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呪われた血と黄金律ラダゴンについて 【エルデンリング考察⑤-1】
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「ラダゴンとはマリカである」
エルデンリング本編のネタバレを含みます。御理解の上、お読みください。
エルデンリングの考察をするとき避けては通れないのが、
ラダゴン、メリナ、ミケラの3人である。
今回はラダゴン、特にその生まれについて、
モーグとモーゴットを切り口に考察する。
尚、この記事中の考察はあくまで筆者の考えに過ぎない。
~だ。などの断定口調で記述してあっても、
客観的事実に基づいた検証可能な事象でない場合があるのでご容赦を。
モーグとモーゴット、紅く燃える血
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その炎は紅く燃える
まず、デミゴッドにして忌み子のモーグとモーゴットの2人を考える
血の君主、モーグの血は紅く燃える。
この力は外なる神である「真実の母」由来だと思われがちだが、
モーグの双子である忌み王モーゴットも
第二形態、呪いで王座を汚した後に出血属性攻撃+炎攻撃をしてくること、
彼の追憶で作れる「モーゴットの呪剣」の戦技「呪血の斬撃」で炎属性攻撃が出来ることを踏まえると、
紅く燃える炎は「真実の母」に由来する力ではなく、
呪われた血の持つ力である。
(モーゴットも真実の母に見えていた説はここでは考えないことにする)
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それは巨人の呪いだった
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彼らの身体もまた燃える
さて、ではモーグとモーゴットの血は何に呪われたのか。
呪われた血は、炎と化して燃える。
この世界で炎を司るのは巨人である。
そこで、素直に巨人に呪われたのではないかと推測する。
(狭間の地には様々な色の炎が存在するが、赤い色を元に巨人だと考える)
呪いが双子共に発症していることを踏まえると、
双子が個別に呪われたのではなく、
母親である女王マリカが呪われたと考える方が筋が通る。
巨人を滅ぼし、火守りの呪いを与えた女王マリカが、巨人に呪い返されるというのは突飛な発想ではないと思う。人を呪わば穴2つという諺もある。
女王は巨人に呪われ、
その呪いは子へと遺伝し忌み子として顕現したのである。
ラダゴンの誕生
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何故か火の巨人ではなくラダゴンへ言及される
おお、ラダゴンよ、黄金律の犬よ
お前はまだ、私ではない。まだ、神ではない
さあ、共に砕けようぞ!我が半身よ!
女王マリカが巨人に呪われたと考えると、
出自が謎なラダゴンについても謎が解ける。
彼は女王に掛けられた巨人の呪い、呪われた血を抽出した存在だ。
まだマリカでないときもマリカに我が半身と呼びかけられるので、
火の巨人の呪いが原因で産まれたマリカの半身だと推測される。
女王は呪われていない子=ゴッドウィンを作るためか、
はたまた黄金樹の時代を続けエルデンリングを宿し続けるためか、
ラダゴンという自らとは別の肉体を生み出し、
巨人の呪いをそちらへ移したのだ。
だから、彼には巨人との血の繋がりがないのに、
巨人の象徴たる赤髪が発現し、それに絶望したのだ。
レナラとの結婚、マリカとの再婚
第一次リエーニエ戦役
赤髪のラダゴン、英雄となる
ラダゴン様は、赤い髪をなびかせた、英雄でございました
黄金樹の軍勢を率いてこの地を訪れ、しかし戦いの中でレナラ様と出会い
侵略の戦いを悔い、カーリアの王女たる彼女の伴侶となりました
彼は第一次リエーニエ戦役へ王都軍を率いて出陣している。
それは、女王マリカが炎と化して燃える呪われた血を宿した彼を、
自分や黄金樹から遠くに置きたいと考えたからではないだろうか。
そこで英雄と成り、レナラと結婚することで、
周囲を水辺に囲まれた湖のリエーニエのレアルカリアに滞在し続けることになったのだろう。
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その大ルーンは燃えている
彼とレナラの間に産まれた3人のデミゴッドには巨人の諸相が現れている。
ラダーンは火の巨人並に巨躯であり、その大ルーンは燃えている
ライカードの魔術「ライカードの怨霊」は爆発する
ラニの遺体の頭は髪の色か赤く染まっている
それらは彼が巨人由来の呪われた血を宿していることで説明できるだろう。(巨人の呪いは「血」に由来するので、肉体を捨てたラニは炎に由来する力を持たず、霊体の大きさも人並みであるのだろう。)
…しかし、最初のエルデの王、ゴッドフレイが狭間を追放されたとき
彼はレナラ様を捨て、黄金樹の王都に戻り、
女王マリカの王配、二番目の夫となり
…二人目の、エルデの王となったのです
そして、誰も知ってはいないのですよ
ラダゴン様が、なぜレナラ様を捨てたのか
ミケラとマレニア、ラニだけが神人である理由
デミゴッドの中で、ミケラとマレニア、そして私だけが
それぞれの二本指に見出され、女王マリカを継ぐ、
次代の神の候補となったのだ
デミゴッドの中でミケラとマレニア、ラニだけが神人である。
その三人の共通点は、ラダゴンの子であるということだ。
ラダゴンはマリカの呪われた血を抽出した存在だ。
巨人は黄金樹の時代の始まりに滅ぼされた存在である。
その巨人に呪われた身体故に、
黄金樹の時代を終わらせ、次の時代を始める力を持つ神人を産む力があるのではないか
そして、それがラダゴンが王都へと戻された理由だろう。
詳しくは次回にて
英雄は完全を目指した
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やたら二つ名が多い
ラダゴンは呪われた血を宿す不完全な存在だと考えると、
二人の女王の夫として魔術と祈祷を修め完全を目指したわけも想像できる。
彼は自分が呪われた血を宿す不完全な存在、先天的な欠陥のある存在だったからこそ、後天的な努力で解決しようとしたのではないだろうか。
王都へ戻った彼が黄金律の犬とさえ呼ばれ、黄金律原理主義を始めたことも説明がつく。巨人の呪いによって産まれた彼には、黄金律しかなかったのである。さながら黄金律原理主義に縋り付いたD兄弟のように。
ケネス・ハイトは「正しき秩序は、卑しき者たちを見棄てぬ」と宣うが、
それこそがラダゴンが黄金律を突き詰め、研究した理由ではないだろうか。
そこには、レアルカリアの学院の影響もあるかもしれない。観測した事象に基づき、物事を理論立てて研究するというような学術的手法は、黄金律原理主義においても根付いている。
原理主義は、すなわち学問でもあり
信仰と知力、両者が祈祷を補正する
黄金律の探求を、ここに宣言する
あるべき正しさを知ることが、我らの信仰を、祝福を強くする
幸せな幼き日々、盲信の時代は終わる
同志よ、何の躊躇が必要だろうか!
まとめ
ラダゴンは、
マリカに掛けられた巨人の呪いを抽出した存在である。
そして、その呪われた身体故に、
黄金樹の時代を終わらせて次の時代を始める力を持つ神人を産む力がある。
また、巨人の呪いという誇れる産まれを持たぬが故に、
盲信、信仰、肯定ではなく知力、学術を以て黄金律の探究などの
完全を目指して研鑽を積んだのである。
記事の長さがとんでもないことになりそうなので、
ラダゴンの産まれとそれにまつわる考察を終えたところで
一旦、この記事を終える。
次回はラダゴン考察の後半戦
マリカの元へ行った理由、
エルデンリングを修復しようとした理由、
拒絶の棘を施した理由、
などを考察する