多重露出撮影について ⑤
② 加算平均とは
重ね合わせた画像の露出が適正になるように、露光回数に合わせて自動的にゲイン(出力)を補正します。各コマのゲインは、「1÷露光回数」となります。たとえば、露光回数が「2コマ」の場合は1/2、「3コマ」の場合は1/3になります。加算の時より暗く仕上がりますが、出来上がり画像に一体感が出易いのは加算平均だと思います。
”加算”と”加算平均”の違いを画像で見る
1枚目は大阪淀屋橋のビル風景
2枚目は5色の色紙
3枚目は多重露出”加算” 明るい目に仕上がります。
4枚目は多重露出”加算平均” 色彩的に落ち着いた仕上がりになります。
少し失敗の撮影1例です
1枚目は秋の公園風景です。このままでは殺風景な味気ない写真にしか見えません。
2枚目は後日に家で撮った、黒背景で玩具のトラを多重露出しました。
下の画像が出来上がりです。
問題点は地面の落ち葉がトラの胴体に写り込んでいる事です。トラの胴体と落ち葉が同じような色なので同化しやすいので要注意です。砂利道の白と黒の斑も同じです。何回か失敗すれば理解できます。
黄葉と船
1枚目は川に浮かんでいる舟です。
2枚目は町中の逆光に輝くイチョウです。
3枚目は満足出来た多重露出画像です。こう言う光景は偶然に出くわす事はあり得ませんので自分好みにデザインに出来ます。
私が一番よく使うのはこの”加算平均”です。葉っぱにさざ波が少し透過していますが、幻想感を出すためには必要かも? 色彩的には自然な仕上がりになっています。
加算平均は2枚の生画像の合体ですから幻想的、不思議感を出すのに適しています。
下の画像はイチョウと黄色い自動車の多重露出です。少しかぶさり感が強いですが同色での見比べの為に掲載しました。
多重露出撮影で平和ボケしたありきたりの撮影から抜け出し、デジタル世界で遊んでください。
次回は比較明合成です。
お知らせ
多重露出撮影は他者の作品を見る事でも刺激を受けます。
海外作品には良い作品が多く見られます。
多重露出撮影は商業撮影では出来ない、素人の持つ自由な発想と失敗を恐れない探求心が必要です。
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興味のある方は作者名みのすけ で検索して頂ければ幸いです。
よろしければ是非ご高覧ください。