見出し画像

# -100 days

私は、絵画も音楽もダンスもやった経験があるから、それらを見るよりもやる方が圧倒的に幸せなことを実感しています。個人差はあるのでしょうが、私の場合は、全く違います。天と地です。絵を見るよりも描くほうが、音楽を聞くよりも演奏するほうが、ダンスを見るよりも演じるほうが、圧倒的に楽しく幸せで充実感がある。苦悩もありますけどね。それも含めて、幸せ。

『幸せのメカニズム』前野隆司:講談社現代新書

会社を辞めることは、まだ家族や上司や親しい友人くらいにしか打ち明けていない。人事からさえも何も連絡がないので本当に伝わっているのか心配なくらいだ。しかし、そろそろ社内で発表されたり噂が流れたりする頃だろう。
そうすると「やめて何するの?どこいくの?」という質問がきっとくる。でも転職ではないので「絵を描いたりして暮らす」と答えようと思っている。もちろん絵で食っていけるわけはない。2年間は貯蓄を取り崩し、60歳から年金の繰上げ受給だ。そこそこ健康だし、妻も働いてるので、お金はまあ何とかなるだろうと楽観的だ。

中学2年くらいから、絵を描くのが好きだった。その頃のクラスメイトで美大に進んだ親友もいた。でも自分は美術で食っていけるなんて度胸も野心もなかったので、普通の大学に行って普通の会社員になった。もしも美大を目指していたら、その道は崇高だが厳しかったと思う。きっと途中で挫折してしまっただろう。

ここ数年は、本業で会社員をしながら、たまに自己流で絵を描いてSNSに上げてきた。もう1000枚くらいは描いた。しかし全く技術的に成長しない。そりゃあそうだ、義務教育の図工の時間で習ったこと以外、何も知識がないのだ。だからリタイアしたらちゃんとした先生から絵の技法を習いたいと思うようになった。いくつかの素人向け絵画教室を見学したり、ギャラリーをまわって自分の描きたい画風をイメージしてみたり、そういうことをしようと思っている。今更プロになろうとか絵で食っていこうなんて考えはない。今から楽しく学べれば、中学生だった頃の自分が喜ぶと思う。大昔の約束を果たすというか、10代の少年の願いを叶えてあげるという感覚だ。

いいなと思ったら応援しよう!