
dominATE JAPAN Tourと長い旅に出たSTAYさん
2024年9月4日
dominATE World Tour 日本公演(東京ドーム、京セラドーム)のW会員の先行申込が開始された日
いつものSTAYさんと恒例の作戦会議。
お互いの仕事のピークやプライベートの予定など照らし合わせながら、あーだこーだ話し合うも「まあ当たったら何がなんでも行くよね」って結論になりあーだこーだを全く回収せず申し込み完了。
ダブルチェックも兼ねて、お互いの申込画面のスクショをLINEに貼って申込の儀式は完了。
そして、お会いしたことないけどいつものSTAYさんのお姉さんもSTAY。なのでお姉さんも東京公演は申し込むとのこと。同行者は妹であるいつものSTAYさん。
この時点でいつものSTAYさんは同行ダブってるんだけどそんなにチケットは重複して当たらないし、いつも当選した中でやりくりできてたし。
抽選結果は9月20日。それまでお互い淡々と仕事に励む日々。
2024年9月17日
いつものSTAYさんから「お疲れ様です」とメッセージ。
そうそうもうすぐ当落だもんね!ってワクワクしながらメッセージを見る。
突然で申し訳ないのですが、姉が息を引き取りました。
ワルツ当選しても他の人を探してくれると嬉しいです。
すみません。
え?どういうこと??当落今週なのに?!
私もいつものSTAYさんもお姉さんもみんな当選して東京ドーム行くんだよ。
で、私といつものSTAYさんは京セラにも遠征するんだよ。
W会員ダメでも絶対当たるから、諦めず申込頑張ろうって言ってたじゃん。
この世からいなくなっちゃったら、もう行けないじゃん。
でも、とにかくお返事しなきゃ。
こちらは心配いらないよ。
自分とご家族のことだけ考えてね。
ご飯はちゃんと食べてね。
少しでも時間見つけて寝るんだよ。
返事はいらないよ。
でも、話したいことがあったら夜中でもいつでも連絡してね。
そばにいてあげられなくてごめんね。
短い文章を何度も書き直して、メソメソしながら返信。
この時点で、私は「この日は行けないかもしれないな」と思った。
彼女以外と会場にいる想像ができなかったし、その彼女が行けないなら、私も行かない。
2024年9月21日
前から予定されていたSTAY会に参加。
当たり前に各自の当選状況を報告して、最後に私の番になった。
淡々と事実だけ伝えようと思ったんだけど、
「当たったけど行くかどうかわからない、実は」と話し始めるとこらえきれなくて涙声に。
みんな、丁寧に話を聞いてくれて、
「まだ公演日の11月まで日があるから、彼女も日にち薬で前向きな気持ちになるかもしれないよ」と助言してくれた。
うんうんそうだよね、と頷きながら、それでも頭のどこかで「この日は行かないかもしれないな」とぼんやりと考えていた。
帰り道に、忘れないようにみんなで入金しちゃおう!とことになって、まあリセールもできるしということで勢いで入金。勢いで入金できて本当によかった
この日にみんなの前で泣けたのがよかったのか、心に蓋をすることができて
「とりあえず当たった。あとは11月に考えよう」という気持ちに。
聞かれたら「初日当たったよ」と言いつつ、「この日は行かないかもしれないな」という気持ちはずっと残ったままだった。
この時点で同行相手が決まっていないのでアプグレの申込はしないことに。こればっかりはしょうがない。
とはいえ、いつものSTAYちゃんがスキズに会いたいと思う日が来るかもしれないと、大阪を含む他の日程もコツコツ申し込むが、これがまあ全く当たらない。
この時点で、私の手元には「この日は行かないかもしれないな」という初日のチケットだけ、さてどうするか。
2024年10月25日
相変わらず私自身の気持ちも固まらず迎えたリノの誕生日。
リノの誕生日に便乗して小さなプレゼントとメッセージカードを共通の友人を通じて渡してもらう。推しの生誕は大切な人に気持ちを伝えるツールにもなる。
カードには一生懸命考えて短い文章を。
