〇〇と僕『に』~西荻窪と僕~
僕は西荻窪に暮らしている。
東京に出てきて6年、ずっと西荻窪。
一生を東京で終えるつもりは毛頭ないが、東京にいる間はずっと西荻窪で暮らそうと思っている。
駅直結のスーパーもあるし、家の近くにも別のスーパーがある。
こじんまりとした雰囲気の良い古本屋もあるし、安くて美味い飲み屋もたくさんある。
優しい味のケーキ屋もあるし、日高屋もある。
じいちゃんばあちゃん、ママさんと子どもがまったり行き来する静かで温かい町だが、少し歩けば大都会吉祥寺。
西荻窪にないものはそこで手に入る。
どうしてもここで暮らしたいというよりは、わざわざ出ていく理由が何一つ見つからないのだ。
唯一文句があるとするなら、串鳥がないこと。
串鳥とは北海道民がこよなく愛する焼き鳥屋。
それが両隣の荻窪と吉祥寺にはあるのに、間の西荻窪にはない。
こりゃあ一体どういうことなのか。
大変遺憾である。
ただ、6年も暮らしていると、だんだんと愛着もわいてくる。
であれば、結局住めば都というように、何処で暮らしても最終的にはその町を愛すのかもしれない。
しかし、例えそうだとしても、僕は西荻窪で暮らす。
雨の日も風の日も、病める日も健やかなる日も、飲みすぎた翌日もなぜか目の奥が痛む日も、僕は西荻窪から仕事に行き、西荻窪に帰る。
素敵な町だということを多くの人に知ってもらいたいが、駅に人が溢れているのは好きではない。
生粋の田舎者である僕にとっては、西荻窪程度の混雑ですら歩きにくい。
だから、余程の用がない限り、西荻窪には来ないで欲しい。
『OGRE YOU ASSHOLE / コインランドリー』を聞きながら
FJALLRAVEN by 3NITY TOKYO 池守
『〇〇と僕』←過去の記事はこちらからお読みいただけます!是非!
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