがい。デザインを大事にしてくれている。
事業が成功要因はデザインだけではないがバンクはカッコいいものを作って世の中を変えて行こうと思っている。そこができたらデザイナー冥利に尽きる。そこを目指してやっている。
【岡田】課題があったことが目に見えて数字が見えてくる。
サービスを作った後に協業先の会社さんが可能性を感じてくれている。

Q.ディレクション(マネジメント)がいらないチームづくりはどうやっているのか?
A.【河原】最後の最後のリリースするところは確認している。そもそもプロダクトのビジョン・ミッションが明確にあり、プロダクトポリシーがデザインガイドラインのような役割も果たしている。コアなとこだけちゃんとしっかり伝える。
プロダクトポリシー(10ページくらい。)
【岡田】事業として守らなきゃいけない仕様は固めてから進行している。制約はしっかり見る。

Q.1日でモックをあげる。と言っていたがクオリティとスピードのバランスはどうしているのか?
A.【河原】思いつく限りは作る。ちょっとメモ的に残しておく。コアな部分をその中で筋が良さそうなものを社長に見せる。ワイヤーワイヤーしてると感情的な感覚まではわかりづらいので最低限のあしらいはする。

────────────────

まとめ・ぐっと来たこと

「偉大なプロダクトは、偉大なチームから生まれる。」グットパッチの思想。
PMである岡田さんらしい言葉ですがチームづくりの大切さやコミュニケーションづくりの大事さを改めて感じました。

「コアな箇所だけの体験モックは最低限のあしらいも込みで1日で作る。」
河原さんはデザインのクオリティも素敵ですがアウトプットするスピード感も素晴らしいとおもいました。スタートアップならではのスピード感も感じました。自分も卓上の空論をだらだらするくらいなら簡単に見えるものを作ること。を意識していきたいです。

ビジネス、エンジニアリング、デザインのバランスをとって前進させる。岡田さんの言葉でPMとしてプロダクトをドライブするために色々な知識を学んでいくことに惜しみなく努力している姿に感服です。

デザイナーとしてBANKさんのプロダクトの0からの開発フローを赤裸々に語って頂きました。
自分もPM兼デザイナーとして働いているのでデザイナーである河原さん、PMである岡田さんの話を聞けて参考になりました。

自分の意見としてはBANK流のプロジェクトは開発前にユーザーインタビューをあえてやらなかったりだとか独自性のある進め方なのかなと思いました。
※そもそもプロジェクトに絶対に成功するなんで正当方とかないと思いますが。

でも、社長も含めたチームの全員が絶対的に明確なビジョン・ミッションに向かってプロジェクトを進めていること&そのスピード感がストロングポイントだと思うし。
皆が同じ方向に向かってものづくりをしているからこそ「CASH」や「TRAVEL Now」のような革新的でユーザーを魅了するサービスが生まれるのだと今回のセミナーで確信しました。

まさに「偉大なプロダクトは偉大なチームから生まれる。」ですね。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
「場とデザイン」次回のnoteでアップしたいと思います。

あーすごく楽しかった。

────────────────

追記:場とデザインセミナレポートの第二弾をアップしました。https://note.mu/ippai_nereru/n/nc4b6080165e9

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?