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対談:永島敬三さん×佐藤貴史さん「それは俺じゃない」


今回、対談するお2人とは?

<永島敬三>
埼玉県出身。08年、劇団「柿喰う客」に初出演、11年より正式加入する。シャープさと柔軟さを兼ね備え、確かな演技力で作品の骨格を支える。
劇団公演以外に、『ハムレット』、パルコプロデュース『サクラパパオー』、『カノン』、木ノ下歌舞伎『糸井版 摂州合邦辻』、TV『仮面ライダージオウ』、『東進ハイスクール』CMナレーションなど活動の幅を広げている。

<佐藤貴史>
栃木県出身。お笑い芸人として活動後、00年より劇団『サモ・アリナンズ』に入団。以降、『表現・さわやか』や多数のユニットに参加。舞台以外にも映画、TVドラマ、声優など様々なジャンルで活躍し順応性とアドリブ力が武器。映画「クランクイン塩原ン」、ドラマ「この恋あたためますか」など多数出演。09年よりNHK Eテレ「みいつけた!」サボさん役でレギュラー出演中。


2月某日、リモートにて
聞き手:植井努

ーー月並みなんですが、お互いのことをどう思っているのかお聞きしたいです。
 
佐藤 気になるね。俺も、聞きたい。

永島 いやもう、初めて会った時から、なんて言うんでしょう…、あの、なんか…、

佐藤 のっけから言いずらそうだな、おい。

永島 いやいや(笑) あの、同じサークルだったのかなってくらい距離感が近くて。

佐藤 (笑) え、大学生のノリだった?俺、マジで

永島 「あれ、何年か一緒にルームシェアしてたっけ?」ってくらい、フランクな話題をすごい。

佐藤 でも、それまでは知らなかったでしょ?俺の事、別に。

永島 いやいや、もちろん知ってますよ(笑)

佐藤 見たことないでしょ?俺の芝居。

永島 いやあります、ありますよ!

佐藤 嘘だねー!

永島 本当です。本当ですよ。

佐藤 あ、そう。嬉しいな。何、見てくれたの?

永島 あのー…、…モッカモッカです。

佐藤 出てねーし、俺!

永島 (笑)

佐藤 それは俺じゃない!「モッカモッカ」は加藤啓と辻修のユニット!

永島 あれ、「表現・さわやか」は出てました?

佐藤 出てたけども。

永島 じゃあ、見てます。ほらぁ!

佐藤 〝じゃあ〟ってなんだよ(笑)〝ほらぁ〟っていうのも気に食わねーし!(笑)

永島 すいません(笑)

佐藤 俺は、「柿(柿喰う客)」を見てるから。

永島 はい。

佐藤 いい役者だなぁと思ったよ。

永島 ありがとうございます。

佐藤 で、近くで見たら、こんなに頬こけてんだと思って、びっくりしたよ。

永島 え?

佐藤 (デーモン)閣下みたいじゃん。

永島 そこまでいきます?

佐藤 俺にはそう見えてる。…そうか、俺の芝居は見たことないのか。

永島 いやですから、「さわやか」を。

佐藤 「さわやか」見た時も、俺のことは見てないでしょ?(菅原)永二のことばっか見てたでしょ?

永島 そんなことないですよ。

佐藤 そうなんだよ(笑)、俺はね、ど真ん中にいないからさ、演劇ど真ん中に。記憶に残らない。

永島 いや、ほんとすいません。サボさん(NHK-Eテレ『みいつけた!』)は見てますし!

佐藤 みんな、最後はそう言うのよ(笑)

※リモートの画像です。

ーーお2人は野外の経験はあるんですか?
 
佐藤 俺、ないなぁ。

永島 僕は…、福原さんと一緒にやった芝居は野外でした。岡山県で、

佐藤 岡山?

永島 東京キャラバン(「東京2020オリンピック・パラリンピック」の文化プログラムを先導するリーディングプロジェクト)っていう企画で、岡山で1週間寝泊まりして、向こうのダンサーさんとかミュージシャンの人達と一緒に、稽古しつつその場で作り上げて、っていう公演を。

佐藤 野外で?

