ヴァレー、円卓に居た元褪せ人説 【エルデンリング考察②】
漂着墓地を出た直後に話しかけてくる無礼で怪しいNPCの白面のヴァレー。
妙な人気のある彼の過去について、考察をしていく。
尚、この記事中の考察はあくまで筆者の考えに過ぎない。
~だ。などの断定口調で記述してあっても、
客観的事実に基づいた検証可能な事象でない場合があるのでご容赦を。
巫女無しと呼ぶ
ケネス・ハイトなどの多くのNPCがプレイヤーのことを「褪せ人」と呼ぶのに対し、ヴァレーは「褪せ人」ではなく「巫女無し」と呼ぶ。
そもそも、ゲーム中に巫女と褪せ人が一緒に行動している例は不自然なくらいに見かけられない。鎮めの教会にヴァイクの巫女らしき人が死んでいるくらいなものである。
にも関わらず、彼はプレイヤーのことを巫女無しと呼ぶ。巫女無しの褪せ人が何人も漂着墓地から旅立って行ったであろうにも関わらず。
それは、褪せ人と巫女がセットだった時代を知っているからではないか。
そして、かつて褪せ人だった自分には指巫女が付いていたからではないか。
円卓についてやたら詳しい
ヴァレーは円卓についてやたらめったら詳しい。
英雄が集っていた頃のかつての円卓を知っているのような口ぶりで話し、
円卓の「真の一員」になる条件を知り、
奥の間に二本指が居ることを知り、
そこで二本指が語る内容まで知っている。
そもそも円卓の真の一員なる話は、ヴァレーとギデオン=オーフニールからしか聞けず、また、奥の間に二本指が居ることを知っているのは大ルーンを得たことがある限られた人物である。
褪せ人でない彼がここまで詳細な円卓の情報を自然に知り得たと考えるのは不自然である。
かつて褪せ人として指巫女に円卓へ案内され、
大ルーンを得て円卓の真の一員になり、
エンヤを通して二本指の言葉を聞いたと考えた方が自然である。
モーグとの約束
本来、ルーンを褪せ人の力にするのは指巫女の行いであるらしい。
また、本来血の君主に仕えるためには自らの巫女を失う必要があるとヴァレーは言う。
そして、ヴァレーは血の君主モーグと力の約束をしていたらしい。
これらを元に考えると、ヴァレーは指巫女の代わりに力を授けると約束した血の君主を盲信するようになったのではないか。
呪われた血を受け入れられる
従軍医師の白衣によれば、
ヴァレーは血の君主モーグの呪われた血を唯一受け入れられたらしい。
また、ヴァレーのイベントを進めた場合、主人公も「貴い血」を授かることになるが、これもまた受け容れられたと見ていいだろう。
モーゴットと双子のモーグは祝福なき忌み子である。
ヴァレーと主人公が呪われた血を受け入れられたのは祝福なき褪せ人であるため、モーグと同じ祝福無き状態だったからではないだろうか。
ギデオンの偏った知識
ギデオン=オーフニールにモーグウィン王朝について情報提供した際、
彼は「我ら褪せ人を血の指となし」と語る。
「血の君主」については名前さえ知らない彼が、褪せ人を血の指にすることについて知っているのは少し不自然だ。
また、「王朝復古をうそぶく誇大妄想家」や「妄想は見果てぬ甘い夢」など他のデミゴッドと比べかなり辛辣な口調で語る。
それは、ギデオンの同志たる円卓の褪せ人が過去に血の指にされたからではないか。
我らへの愛
円卓の二本指がエンヤを通して語りかける相手は祝福に導かれた褪せ人であり、その文脈でプレイヤーとヴァレーをまとめて「我ら」と呼称するのだから、ヴァレーもまた褪せ人である。
余談①「V」の字を持つもの
元円卓の褪せ人の名前は、バルグラムVargram、ヴァイクVyke、ヴィルヘルムWilhelm(Vilhelm)とV発音で固められている。他にVから始まる名前の人間はおらず、MやRから始まる名前に意味がある本作では、Vは円卓の褪せ人を意味しているのではないか。
そう考えると、白面のヴァレーVarreは元円卓の褪せ人である。
「V」は指二本で作るVサインのイメージ……?
余談②「従軍」医師
貴い血の拝領などヴァレー関連のイベントでは、Bloodborneを彷彿とさせるイベントが多い。
彼が元従軍医師なのは、Bloodborneの過去「従軍経験」由来ではないか。
そしてそれは、彼が主人公と同じ境遇=褪せ人であることを示唆しているのではないだろうか。
まとめ
ヴァレーは、元々指巫女と共にエルデの王を目指していた褪せ人である。
また、何某かのデミゴッドから大ルーンを得て二本指に見えた過去がある。しかし、その道中で血の君主に攫われ、貴い血を授かり、王朝を築く騎士となった。そして、自ら殺したか、事故などの理由かで巫女を失い、代わりに血の君主モーグと力を授かるという約束を交わした。
かくして彼は今日も、自分と同じ褪せ人をモーグウィン王朝を築く騎士にすべく漂流墓地で勧誘活動を行っているのである
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