【考察】VTuber戦略 - VTuberと物語【三歩未知】
皆さんおはみちっすー
三歩歩けば未知の世界、設定迷子の三歩未知です。
今回は3月8日の生配信のテーマ「VTuberと物語」を、精査してまとめたnoteとなっています。
VTuberをキャラクターコンテンツになぞらえた時、「アニメ」と「二次創作」の課題がある!というところから話は展開していきます。
ぜひ最後までお付き合いくださいなノシ
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■「アニメ」と「二次創作」
私は、様々な異世界や並行世界を彷徨い歩く”迷子”です。
なんていう私のお話は、どれくらいの方がちゃんと憶えてたり知っていてくれたりしますかね?せっかくこの世界のみんなが体験しないような物語がきっと私にはあるのに、今までそういった話ってほとんどあんまりしてこなかったんですよねー......
今回のnoteのテーマは「VTuberと物語」です。
以前に私は、VTuberをキャラクターコンテンツの文脈で捉え「VTuberは"キャラクター3.0"である」という話をさせて頂きました。
キャラクターコンテンツはいわゆるオタク文化に親和性が高く、マンガやライトノベルやゲームといった様々な表現媒体を行き来して共存関係を築いています。VTuberはそんなキャラクターのステージを拡張しました。
オタク文化では、あるコンテンツが人気になると多くのメディアミックスを展開します。その中でも特にアニメ化の話題性は高く、それによる二次創作の隆盛もよく見られます。
2017年末から急速に人気コンテンツとなったVTuberも、これまで多くのメディアミックスが展開されました。タレントとしてのテレビ進出はこれまでのキャラクターコンテンツではなし得なかった展開でしょう。2019年は音楽・ライブ進出が盛り上がりました。その他コラボやグッズ展開もこれまで多く見られました。
このように大筋としては、VTuberもメディアミックスに強いキャラクターコンテンツの血脈を引き継いでいるように思います。むしろそれに留まらず、新たなステージを切り開いて来ました。
しかしその一方で、VTuberには明確な課題があるように思います。
それが「アニメ」と「二次創作」です。
といっても、主観なんですけどね(笑)
まだVTuberは「アニメ」で大きな成功を果たせていないように思います。アニメ化自体はありましたが「そもそもあれは”アニメ”なのか」といった議論もあったりしたわけで...。正解はともかくとして、私がなんとなく思っているのは、求められているのは「シチュエーションコメディ」ではなく「アニメ」なんじゃないかなぁ、という所感。
実際に調査した訳ではありません。二次創作の事例もVTuber全体で数を取れば他ジャンルと比べてもちゃんと盛り上がってるかもしれないですし。ただそれはそれとして「もっと盛り上げたいな」というのが私の思いです。
■物語の魅力
こうして私はVTuberの課題の一つとして「アニメ」を取り上げていますが、どちらかと言うとVTuberが得意とするライブストリーミングエンターテインメントにおいても通底する同様に重要なファクターとして、文脈的必然性を持つこと、つまり「物語」が重要だと考えます。
物語とは「結論aに帰結するまでの経緯」のこと、と私は定義します。
ここでの結論aは、先に結論があってそこまでの経緯を語る物語(歴史ものや目標の実現など)や、経緯が先にあって結論がどうなるかはわからない物語(ワンピースやガッシュベルとか)など、他にもいくつかパターンがあるかもしれませんが、基本的に結論に向かう過程を楽しむというのは共通の形式ではないでしょうか。
「物語」には、それが何かを説明したり、それを魅力的に感じさせ惹き寄せる力があります。それはある商品の開発秘話というドキュメンタリーであったり、戦争が産んだ現代に繋がる技術の奥深な話があったり、アイドルになりたいという夢を応援するという今まさに進行している誰かの物語であったりですね。
私たちは、そういった物語を通じて未知や未体験の刺激を受けたり納得や共感を得ることで、そのコンテンツに魅力を感じるようになるのです。たぶん。
■VTuberの物語の分類
さて、コンテンツを魅力的に見せるファクターの1つとして「物語」がある訳ですが、とはいえ、じゃあどんな方法で「物語」を見せていけばいいのか。
ここで一旦「物語」を分類してみようと思います。
ここでの分類は、主にVTuberの特徴に合わせた分類をします。
『VTuberの物語の分類』
■共有の物語
「日常(デイリー)」
「非日常(イベント)」
■独自の物語
「非現実(ストーリー)」
漢字とカタカナが合ってないのは私に分かりやすい分類をしたからです。悪しからず。
「日常(デイリー)」は普段の活動のことです。特別なことなどない毎日の実況や雑談配信、或いはTwitterなどを指します。「非日常(イベント)」は偶にやったりする企画系のコラボのことを指します。この二つは特にVTuberが得意な「物語」ですね。これらも長く続けていくことで歴史として蓄積されていき、視聴者と共有した時間として思い出という「物語」になります。
対して「非現実(ストーリー)」は、そのVTuberオリジナルの「物語」です。必ずしもその内容が非現実的という意味ではなく、参加不可能な切り離されたストーリーであることで、VTuberにとってあった現実であり、視聴者の体験した現実には非ず、という意味での広義的な捉え方をします。現在のVTuberではなかなかこっちの「物語」を見せているケースは稀だと思います。
「共有の物語」についてはキャラクター3.0のVTuberの方が得意としています。その一方で「独自の物語」はキャラクター1.0のマンガ・アニメ・ゲームのキャラクターの方が特色が強いと思われます。数少ないVTuberの事例としては、私が知る有名なところで「鳩羽つぐ」「SALLA.R」「天目童心プロジェクト」が上げられます。
■「自分自身を曝け出せ」
皆さんは「YouTube革命 メディアを変える挑戦者たち」という本を読んだことはありますか?中身はYouTubeで活躍されるストリームパンクたちの成功事例を分析交えて紹介するという内容の本です。その中で多く語られていることの一つに「自分自身を曝け出せ」という話が何度も出てきます。VTuberも多くが同様にYouTubeというプラットフォームで活動していることを考えれば、このことはやはり人とつながる大きな力になるのではないでしょうか。
VTuberにとって課題となる「アニメ」と「二次創作」、そこに繋げる可能性を秘めた「物語」というアプローチ。まだ明確なソリューションはないですが、だからこそイノベーション可能性も秘めているかも知れません。
今日まで歩んできたあなたは一体何者ですか?良かったら、ぜひ聞かせてください。
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今回の記事はここまでとなります。最後まで読んでいただきありがとうございました!
3POMICHI PROJECTでは、未知と未来に一歩を踏み出すきっかけになる情報発信をこれからもお届けしていきたいと思います。
それではまた、次の散歩道で会いましょう。またね。
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