永島 舞台には屋根があったんですが、会場が日本家屋みたいなところで、居間と縁側で芝居しつつ、窓を全部開けて、お客さんさんは庭から見てるみたいな感じです。

佐藤 お客さんだけ屋根なしパターンね。あれ、今回は?

福原 『旅と渓谷』は、役者もお客さんも屋根なしパターンです。

佐藤 なんかチラシに雨でも傘はダメみたいなこと書いてなかった?

福原 雨だったらお客さんは合羽で、役者はちょっとまだわかんないです。

佐藤 寒そうだなぁ…。

永島 岡山の時も12月だったんですごい寒かったです。今回は5月なんでかなり安心してます。

佐藤 いや敬三さ、今から敬三って呼ぶけどさぁ、5月を舐めちゃダメね。俺は交通量調査のバイトしてたから。5月に、朝から24時間。で、朝も昼間もむちゃくちゃあったかいのに、夜の8時過ぎたらもう、ガクンよ!ガタガタガタガターってなるから。

永島 えー。

佐藤 もう日本はさ、8月、9月以外は全部寒いから。

永島 7月もまぁまぁ、

佐藤 7月はちょっと暑いかも。で、8、9は夏で、10月になったら、

永島 残暑が。

佐藤 あるな、残暑。あれ(笑)?

永島 え、佐藤さんは野外の経験は?

佐藤 俺、劇場でしかないかもしんない。

永島 あ、そうですか。

佐藤 もうほぼほぼ、オフオフ(下北沢 OFF・OFFシアター)にしか立ってないから。オフオフ役者。

永島 そんなことないでしょ(笑)

佐藤 あ、でも俺、意外とデビューは本多(本多劇場)だから、エリートなのよ!

永島 へぇー。

佐藤 「サモアリ(サモ・アリナンズ)」で、村人Bと馬の後ろ足をやってるからね!

永島 (笑)それデビュー戦ですか?

佐藤 俺の初舞台。そんな経験ないだろ?もう、いきなり主役級ですか、敬三さんは。

永島 違いますよ!

佐藤 ある?馬の後ろ足やったとか、台詞一言しかなかったみたいな舞台。で、後は、小松(和重)さんに睨まれながら延々小道具作らされたみたいな舞台!あるんですか、敬三様は!

永島 大学生の時、初めて「柿喰う客」出た時は、開始20分で、1番最初に死ぬ役でしたよ。

佐藤 20分か…。でもそこまでちゃんとフリを効かせて、いい長台詞を言って死んだりしたんでしょ?

永島 …あ、そうだったかもしんないっす。

佐藤 (笑)そりゃそうだろ。いやエリートなのよ、基本、もう。

永島 いや、そんなことないっす。

※リモートの画像です。

ーー20分で死んだり、馬の後ろ足だったり、いろいろ苦労話はあると思いますが、他にも若い頃の失敗談とかありますか?
 
佐藤 いや、俺はもう無茶苦茶あるよ。「サモアリ」でさ、俺が先住民の人みたいな格好して、舞台のセンターから船に乗ってババーンって出て、1人で長台詞喋って「ウォー」って叫ぶと暗転…みたいなシーンだったんだけど、まぁ見事に出とちって。出番の時、まだ楽屋にいた。

永島 (笑)

佐藤 で、舞台監督に「佐藤!」って呼ばれて、慌てて袖まで行ったんだけどさ、もう船は出ちゃってた。

永島 乗らずに?

佐藤 誰も乗ってない船がセンターからババーンって出ていくのを袖で見てた。

永島 (爆笑)

佐藤 後から飛び乗ったはいいけど、慌ててるから台詞飛んじゃって。「わー、ごめんなさい!」って言ったところで暗転した(笑)。敬三は偉いからしないだろ、出トチリなんて。

永島 いやいや(笑)。うちは劇団の公演(柿喰う客)で、乱痴気公演ってのがあるんで、ミスは起きやすいというか…、

佐藤 乱痴気?

永島 その回だけ、全員、配役をシャッフルするんです。

佐藤 あ、聞いたことある。

永島 で、ある芝居で、玉置(玲央)君がやってる役をやったんですね、僕が。

佐藤 うん。

永島 で、玉置君から「ここからここの間の15分くらい休めるよ」っていう前情報だけもらってたんで、喫煙所でタバコ吸ってたんですよ。でも本当はその15分の中で一回だけ、一瞬だけ出てハケる、みたいなタイミングがあったんですよ!

