見出し画像

▼リンゴ売りで学んだこと~【私の履歴書』

「どうしたらこうなるの?」と率直な質問を受けたことがある。

書くほどの経験年数がない、散らばった職務経歴書に面接担当は驚いていたのだろう。

ごく一般な就職活動なんてしたことがない。

バイト経験30件を目指そうと求人募集をチェックするのが趣味だった。月曜更新が待ち遠しかった、そんな働き方。

マイナスだなんて思ったこともなかった。面接担当の反応からして、私は場違いだったなと悟った。

---

 リンゴやは、紹介だったのでやってみるかという調子で始めた。

看板なし、ユニフォームなし、自分のトークから始まる。

道行く人に声掛け、リンゴ売りをアピールする。相手は、突然の声掛けに避ける、逃げる。つぎは、お宅訪問。ピンポン鳴らして第一声、

「りんご見ませんか?」相手は、無言、驚き、拒否。まず快く応答する人なんかいない。私が立ち去ったと思って窓からのぞく。後から気になって追っかけてくるパターンもあったが、まれな事。駅前、学校、スーパー前、飲み屋など、今なら難しいだろう場所へも行った。

目の前で、瞬殺で自分をジャッジされる気分。いいね!なんてもらえない。

後ろ盾のない自分が、評価され、試される。90%くらいは拒否されると分かっていても挑むメンタル。嫌われる勇気はここから始まっていたのかもしれない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?