「メディアに関わる仕事が楽しそう」と大学生活最後の夏休みに思う。 #日々短文随筆
大学生活最後の夏休みの終盤に差し掛かろうとしている今、久しぶりに note にて文章を書こうと思った。
というのも、大学卒業後の進路を考えていく上で、「メディアに関わる仕事が楽しそう」と、最近強く思うようになり、文書を書きたくなったためである。
大学4年ともなれば就職のことを真剣に考えなくてはならなくなるが、大学院の推薦をもらえたため、姉兄も大学院に進学しているため、などの理由から、自分は当然のように大学院に進むものだと決めていた。そして大学院に進学してから就活をするものだと勝手に決めつけ、実際に就活などは一切せず、今までを過ごしてきた。ところが、ここで一度足を止めてもう一度考えてみたく思った。
就活は一切せず、とは言ったものの、将来についてはずっと考えてきた。どのような職業につくのか、給料はどれくらいなのか、仕事以外で人生を充実させることはなんなのだろうか。色々とネットや書籍から情報は得られるものの、手っ取り早く「リアル」な情報を得たいという思いからインターンに参加してみたりもした。同年代の友人も就職をしていたり就活をしていたり、大学院に進学していたり大学院入試の勉強をしていたりしたので、話す機会がある時はたいてい将来について語り合ったりした。
「好きなことで生きていく」、"Life Work Balance" 、といったフレーズをよく耳にするようになったが、仕事と私生活を切り離すのではなく、好きなことを仕事にする、という風潮が世に浸透してきて、自分も非常に共感することがある。
楽しいと思うことを仕事にすることができればとても幸せだろうことは想像がつくが、楽しいと思えることを仕事のレベルにまで昇華させることには当然のように努力が伴わなければならない。そのような努力を努力と思うことなく息を吸うようにできる物事こそが本当に楽しいと思えることなのかもしれない。
このように考えてみたときに、自分が「楽しい」と思うこと、それは「メディア」に関わることであった。
この note のアカウントで、文章量はその日の気分次第で一ツイートほどの分量の時もあったものの、一時期日記という形でその日の出来事や考えを綴るようにしていたこともあったのだが、それは140日間連続して書き続けることが出来た。最初の方は文書を毎日書くことにある程度の強制力が必要であったが、それは note に日記を書くことを習慣化するということに対するある種の努力であって、文章を書くこと自体には全く特別な意識は必要なかった。元から文章を読んだり書くことが幼少より好きで、今思えば高校生の時に唯一学年で一番を取ることができたのが現代文であったりした(現代文の成績が何に関係があるのかはわからないが)。とりあえず、自分がインプットしたことを文章にまとめてアウトプットする、ということは楽しいと思えるものであることがわかった。そしてそれは文章にとどまらず、インプットしたことを、自分というフィルターを通して何かしらの形でアウトプットする、という行為自体が楽しいものであると理解できた。
メディアには動画、音声など様々あるが、いずれも触れていて楽しいものである。コロナ禍にあって外出自粛期間中にこれらの消費が活発化されたことは誰しもが感じることであり、自分もそうであったのだが、この期間をきっかけにして、自分も動画・音声メディアの制作に取り組んでみようという意識が芽生えた。ひたすらコンテンツを消費をし続けることができるような生活になると、消費をすることだけに飽きてきて、以前より抱いていた YouTube や Podcast にてコンテンツを発信していくことへの思いが強くなり、実際に初めてみた。コンテンツを制作すること自体は楽しく、そして何より今までただ消費してきたコンテンツに対して、発信する側の視点を持ち合わせて触れるようになったことで、制作の奥深さや難しさを理解することができ、より深く楽しむことができるようになったと思っている。
自分の趣味、広くは人生に深く根ざしたカルチャーとして、音楽、ファッション、写真、インテリアが挙げられる。平日の仕事・学校終わりや休日には大抵いずれかのカルチャーに触れる過ごし方をしている。
音楽は精神衛生を保ために欠かせないものになっており、最近は音楽を聴く時間を設ける口実としてランニングをほぼ毎日していたり、そしてついに聴くだけではなく自分でも作ってみたいという思いからDTMを初めてみた。
ファッションはその人自身を表現するものとして、そこに思想が表れたりするので面白い。服装によってその人の何たるかを全て知ることは叶わないが、少なくも自己表現の手段であることには違いない。そのような表現手段という意味でファッションはメディアである。これはインテリアについても同様で、その人が生きている空間をどのような考えで構築しているのかというのは、観察していても面白いし、自分で考えていても面白い。特に考えることがなくても、ファッションやインテリアなどはその人がこれまでの人生の中で触れてきたカルチャーを反映したものになるはずである。
スマホによって高画質に撮影をすることができるようになった写真は、誰でも簡単に始められる趣味なのかもしれない。行為としてはシャッターを切るだけで、動画ほど編集が難しいものではないのだが、いわゆる写真家が撮影する写真に圧倒的な技術を感じざるを得ない点に、その世界の深淵さがあると思っている。一瞬の撮影行為の中に芸術表現の全てを注ぎ込む写真は、簡単に始められるものだからこその深めがいがある。
このような自分を形成しているカルチャーをに触れることができる様々なメディア。
「メディアに関わる仕事が楽しそう」。
コンテンツ(メディア)を発信すること、そして消費することが楽しい。発信することで深く消費することができ、より消費することが楽しくなる。深く消費することで得られた学びを自分の深い発信に生かしていく。
これが自分が楽しいと思える仕事と生活の理想形なのかもしれない。