佐藤 ハメられてるな(笑)

永島 それ知らなくて、タバコ吸ってたら、なんかモニターから「おーい、おーい」って声が聞こえるんですよ。

佐藤 (笑)

永島 葉丸(あすか)ってウチの役者が、舞台上から「おーい、おーい」ってずっと。「なんのトラブルだろう」って思ってたら、僕でした(笑)

佐藤 (笑)

永島 あと、間違えて、次の場面の衣装を着ちゃってたとか。

佐藤 あるある。

永島 群衆で出るシーンだったんですけど、僕だけ喪服着てて、他のみんなは革命の服着てた。

佐藤 革命の服ってなに(笑)?

永島 そういう話で。とにかく芝居はまだ革命の最中だったんですけど、僕だけ喪中で(笑)

佐藤 あー、でも、「サモアリ」は、そういうミスがあっても、逆においしくなるというかさ。1回、ナイフを出すシーンがあって、(市川)しんぺーさんをみんなで取り囲んで飛び出しナイフをバッって。でも俺だけ、ナイフ忘れちゃって、仕方なく指だけ1本出して。

永島 (笑)

佐藤 そしたら小松さんが、それ見た瞬間に「指!!」って言って。全員が瞬時にナイフを指に変えてくれて、まぁ爆笑取ってやったよ。

永島 それ、小松さんの手柄ですよね?

佐藤 うん。え、今、自分の手柄みたいな顔してた(笑)?

永島 はい(笑)

佐藤 (笑)…え、敬三は周りがミスすると怒るタイプ?

永島 あー…、怒りはしないですけど、まぁ、「話したい事がある」みたいなことを言って…、

佐藤 怖いな。

永島 「今いい?今いい?」って言って、あの後輩を呼ぶこともあります。

佐藤 いいね、そのスタンス、今回の公演にも持ち込んで欲しいね。

永島 いやいやいや(笑)

佐藤 今回、三土さんにさ、「ちょっと今いい?」って。

永島 大先輩ですから。

佐藤 三土さんにさ、「もうちょっと頑張ってもらっていいですか、先輩」みたいなさ。「今まで頑張って来なかったみたいですけど」って。あの人、いくつ?

福原 51才です。

佐藤 「51まで何してたんですか」ってネチネチさぁ(笑)

永島 無理です(笑)

ーーさらに若い頃の話を知りたくなってきました。そもそも芝居を始めたキッカケみたいな話を。
 
永島 僕は青山学院大学で演劇サークル入って、そこで初めて演劇始めました。

佐藤 あ、青学だったんだ。じゃあ俺はもう出身校言わない(笑)

永島 (笑)青学の演劇サークルって、頑張って演劇を追求しようとかいう雰囲気が一切ないんですよ。楽しく思い出作りしましょうみたいな感じで。それが良かったなと思って。

佐藤 良かったの?

永島 先輩から「演劇とはこういうものだ」みたいな押しつけもなかったし、「役者やりたいです」って言えば誰でもやらしてもらえるような感じだったんで。

佐藤 じゃあ、基本楽しく?

永島 はい。ただ、自分はお芝居観るのはすごい好きだったんですよ。それで「こういうの観に行こうよ」とか「あそこ面白かったよ」って言っても、みんな興味を示してくれないので、寂しいなとは思ってて。「それよりカラオケ行こうよ」とか言われちゃうんで、演劇サークルに入っているのに、いつも1人で観劇してて…。

佐藤 観るのも好きだったわけだ。

永島 そうですね、浪人中も予備校行かずに、演劇見に行ってたんで。

佐藤 ほぉ。

25歳の頃。


永島 佐藤さんは?

佐藤 俺は、お笑いが好き、からスタートしてて、で、大学が駿河台大学っていう…、あ、言っちゃった(笑)

永島 (笑)

佐藤 俺、受験したところ全部落ちてて。でも親が「浪人させたくない」って勝手に申し込んでたのよ。それで高校の卒業式の次の日に試験に行ってさ。

永島 そこのお笑いサークルかなにかで?

