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AV1とは

<H.264>
現在普及しています
YouTube動画 H.264コーデックの解像度別ビットレートの目安
360p: 350Kbps~510Kbps
480p: 460Kbps~700Kbps
720p: 700Kbps~1500Kbps
1080p: 1500Kbps~3000Kbps

<H.265/HEVC>
H.264/MPEG-4 AVC後続の動画圧縮規格の一つです。
H.264/AVCの約2倍もの圧縮性能を誇ります。

適正ビットレート
H.264:4096Kbps ≒ H.265:2048Kbps
半分のデータ容量で同等の映像品質が保てます。
また、ブロックノイズ・リダクションが強化されています。

 コンテナ: MP4
 音声フォーマット:AAC

リアルタイムの低レイテンシエンコーディングに向きます。

H.264では画面解像度とビットレートの上限は「4K」「60fps」
H.265では「8K(7680×4320)」「300fps」をサポートする。

<fps>
フレームレート(fps)とは、1秒間の動画が何枚の画像で構成されているかを示す単位のことです
60fps(59.94fps)はゆっくり動くコンテンツの撮影に最適で、高画質の動画に滑らかな効果を作り出します。
60fpsは1秒間に60フレーム(60コマ)で記録されることを表します。

ゲームや3D映画など120(119.88fps)〜240fps対応になっています。
対応モニターでは写真のようにくっきり見えます。
速く動くものの残像が残りづらいフレームレートです。

<視聴>
人が見てスムーズと思えるフレームレートは、24fps(23.98fps)〜30fps(29.97fps)程度と言われています。
日本のテレビ放送で30fpsが、映画では24fpsが標準的となっています。
速く動くものは残像が残り流れますからクッキリとは見えません。

<撮影>動画はシャッター速度が遅すぎる件
動画を撮る時に、一般的にシャッタースピードは、フレームレートの2倍程度にすると自然な動画に仕上がります。
30fpsならば、1/60秒ということになるので、日中撮影だと光が強すぎて白飛びしやすくなりますから、濃いNDフィルタを装着して光量を適量(適正露出)に落とします。

手ブレについても考慮しましょう
1/60秒で撮影する時、焦点距離50mmより望遠側のレンズを使用すると手ブレしやすくなります。
手ぶれ補正を搭載したカメラやジンバルスタビライザーを使用しましょう。

安物のNDフィルタは色かぶりが酷いので買わないようにしましょう
高級すぎても買いづらいですよね、ケンコーのNDX II などがよく売れているようです。フィルタは寿命があるので、買い替えも考慮しましょう。

<面倒くさい>
NDフィルタを付け外しする必要がある
室内から屋外、またその逆
被写体の明るさに応じて変更しますが、2つの手段があります。
今、流行りはマグネット式のフィルターとアダプターです
もう一つは、跳ね上げ式アダプターです。

<普及する?>
H.265/HEVCは「複雑」かつ「高額な特許ライセンス」を用いているので、
Apple製品以外では普及の足枷になっています。

ライセンスフリーな規格が登場しました。

<AV1>
AOMedia Video 1
非営利団体のAOMedia(Alliance for Open Media)によって開発されており、2018年3月28日に正式に公開された「オープンソース」かつ「ロイヤリティーフリー」の動画圧縮コーデックです。
現在、視聴環境は普及済みで、カメラのほうで(映像エンジンでのエンコード時間短縮)対応待ちですね。

AV1は、H.265/HEVC よりも 21~30%高い効率を備えています。
AV1は、4K画質でも高い圧縮率でエンコードできるストリーミング向けの次世代コーデックです。

 コンテナ: WebM
 音声フォーマット:Opus
 色空間:BT.2020

デメリット
AV1はH.265より符号化処理(エンコード)で約6.7倍、
復号処理(デコード)で約2.5倍の時間がかかるようです。

ハードウェアでもハイスペックを要求します。
(ハードウェアアクセラレーションにより処理時間短縮可能で実用レベルです)
PCやスマホが高性能化しており、GPUにAV1アクセサレーションが搭載され始めています。
今後、コスパが良くなればエンコード/デコード時間を気にすること無く動画を扱えるでしょう。

AV1は、主にGoogle VP9をベースに、「Daala」と「Thor」と「VP10」の技術を組み込んで開発されて、AppleのHEVC/H.265やGoogleのVP9の置き換えを目指しています。
AppleもGoogleもMicrosoftもAV1への支持を表明しました。

AV1の登場で、動画配信大手がAV1を採用しており、今後はコンシューマー・カメラにも採用されるでしょう。
H.265/HEVCが廃れる可能性もあります。

<おまけ>
FHDで視聴する場合、撮影時に1080pで撮った動画と、4Kで撮った動画を1080pにダウンコンバートした動画では、4Kから生成した1080pがキレイに見えます。
ただし、4Kで視聴するほうがもっとキレイです。
1080pで撮った場合に文字が判読できない様な遠距離でも、4Kで撮って1080pにダウンコンバートすれば判読できたりもします。

カメラで5K~7Kから4K動画を生成といったカタログスペックを見かけますが、まぁ、そういうことです。

筆者プチ経歴
カメラ店の視聴覚機器やカメラ・レンズの営業/説明担当でした。

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