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「季節の変わり目と、薄まる危機感」。2024.10.12.

 午前8時過ぎくらいに部屋で支度をしていたら、外から若い声が聞こえる。土曜日だけど、たぶん、近所の高校に通う学生たちだと思う。


陽射し

 午前9時前に家を出る。

 陽射しの強さが明らかに弱まっていて、もう暑い、というよりも、あたたかい、という印象に変わっている。

 少し遅くなったけれど、季節が変わってきたのだと思う。

人通り

 駅に向かう道には、人通りが少ない。

 男性とすれ違い、次に女性とすれ違う。どちらもマスクをしている。最近では珍しいことだった。

 病院の前には、2人待っている。

 もしかしたら新型コロナワクチンかと思ってしまう。

 1000円カットだったのが、今は1350円カットになった店の前に、3人の男性が並んでいる。

 その道路向いの牛丼屋には、少なくとも1人のお客がいる。

ぎりぎり

 そのまま駅の改札に着く。

 ホームの電工表示版は、もう電車が来る表示になっている。

 いつもよりもぎりぎりのタイミングになっている。

 改札に急いで入って、ホームにいる人数もよくわからないままに、乗り込んだけど、いつもと同じくらいだから、たぶん、20人くらいが待っていて、乗り込んだのだと思う。

ケアスロープ

 電車の車両の中は空いている。

 次の駅について、また出発をしてを繰り返し、車両の中は、だんだん人が多くなってくる。

 終点の一つ手前の駅で、電動車いすの人が降りていくために、開いたドアのそばまで移動する。

 しばらくそのまま車イスの人が止まっていたら、ホームに駅員があらわれて、ケアスロープをセッティングして、ゆるやかな坂道をつくって、車いすの人が降りていく。

 ついこの間までは、駅のホーム側からスロープになっている板のようなものが設置されていて、電車が停車すると、ゆるやかな下り坂ができていた。だから誰の補助がなくても、車いすの人が、それを使えていたので、駅員がケアスロープを持ってくることがない時期があった。

 ただ、今日見たら、そのホームに設置されたスロープは時間が経つことで、坂道を保てずに、平たくなってしまっているようだった。

 耐久力が足りないのか、と思った。

季節の変わり目

 終点に着いて、一斉に人が降りて、移動する。

 改札を出て、駅構内を歩いて、また違う改札に入って、次の路線に乗り換える。

 この間に、大勢の人が前を歩いているのだけど、半袖の人もあちこちにいる。長袖の人、そして、上着を着ている人たちが混じり合っている。

 季節の変わり目なのだと思う。

遅延の情報

 電車が来た。

 朝起きて、運行情報を見た時は、最初は、一部運休、遅延だったのだけど、出かける頃には、平常運転に戻っていた。

 予定時刻通りに、今、ホームに電車が止まろうとしている。

冷房

 電車が止まって、ドアが開いて、電車に乗る。

 少し混んでいる感じ。

 ドアが閉まって、電車が走り出す。少し経つと、冷房が入っているのに気づく。長袖や上着を着ている人もいるし、もう冷房は必要ないのでは、と思う。

 でも、気温によって、その作動が決まっているのだろう。

 そのうちにいくつ目かの大きな駅に着く。

 大勢の人が降りていく。

 あちこちに空席ができる。立っている人の何人かが焦ったように動いて、その空席に向かってその正面に行き、後ろを向いて、座る。

空気

 電車は、さらに走って、目的の駅に着く。

 ホームに降りて、階段を上って、改札を抜けるとき、明らかに空気が冷たくなったことを感じる。

 本当に季節が移っていくようだ。

 カラスの声がやけに大きく、近くに聞こえる。

紅葉

 駅の構内を出て、空中の通路のようなところから、階段で降りて、線路沿いの道に出る。

 そのそばにある並木のような樹木を見上げて、そこにはイチョウもあるけれど、葉っぱの色はほぼ緑のままだし、紅葉というか、黄色くなっていない、と思う。

 まだ当分、色は変わらないのだろうか。

 そんなことを少し思いながら歩いて、歩道の上には、でも、色が変わった落ち葉が、意外なほどたくさん落ちている。

 やはり季節は進んでいるのだろう。


新型コロナワクチン定期接種…薄まる危機感

「65歳以上の人が(ワクチン接種を)断ってくる。『もういいわ』という言い方をして。この冬、若い人はほとんど打たなくて、お年寄りがかかったときに、やっぱり医療崩壊をすごく今から心配している」

新型コロナの5類移行から1年5か月。
薄れる危機感に医療現場からは不安の声が。

(『TBS NEWS DIG』より)

 確かに、新型コロナウイルスのことを報道で目にすることは、ほとんどなくなっているから、危機感が薄れても仕方がない、と思う。

「最初の1~2回で打たなくなった人で、今かかってる人がすごく多い。正確な情報を聞いた上で打つべきかどうかを判断してほしい」

(『TBS NEWS DIG』より)

 これは北海道の札幌の話でもあるのだけど、危機感が薄まっている感じは、全国的な傾向だと思う。

 新型コロナについては、年齢が上がるごとに重症化のリスクが高まるというデータがあります。

 30代の人と比べて、どのくらい重症化するリスクがあるのかとういうと、60代は「25倍」、70代は「47倍」、80代は「71倍」と年齢が上がるほど重症化率が高くなっています。

(『TBS NEWS DIG』より)

 こうして、年齢が上がるごとの重症化率をきちんと見せてもらったのは初めてかもしれない。データを示して、できるだけ感染予防対策をとることを呼びかけてもいいと思うのだけど、そうした言葉を聞くこともほとんどなくなった。

 まるで、コロナ禍は完全に終息したように、ほとんど報道でも扱われなくなれば、危機感が薄れても当然だと思う。これから先、冬に向けて、ここ4年のように感染拡大が予測されるのであれば、今からでも、きちんと感染予防、コロナワクチン接種を呼びかけていいのではないかと思うが、もうそれすら難しくなっているのだろうか。




夕方

 午後4時過ぎに用事が終わり、朝降りた駅へ、また向かう。

 駅のそばの公衆電話で家に電話をし、妻と相談し、妻は元気そうだったので、行きたいところに寄ってから、夕食までに帰ることにした。

銀座

 久しぶりに銀座に行った。

 エネルギーが高い場所なのは間違いなかった。マスクをして歩いていたが、自分以外にマスクをしている人がいないように思えた。

 高級車が、交差点で、2台も走ってきて、曲がっている。

 初めてのギャラリーに行く。

ギャラリー

 想像以上に観客が多かったし、ギャラリーで、こんなに警備員がいるのを見るのは初めてだったかもしれない。

 マティスは、どうして、こんなふうに、ところどころ塗り残しのようになっているようなのに、気持ちよく、きれいな絵画に見えるのだろうと思う。

 次のギャラリーへ向かう。
 
 そこから近いはずなのに、久しぶりに行くせいか、少し迷って、現地に着く。

 若くして注目された作家は、長く活動をしてきて、それでも今回の作品も新鮮だった。

 2つのギャラリーによって、気持ちが少し違う動きかたをしたせいか、なんだか気持ちが回復していくような感じも確かにした。

 有楽町まで歩く途中の人たちは、やはり、活気にあふれていた。



(他にも、いろいろなことを書いています↓。よろしかったら、読んでもらえたら、うれしいです)。




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おちまこと
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