佐藤 いや、当時〝じゃマール〟っていう雑誌があったの。

永島 じゃまーる?

佐藤 うん。まだインターネットが無い時代にさ、「買います」とか「売ります」とか、あと「○○募集」みたいなことがとにかくいっぱい載ってる雑誌。

永島 へぇー。掲示板みたいな感じですよね?

佐藤 そうそうそう。で、高校の友達が大阪芸大に行った奴らが多くて、そいつらから映画サークルの話とか聞いててうらやましくてさ、そのじゃマールで、「映画研究会メンバー募集」みたいなの探して応募したの。当時、葉書だよ(笑)

永島 えー。

佐藤 で、映画撮ってさぁ。山下公園で、スーツ着て、なんか煙草吸いながら車乗ってるシーンとか。「あれ、これ、『レザボア・ドッグス』でみたぞ?」とか思いながらやって(笑)

永島 (笑)

佐藤 で、出来上がったの観たら、すごい下手で。自分の演技が気持ち悪くてさぁ。俺、自分の演技レベルは低く見積もっても「仲代達矢レベルかな?」とか思ってたから。

永島 若い時は(笑)。わかりますよ。

佐藤 で、役者は諦めて、芸人やったり、芸人辞めたりって、定まらない感じでやってるうちに、笑いの要素の多い役者がいいなって考えて…、考えてって言っても当時は小劇場って世界を知らなくて、「劇団四季」と「無名塾」しか知らないから(笑)どっちが笑える劇団か悩んだ結果、

永島 すごい二択ですね。

佐藤 その時に、「あれ、ワハハ本舗あるじゃん!」って気がついて。

永島 おぉ!

佐藤 すぐ電話したの、「ワハハ本舗」に。そしたら「ワークショップっていうの受けてくれ」みたいに言われて。「ワークショップってなんですか?」って何にも知らないから、俺。

永島 受けたんですか?

佐藤 受けなかった。だって、20万とか30万とか言われたから。

永島 ほわー。

佐藤 しかも2週間、富士山の麓で合宿。

永島 (笑)

佐藤 で、「払えない!」ってなって、その頃にはもうインターネットがあったから、すぐに漫画喫茶行って、〝劇団〟〝面白い〟とかで調べてさぁ、そんなこんなで観に行ったのが「サモアリ」だったのよ。

永島 当時の出演者は?

佐藤 今と変わらないけど、でも全然知らなかったわけ、小松さんのことも久ヶ沢(徹)さんも平田敦子さんも。あとは、「遊気舎」の久保田(浩)さんとか。で、駅前劇場でもう腹抱えて笑って笑って…、しかも、そん時、駅前劇場にパンパンに客入ってて。客席のドアが閉まらないんだもん、入れすぎて。

永島 へぇー。

佐藤 その時、ギュウギュウの桟敷席で、俺は「ここだー!ここに入りたいー!」って思って、調べたら「サモアリ」も〝ワークショップやります〟って書いてあって。

永島 払えたんですか?

佐藤 1万だったから。

永島 (爆笑)

佐藤 そのワークショップで頑張った人は、次の公演に呼んでくれるみたいに言われたから、俺、滅茶苦茶頑張ってさぁ。最終日に、演出の倉森(勝利)さんが、合格した人にだけ近づいてって、「今度来れるか?」みたいな声をかけていくのよ。で、じっと待ってたら、倉森さんが俺の隣にも来て、「佐藤、次、いけるか?」ってさぁ…。「キタァァァァ!」だよ!

永島 おー。あれ、もしかしてそれが…?

佐藤 村人Bと馬の後ろ足よ!

永島 すげー。

佐藤 運命だったね、サモアリとの出会いは。

31歳の頃。


ーーそうやってお芝居を始めたお二人ですが、以降、ご自分の劇団以外でもユニットを作ったりしてますよね?
 
佐藤 え、ちなみにどんなユニット持ってんの?

永島 僕は、「さんぴん」っていう4人組のユニットで、大体同世代の。役者3人とダンサーの。さっき言った、福原さんとやった岡山の東京キャラバンも、「さんぴん」で参加してます。

佐藤 どういうキッカケで旗揚げしたの?

