DAY27 最後までやりきる
いしかわゆきさんという方がたのしく書くためのコツを教えてくれる『書く習慣』という本に刺激を受けて、自分も書く習慣を身につけたいと思い、巻末にある『書く習慣 1ヶ月チャレンジ』に挑戦中!
27日目のテーマは『誰かに言われた大切な言葉』について。
たしか2回目の転職をする際に、その時の上司に『次の会社では、最後までやりきるってことをもっと意識して頑張って』という言葉をいただいた。この言葉をもらったのは十数年前だが今でも常に意識している。
その上司とは私にとっては2社目の会社で、営業から経理に転身した時に出会い、簿記試験の知識しかない私に手取り足取り丁寧に教えてくれた。それこそ電卓の使い方から会計ソフトの入力、決算の進め方、連結決算や連結納税など。経理の全てを教わったと言っても過言ではないと思う。
その2社目の会社は今はもうこの世に存在しない。私は入社してちょうど3年で辞めたことになる。入社直後から業績が下向きになり始め、2年目、3年目は営業赤字となり、上場していた関係でいわゆる『GC注記』が付けられることとなった。GC注記とは企業が事業を継続できない可能性があることを知らせる注意喚起のことでGC注記が付いた企業は倒産するリスクがあるって感じ。当然株価も下がる。
個人として家を購入したばかりでの転職で給料も少し下がっていた。2年目の終わりからは、その下がった給料からさらに30%カットという感じ。会社が潰れるよりマシと言ってる同僚もいたけど私は全く納得できなかった。
経理や財務やっていると会社の生の数字が見られるから、この先自分たちの身に何が起きるのかを他の部署の人より早く知ることができる。経理になって2年目で、どんどん会社に貢献して給料上げてって考えていた若造には耐えがたい未来が明確に見える。なので早々に転職を決意(笑)
その上司の方は、もしかしたら私に期待してくれていて最後まで一緒にって思ってくれていたのかもしれない。または、会社が死んでいくことを経験するってのはなかなかできないことだから最後まで経験して欲しいと思ってくれたのかも。はたまた、単に普段の働く姿勢から『やりきっていない』と感じていただけかもしれない。
真意は確認できていないし、自分なりに受け取って解釈すれば良いと思っているので聞く気もないんだけど、あの時に『やりきれ』と言ってもらえたことで、その後の人生が変わったとは感じている。感謝しかない。
『先が見える』『先見性がある』といえば聞こえは良いが、ようは私は諦めが早いんだと思う。自分の思い通りに行かない時や思いがけない悪いことが起きた時などは特に『このままここにいては危ない』って思いがすぐわいてくる(笑)だから早めに行動に出てしまうんだけど、それがやりきっていないように見えるし、実際やりきったことになっていないんだと思う。
一方で、『やりきる』ってどこまでやれば達成できるのか?この疑問もあの言葉をもらった時から抱えている。例えばこの2社目の会社が本当に民事再生して会社清算してってところまで一緒にやればやりきったことになるのかもしれない。これは『終わり』があるからわかりやすい。でも、『終わり』がない会社や仕事をしている時の『やりきった』はどうやったら達成できるのか?
四半期や期末の決算を1回ずつ見れば『終わり』があるし、店舗の運営だって1日で考えれば『終わり』がある。でも、その『終わり』までやっただけで『やりきった』ことになるとは思えないんだよね。決算だって店舗運営だってその他の仕事だって、今回は出来なかったけど次はやらないとっていう持ち越す課題ってのは残るだろうし、やりながら思いつく改善案とかだってあるでしょ?そうなると次もやらないと『やりきった』ことにならなくない?
これって自分の中でいまだに結論が出てない難問なんだよね(笑)それでも、もしかしたら自分が考え得るすべての方法を実際に行って、もうこれ以上ないと思えるくらいの仕上りだ!と思えたら『やりきった』ってことにしても良いんじゃないかなと。あまいかな?(笑)
いつになったら答えが出るのかわからないし、もしかしたら死んでも答えがわからないのかもしれない。それでも、最後の1秒まで『やりきる』ことを意識して生きていこうとは思ってる。
本当に良い言葉をいただきましてありがとうございます。