原点を思い出させてくれる場所、ART NAGOYA(アート名古屋) no.428
自分の原点を感じられるところ。そんな場所がいくつかあるといい。
この週末は、毎年恒例の名古屋のアートフェア『ART NAGOYA 2022』が名古屋観光ホテルで開催されていた。
最近は毎年行くようにしているのだけど、私にとってこのイベントは、そんな原点を感じられる場所場所なんだなぁと、散策しながら物思いにふけっていた。
アートフェアって?
アートフェアって、ざっくり言えばアート関係の大型展示会のこと。
巷では色々なジャンルで大型の展示会や見本市が行われているけど、あれと似たようなもの。
通常、広々とした展示会場が大小のブースに区切られて、ブースごとに様々な会社展示をしているけど、アートフェアの場合は、ブースごとにアートギャラリーがそれぞれイチオシの作家,作品を展示しているというわけ。
アートフェアには多くの方が訪れるから、出展するギャラリーも気合を入れて準備をする。
ギャラリーはそれぞれ、作家(アーティスト)を抱えているから、作家さんと調整しながら展示会に合わせて作品を新たに用意したり、展示会場や展示する街を下見したりしながら、展示会に合わせた作品を作ってくることもある。
アートフェアの形態
フェアの形は様々。上記のように、大きな展示会場をブースに区切っていくスタイルもあれば、ホテル型のアートフェアなんかもある。
この場合は展示会場として、ホテルの1フロアや複数フロアが貸し切られていて、ブースではなくて、ホテル部屋ごとに、アートギャラリーさんが展示をしているんですね。
ART NAGOYAも、そんなホテル型アートフェアのひとつ。
ART NAGOYAとは
アート名古屋が開催されたのは2011年から。今年で12年目の開催しているホテル型の展示会。出展ギャラリーは地元名古屋が中心ではあるけど、関東や各地域のギャラリーも出展していて賑わっている。
会場となるホテルは、開始当初はウェスティン名古屋キャッスルで、名古屋キャッスルの閉館に伴い、数年前から名古屋観光ホテルに変わってますね。
(そういえば当初は真夏の開催でした・・・)
ART NAGOYAとの関わり
最初の2011年からの3年間は、当時運営に参画していたアートギャラリーの関係者として、出展する側として参加していた。
当時、アートフェアなんて正直全然知らなかったけど、多数のギャラリー,アーティスト,一堂に介する場のエネルギーをすごくとても感じた。
出展側としては、前日から搬入して〜設営して〜なんてことやっているのがお祭りようで楽しかったし、お客様目線でも、一気に多くのギャラリーを見ることができて刺激的だしとお得な?空間だなと思った。
ギャラリーとの出会いで、カメラマンになった
あの頃はほんとに何もわからず駆け出しの状態だった。
アートギャラリーにはひょんなきっかけで関わることになった。(その話はまたどこかで)
あるときオーナーから、
『りょうさんの写真面白いから、うちのカメラマンやってよ。』
そんなふうに誘われたのがきっかけだ。
誘われる前からオーナーとあれこれ雑談をして、世の中に対する共通言語を感じていた20代後半の僕は、軽いノリでOKの返事をした。
そこから、趣味で撮っていた写真撮影は肩書のひとつになり、右も左も分からない中で活動を進めていった。
ギャラリーの成長とともに歩んだ日々
駆け出しだったのは僕だけじゃなく、オーナーやギャラリー自身もそうだった。
突拍子もない企画をしてみたり、やることの規模が大きくなったり。ギャラリーを遠方に増やしたり、でもうまくいかなくて畳んだり。そんな一連の流れの中で、ART NAGOYAにも関わった。
いま振り返ると、あの頃のギャラリーも僕も、初期衝動の塊のようだったんじゃないかな。
たまには立ち返ろう
そのアートギャラリーは諸般の事情により、いまはもう無くなっているから、その場所に立ち寄ったりはもう出来なくて。
だから、このART NAGOYAに来ると、あの頃の気持ちをなんだか思い出したりしてしまう。
そして、『楽しかったなー、大変だったなー、懐かしいなぁー、がんばったなー、未熟だったなーあの頃の自分』 と、物思いにふけってしまうし、こんな記事も書いてしまう。
誰だって、ささやかかもしれないけど、そんな原点となる場所ってあると思うんです。
たまにはそこを、なんの気になしに訪ねて、昔を振り返ってみるのもいいんじゃないでしょうか。
強みは自らの中にある
訪ねてみたら、何もないながらに頑張っていた、当時のあなたがいるはずで。
そのときの原動力こそが、きっとあなたの強みなんですよ。
当時は見えなくても、今のあなたなら、何かを見いだせるんじゃないかな。
とはいえ今も旅の途中
なんだか昔を回顧するような記事になってしまったけど、別にいま、なにかにたどり着けたわけじゃないし、悟りを開いたわけでもない。
未だ、挑戦者であり、壮大な旅の途中で、もがいている立場なわけで。
原点を振り返り、強みやらしさを再認識して、それを糧に、さらなる前進をしてまいりましょう!!