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241026 反復は変化の一形態
今日のプレイ・リストから 007
ブルース・ブルベイカー
空港のための音楽 1/1 ラジオ編集版
作曲はブライアン・イーノ
いや~、昨日、SpotifyのAIさんに勧められて聴いてみてビックリしました。久しぶりに大興奮。音楽に最も浸っていた10代の頃に一気に戻してくれました。
ブライアン・イーノが「アンビエント」という言葉を初めてポップミュージックの世界で使用しました。1978年から発表された一連のシリーズに冠された言葉です。以来、多くの人がアンビエントの領域に参入してきました。イーノが音楽の新天地を切り拓いたのです。
その第1作「ミュージック・フォー・エアポート」がどんなアルバムか、知りたい方はWiki英語版の解説を御覧ください。アルバムの成り立ちや影響について、これ以上に網羅した解説を読んだことがありませんし、これ以上のことをボクなどが書くことはできません。
ブルース・ブルベイカーはニューヨークのピアニストです。昨年出した「イーノ・ピアノ」というアルバムで同曲を演奏しています。イーノがスタジオの中で電子ループを駆使して作成した音楽を、ピアノ一台と小さなエフェクター一つで演奏していました。こんなことができるんですね。かなり驚きました。
今回は加えて電子ミキサーを一つ使っているようです。「ラジオ編集版」とはそういう意味でしょう。ただし、ライブで演奏していることに違いはないでしょう。スタジオは楽器になると言ったイーノに対して、ブルベイカーは楽器はスタジオになると応えています。ピアノの側板が並ぶ部屋にたたずむブルベイカーのジャケット写真が秀逸です。
原曲は17分21秒であるのに対して本作は4分33秒。かなり短い。昨年のアルバムでは17分10秒でした。EPとして販売するためだと思いますが、同じ短くするにしても4分33秒というのはひねっています。ジョン・ケージのもっとも知られている問題作と同じ長さです。ということは、偶然性の音楽を聴く姿勢で聴いてほしいということでしょうか。興味は尽きません。