
【有料】 | 航海士は練習船でしか養成できないのか? 【3,017文字】
最新の航海計器
航海士の求められる技量は、船の技術の進歩により少なくなりつつある。
船位測定はGPSで行うことができるし、カーナビのような機能を持ったエクジス(ECDIS)もあるので、予定進路から大きく外れることもない。舵も自動操舵があり、素人が操舵するよりも信頼できる。さらに、天気予報の技術も進歩しているので、予想外の荒天に見舞われることも少ない。
離着岸に至っても、調査船等で既にオート離着岸を成功している。
このように、当直航海士の作業量を減らすために、様々な航海計器の技術が進歩してきた。レーダーはオートで物標を捕捉してくれるし、AISで船名や行先の確認も容易となった。以前までは、VHFでいちいち確認する必要があったが、その時間も削減可能となっている。ECDISを見れば、予定針路からの本船のズレの確認は一目で確認できる。
求められる技量が少なくなれば、誰でも出来るのではないかという疑問が当然ながら発生する。
練習船では、
船会社に必要な荷役管理ができない
練習船は荷役管理を教えることができないため、航海術に特化するしかない。荷役管理に関しては、各企業任せとなる。
ここから先は
2,567字
/
9画像
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?