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努力って意外としているし、出来るもの
誰もが簡単に。と言いたい津軽三味線。
けれどそれは持って生まれた才能(文章の都合上書きますけど、実は違う)がない限り、簡単ではありません。
たった何ヶ月でというのも、毎日きちんとした稽古を続けているのが前提。
ちょっとしたフレーズを弾くのは1時間あればできます。けれど津軽三味線のフレーズというとそれは容易では無いんですね。
簡単といえばカップラーメン。
あれはお湯を注ぐだけでたった何分かで出来ちゃいます。簡単ですよね。
けれど、そこまでいく過程というのは、開発者のトライアンドエラーに成り立っているんです。細かくいうと予算もかなりです。
それをさらっとやってるかのようにする。もう開発してくれた方は神としか言いようがないです。
僕ら奏者がいとも簡単に弾いてそうと思うものも、実はそのトライアンドエラー=長年の練習で培ったものなんです。
なので、初めから簡単に出来ますよ。というのは津軽三味線においては嘘という事になります。
レシピを提供出来るのが講師
ただそこでがっかりしないで欲しいのです。僕ら奏者はカップラーメンの開発者のような立ち位置なので、講師として弾いてみたいという人にはコツを教えることが出来ます。
数年かかるような事も、個人に合わせたプランを立て、なるべく早くマスター出来るようにする事が出来るのです。
いわゆる料理本のように、料理するための必要なことを用意しておきますよという感じです。
ただレシピを提供できるけれど、それを美味しく作るには貴方の努力が必要です。という事も共通していますよね。
包丁使えます?分量計りましたか?火加減は?みたいな事です。
それを楽しく思って貰えるような講義の仕方が出来なければ、やっぱり育ってくれないですよね(^^;
努力は言われてやるものではない
努力っていうのは、強制じゃないんです。内から湧いてくるもので、努力しなさいよ。なんて言われても、「うぜぇ」と思うのは自然なことです。ただそこに「好きな事」が加わると、「うぜぇ」が「やらなくちゃ」に変わります。
例えば、初めて居酒屋のバイトでお客さんを華麗に回してるような人はいません(笑)けれど、やっていくうちに、あーしよう、こーしようと思い始めます。それが努力。自然と努力が出来るようになっているはずです。
そして大事なのは教える側がちゃんとしてないといけません(笑)
せっかく始めたのに、え?ちょっと違うじゃん。とならないように、僕も褌締め直して(履いてないよ)いきたいと思っています。
天才と呼ばれる人
持って生まれた才能というのを否定するつもりはありませんが、僕が知る限り、天才と呼ばれる人は想像以上の稽古をこなしています。
だからこそ出来るのであり、素質はあったのかもしれませんが、それを確実にものにするには、本人の強い意思があったからだと考えます。
以前も書いたと思いますが、柴田雅人さんは寝ているときも撥を右手にぐるぐると縛り付けて寝てたり(起きた時には外れていたみたいですけどw)一の糸を延々と打ち続ける練習をしたりしています。
様々なトライアンドエラーから、奏者としての資質が磨き上げてきたのではないでしょうか。僕はすごく尊敬をしている事柄の一つです。
僕もまだまだ。もっといろんな音を知る為に努力していきます。
年齢、良く言われますけど、始めるのに早い遅いは関係ありません。ということだけはお伝えしておきたいです。