自分の頭で考え、よりよい支援ができる人を育てていきたい。
様々な介護の現場を経験してきて感じたジレンマを 定期巡回なら解決できると思った。
──現在のお仕事内容について教えてください。
アウケアホーム板橋北で、訪問介護員としてご利用者さんの自宅に訪問して生活支援を行っています。それからご利用者さんから緊急コールがあった際の内容把握や現場対応などを行うオペレーターの仕事や、アセスメントをし、支援計画を作る計画作成者という仕事もしています。
──どんなきっかけで定期巡回というサービスを知ったのですか?
私は元々デイサービスや訪問介護、特養などの現場で働きながら、管理職なども経験してきました。縁あってお声がけいただき、前職で事業の立ち上げに関わったのが定期巡回に出会ったきっかけです。定期巡回ってどんなサービスなんだろう?と自分なりに調べて、面白そうだと感じたのでやってみようと決めました。
──どんな部分に面白さを感じたのでしょうか?
訪問介護で働いていた期間が長い私にとって、定期巡回はそのときに感じていたジレンマや無駄を省いているサービスだなと感じました。30分や40分など、決められた時間をめいっぱい使って支援を行い、かつ計画内容通りの支援を徹底するのが一般的な訪問介護です。対して定期巡回は支援が完了すれば5分でも帰れるし、逆に何度でも訪問していい。利用者さんの望みに柔軟に対応できるのが魅力です。それから訪問介護では基本的にケアマネジャーの指示に従うことが多い中で、定期巡回の考え方はケアマネジャーも支援を行う職員も「共にある」という考え方が根底にあります。なので、支援プランもケアマネと一緒に立てることができて、自分で考えた支援を実行できる。そこが面白いなと感じましたね。
──実際に定期巡回の現場で働いてみて、どの部分が魅力だと感じましたか?
自分で考えて、ご利用者さんと一対一で接することができる点ですね。定期巡回は早朝料金割増などの時間の制限もないので、ご利用者さんの生活リズムに合わせてケアに入れるメリットがあります。24時間体制なので、例えばご利用者さんが朝早くに体調が悪くなっても、ケアマネジャーに指示を仰ぐことなく現場の私たちの判断で、訪問看護さんや病院にすぐさま連携をとることができます。看護師や先生とも対等なので、先生の決定に沿って私たちが全部動いて…とできる。この体制のおかげでケアマネジャーの負担も軽減できるし、ケアマネジャーは私たちの状況を把握してくれることで、共に行う介護が実現できています。ご利用者さんの一人ひとりの生活リズムに寄り添って介護ができているし、内部的にも無駄なくスムーズに支援が行えているのがいいところだと思います。
最期までご利用者さんに真に寄り添ったケアをしたい。 その想いは職員全員に共通している。
──定期巡回をされていて、嬉しかった瞬間はありますか?
アウケアホームでは、がん末期などのターミナル(終末期)のご利用者さんも多いんですね。独り身で家族がいない方が多い中で、私たちもできるだけ寄り添って、たとえ最後を看取るって事はできなくても、亡くなった後に時間をあけるようなことはしたくないというのがスタッフ全員の想いです。だからこそ医師に「今日が最期かな」と言われた時には、2時間おきぐらいに密に訪問に入るんです。ご利用者さんは夜亡くなっていたりすることが多く、訪問介護だと夜に入ることは中々難しいのですが、その点私たちは頻回に訪問しその方に寄り添ったケアができていると思います。そこが定期巡回の良さだし、ご利用者さんに対する職員みんなの想いが一緒なのがアウケアホームという事業所の良さかなと感じますね。
──一緒に働いている仲間の皆さんは、どういう方が多いですか?
会社の方針として「自分がよければいい人」を採用してないところもあり、人に対して優しくできる人が多いです。ターミナルのご利用者さんに対して密に訪問をする時も、夜勤の人は休み時間も少なくなり大変なのですが、そういうときも皆「全然OK」という感じ。緊急コールが鳴っても積極的に取り、「面倒くさい」と考える人がいないんです。これはすごく大きな魅力ですし、同じ想いでご利用者さんに寄り添ってケアができるメンバーが揃っていると思います。
──スリーエス株式会社の魅力はどんなところにあると思いますか?
トップの千田が「ご利用者にも優しく、共に働く職員にも優しく」という考えでいることですかね。アウケアホーム板橋北の開設時、元々は1月にオープン予定だったのですが、人手が足りずに働く職員がギリギリになってしまいそうな状態だったんです。そのときの会議で「今のままだとオープンするのは厳しい。新人の職員を採用したとしても、その人たちがしっかり働けるようになるのは2月、3月の話になりますよ」と意見が出たときに、千田から「開設時期をのばして4月オープンにしましょう」って言ってくれたんです。収益や稼働だけを考えるのではく、職員を大切に思ってくれておりすごいなと思います。社長ですが偉そうにせず、本当に私たち職員の意見に耳を傾けてくれているなと感じています。
──最後に、今後の目標や仕事で取り組んでいきたいことはありますか?
アウケアホームは定期巡回を始めてまだ間もない事業所ですが、段々と利用者も増えてきており新たに事業所を開設する予定なので、しっかりと人材を育てていきたいです。同じ定期巡回事業所でも、訪問介護員がご利用者さんのところに訪問して、計画作成やオペレーターは管理職がやっているという事業所も多いのですが、それでは人は育たないと私は思っていて。全員がオペレーターも計画作成もマルチにやっているというのがアウケアホームの魅力のひとつだと思います。その為には緊急コールの対応時に的確に判断ができ、アセスメントし、計画を立て、ケアマネに提案できるくらいになって欲しいと思います。ほとんどの職員が常勤で介護福祉士ということもあり、介護技術やコミュニケーションはできているので、これからは介護保険の仕組みや役割などの知識を深め、契約などの事務業務もできるようになり、全員が管理職業務ができる職員になれるよう皆でレベルアップするというのが私の目標です!