永島 なんか急だったんですよ。3月くらいに、「予定空いてるよね?旗揚げするよ」って言われて、7月にもう公演だったんですよ(笑)

佐藤 おぉ。

永島 だから旗揚げ公演は、今考えてみれば、とてもお見せできるようなものじゃなかった気もしてるんですけど(笑)。出来上がったもの全てが手探りすぎて。

佐藤 (笑)

永島 ただそれも込みで、お客さんに楽しんでもらうっていうか、なんか「粗い部分も含めて、俺達はこれでしかないんだ」っていう思い切りの良さはあったかもしれないです。

佐藤 そうね、そういう意味でも俺はもう、むっちゃ旗揚げが好きなのよ。

永島 へぇーー。

佐藤 俺、6個くらいユニットあるから。全部勢いよ。最初に作った「しんがりボーイズ」っていうユニットなんて、パンプルムス(@新宿。2006年、閉館)でお客さんが2人の回とかね(笑)

永島 (笑)

佐藤 そんなことありつつも好きなのよ、旗揚げ。なんか一生懸命じゃん、全部が。

永島 雑だったりするけど、必死でやった結果ですからね。

佐藤 そう。だから今回もスリー…なんとかの人達もさ、

永島 「スリーピルバーグス」です(笑)

佐藤 うん。3人とも、気合むっちゃ入ってると思うの。俺はそこに携われるのが嬉しい。

永島 本当に旗揚げが好きそうですね。

佐藤 だって、「しんがりボーイズ」の他にも、「友達の友達」とか、「またはブライアン」とか、「ワンダフルズ(サモ・アリナンズProduce 劇団ワンダフルズ)」、「なかよし劇場」、「佐藤貴史prezents」…、

永島 モッカモッカは?

佐藤 モッカモッカは俺じゃないの!
 
 
ーー最後に月並みですが、意気込みみたいのを。
 
佐藤 もちろん、頑張ります。って言葉に尽きちゃうけど…。あ、やりたいこととかある?今ならまだ福ちゃんが台本に盛り込んでくれるかも。

永島 あのー、全然うまくはないんですけど、歌、歌いたいです。

佐藤 野外で歌うの大変そうじゃない?声がどこにも反射しないから。

永島 いや、やめましょう、やめましょう。

佐藤 じゃあさ、客入れの時に、歌えばいいじゃん。本編と関係なく。

永島 楽しそうでは…、ある。

佐藤 中富良野の時とかさ、地平線の向こうから歌いながら…、

永島 20分かけて、歩いてくる(笑)

佐藤 でも客入れ中は大変よ。俺、サモアリでさんざんやってんのよ。開場中に延々コントやるの。で、客出しコントもあるから。

永島 出ずっぱりじゃないですか。

佐藤 (笑)

福原 あの、実は「ふくにわ」っていう、永福町の会場は、3時間しか借りてないんですね。

佐藤 うん。うん?

福原 3時間のうちで、50分の芝居を2回まわすんです。

佐藤 なるほどね。…え(笑)?

永島 イメージできてません、まだ。

佐藤 しびれるねー。

永島 とにかく、1回終わっても休むタイミングがないんですね。

福原 1回終わったら、すぐに開場します。

佐藤 でもワクワクしかないけどね、それ。バタバタするだろうけど、人がバタバタするのっておもろいからな。

永島 面白いです。人っていうか、他人がバタバタしているのを見るのは、ですけど。

佐藤 でも演劇もさ、なんかこう…、「安定」を楽しむものになってきてる気がするけど、見てる側が「これ何が起こるんだろう」っていう不安定さがあっていいと思ってるよ。だから今回もまぁ不安定で行こうぜ。

永島 …不安定を言い訳にしないように頑張ります!
 

<おしまい>

次週、2月22日(火)からは、
ゲストをお呼びしての対談をお届けします!
3週に渡り、劇団員それぞれが、
〝今話したい人〟とじっくりお話しします!!

第1回目は、
光瀬指絵さん×佐久間麻由
「これは俳優です。これは演劇です。」

お楽しみにしてくれたら、うれしいです。

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