『11月14日東京ドームのお席が用意されているよ
私の隣はいつものSTAYさんが第一優先だからもし気分転換に行こうと思ったら連絡してね』
数日後、彼女から返信。
姉の分も行ってあげたい気持ちもあって迷っています。
無理してすぐに決めなくても良いからね。
ゆっくり考えてね。
と返信して、あとは待つ。待つしかない。
「あの日に行けるかもしれない」と思いつつ。
10日後彼女から連絡が
元気じゃないけど、りのりにさんがそれでもよければぜひ行きたいです
うんうん。一緒に行こうね。スキズに会おうね。
元気じゃなくてもいいし、辛かったら途中で帰っていいからね。
お姉さんにもヒョンジン見てもらおうね。
STAY会の皆さんにも報告したら、みんな自分のことのように喜んでくれた。
これでようやく「この日は行かないかもしれないな」が「この日に行ける!」に変わることができた。決まるまでは1人になると思わずメソメソしてたし、本当に短いようで長かった日々だった。
2024年11月14日 東京ドーム公演初日
お互い仕事を早退して、いつものように現地で合流。
今日はお友達からもグッズをお借りしてジニレットをたくさん連れてきた。お姉さん喜んでるかな。
お姉さんのことはいつものSTAYさんが話したければ話すだろうと私からはその事に触れず、お互いの仕事の話などしながら静かに開演を待つ。
開演してからはいつものようにお互いの世界に没入していたけど
どうしても私は彼女の様子が気になって合間合間に彼女の様子を伺う。
柔らかい布に包んだお姉さんの遺影をステージに見せる彼女。
私はその様子を横で感じながら、ドームの天井を見上げて「お姉さん、今日だけは彼女に会いに来て欲しいなあ」とぼんやりと思っていた。
ヒョンジン、近くの花道きてくれて本当にありがとう。おねえさんも見てくれたと思う。
終演後、なんと声をかけていいかわからず、世間話をしながら駅に向かう。
駅の改札前で一言「大丈夫だった?」と聞いたら、
はい、楽しかったです。
と、言ってくれて、ようやく私も安心することができた。
そんな、私のDominATE日本公演の初日。
実は「この日は行かないかもしれないな」と思いつつ、私は月曜まで東京にいるし、滞在中に他のSTAYさんと会う約束は着々と進んでいて、14日も公演後に宿が近いSTAYさんと一緒にご飯食べる約束はちゃんとしてた。その事自体はとても楽しみだったりするから本当に二重人格のようだった。
結果的にいつものSTAYさんが行けなくても14日の公演は別な人と行っていたような気もするし、何が正しかったのかは今でもわからない。
今でも亡くなったお姉さんといつものSTAYさんのことを思うと涙が出てくるし、彼女が大変な時期に誘ってよかったのか悩むこともあるけど、最後に楽しかったって言ってくれたからよかったんだと思いたい。
そして、このことを知っている数少ないお友達が、私が東京滞在中に明るい気持ちでいられるように、ずっと心を寄せてくれて本当にありがたかった。
土日は1人でライビュの予定だったけど、たくさんの人を介して紹介いただいて入場することが出来ました。
今回みんなでご飯を食べて飲んで、公演の感想を語り合い、目の付け所が秀逸すぎて笑い転げるハメになり色々な意味で思い出に残る東京滞在となりました。(本当に小上がり席で転がってました。面白すぎて)
直接お名前は出さないけど、私に会ってくれたみなさん本当にありがとうございました。私もみなさんのようにそっと寄り添える人になりたいなと思いました。
そんな私のDominATE World Tourのお話でした。
「いつか、りのりにさんに会ってみたい」と言っていたというお姉さん。
私はもう少しこっちの世界にいる予定だけど、いつか必ずそちらに行くのでご挨拶させてくださいね。
お姉さんの大好きなヒョンジンの好きなところをたくさん語り合いましょうね。
あと、みんな!
出来るだけ健康で長生きしようね。
明日よりも遠く永遠よりも長く、ね。