病的なまでに嵌ったゲーム「PSPo2/2i」の話 ~その4~
2009年12月3日に発売された「ファンタシースターポータブル2」および2011年2月24日に発売された「ファンタシースターポータブル2インフィニティ」というゲームが…この下り何回目だ?
「まだ書くのかよ」と呆れている人もいるだろうけど書かせてほしい。今回はPo2ではなく2iの話が中心。
1.長い目で見るとバランスが取れてる気がしてきた様々な格差
Po2よりは改善されたが、それでも2iには覆しようがない格差が色々と存在する。しかしそれはエンドコンテンツに該当する高難易度エクストラミッションやIMで真レアを掘る効率を想定した場合であり、そこに至るまでの過程や効率以外で考えたり長い目で見ると実はバランスが取れている
………ような気がしてきた。
1.1. タイプ(職業)
先に重要なシステムの話。
本作には4つのタイプがある。
・ハンター(Hu)…打撃に長けたいわゆる近接職
・レンジャー(Ra)…射撃に長けたいわゆる遠距離職
・フォース(Fo)…法撃(≒魔法)に長けた魔法職
・ブレイバー(Br)…片手武器とトラップを得意とし、打射法どれもそれなりにこなせる器用貧乏汎用職
そして敵がドロップするアイテムと確率は現在の自身(※マルチの場合は部屋主)のタイプにより変化する。本作におけるタイプ(職業)とはつまり切り替え可能なセクションIDである。
特にドロップ率の変化が著しく、打撃武器であればHu、射撃武器ならRaなど適切なタイプに合わせると桁が変わるほど上昇する。
例えば☆14ロッド「サイコウォンド」はLv125以上のコウマヅリがどのクラスの場合でもドロップするが、
Foの場合は約0.3~0.4%
Hu、Ra、Brの場合は約0.01%
※ 電撃だったかで公開された当時の記事やサイトを見つけることが出来なかった事はご了承願いたい
(2024/01/23 追記)
2023年に突如更新された海外サイトからの転載だが、こんなデータもある。恐らくは海外の誰かが解析したのだろうが、それにしては結構数値が怪しい部分がちらほらあるので眉唾物。
最初に挙げた例ではドロップ率が30~40倍も上がっている。レアドロップ率を上げるアビリティの効果がドロップ率1.25倍、0.1%の確率でしか出ない虹ブーストした敵の効果がドロップ率20倍に対して、拠点でちょっと職を変えるだけというとても簡単な一手間で30倍以上のドロップ率上昇効果を受けることが出来る。
0.3~0.4%はPSOでいう「赤の〜」やインフェルノバズーカあたりの狙ってなくても自然と入手していたようなアイテムのドロップ率。対して0.01%というのはPSPo2iで言えばアストラルライザーなどのドロップ率。PSOで言えばラヴィス=カノンその他SSランクと呼ばれた激レア武器(0.009%)に匹敵する確率。入手難易度は雲泥の差。よって、本作では欲しい武器に合わせてタイプを切り替える事が基本中の基本となる。そういう意味では全てのクラスに使い道があり、格差は無い。
もしタイプを合わせずレアアイテムを狙っている人がいたとしたらそれはシステムを理解していない害悪初心地雷のシズルックか、あるいは確率が低ければ低いほど興奮を覚えるマゾh………チャレンジャーか、どちらにせよあまり近寄らないに越した事はない。
ただし、
・「共通ドロップ」枠に設定されたアイテム
・☆15シャドゥーグ「エルノア」等の一部アイテム
・ミッションクリア時のリザルト報酬
・IM(インフィニティミッション)でのレアドロップ全般
の4つは例外で、自身のタイプが確率に影響しない。
(ちなみに本作の最強装備•最終装備はほとんどがこれらに該当する)
これらの装備を狙う場合は敵の討伐効率が全てのため、最終的には
・圧倒的な瞬間火力を誇るショットガンCS2とPSPの内属時計の時刻に応じてちゃんと通常攻撃が特殊な範囲攻撃(通称”天罰”)に変化するヘブンパニッシャー…のツインハンドガン版「ツインヘブンパニッシャー」、その他強力な射撃攻撃の火力を最大限引き出せるレンジャー(Ra)
・元々Po2から存在していたほぼ全ての法撃武器を過去にする超高性能☆14ロッド「サイコウォンド」と2iで行われたモーション速度大幅上昇などのヤケクソ強化、そして2iで追加された新規テクニックが驚異的なシナジーを発揮し、圧倒的攻撃範囲とRaに次ぐ高火力を得たフォース(Fo)
…の二強となる。しかしそこに至るまでには何度も転生してステータスを確保し、タイプLvを上げ、そして装備を揃える必要がある。要は育成に時間のかかる大器晩成型。
対してHuやBrは装備こそ揃える必要があるが、火力が大幅に変わる必須アビリティのような物は少ない。また装備に関してもイベントミッションや交換により簡単に入手できてかつ性能もかなり高い…流石に最強装備に比べたら一歩劣るが、最強装備を手に入れる為の繋ぎ武器(通称”スコップ”)としては十分なほど強い。
また、本作の敵の一部は打撃、射撃、法撃のいずれかに耐性を持っており、その系統のダメージを半減する。この偏りがとにかく酷い。まず大型エネミーの殆どは射撃か法撃耐性を持っている。耐性持ちが殆どいない筈の小型〜中型でも、速攻撃破が望ましい危険なエネミーは嫌がらせのようにピンポイントで耐性を持ってる場合が多い。当然ながらダメージ「半減」は非常に大きく、育成が進んでない内はRaやFoでも打撃武器握って殴った方が遥かに強いなんて事もザラ。対して打撃耐性持ちはエネミーの大小関係なく非常に少ない。エタゲ掘りで戦う機会が多い”バファル・ブラッガ”、パニ掘りで戦う”ブレードマザー”、そして下手したらアストラルライザーよりも更に入手難易度が高い☆16産廃グレネードのインディキャノンを落とす”インディベルラ”の3体しか思い出せない。
結果、育成途中の段階では交換やイベント品により強力な武器が入手しやすい、必須アビリティがほぼ存在しない、その上耐性持ちも少ない打撃職(Hu/Br)に軍配が上がり、育成が進むと次第に耐性持ち相手だろうとRaやFoといった大器晩成型のクラスに軍配が上がる。ショットガンCS2と△ギゾンデは全てを解決する。
2.武器カテゴリの話
続いて武器の話。こちらもなんだか長い目で見たら実はバランスが取れていたのではないか疑惑が自分の中に湧いてきている。あくまで個人の考えです。
2.1. 打撃武器
打撃武器は13種類ものカテゴリが存在する。
・複数相手向け両手武器(ソード、ダブルセイバー、アックス)
2iでソードとアックスがヤケクソ強化によりゲーム内最強クラスにまで躍り出たため、ダブルセイバーの立場が非常に危うい。
・単体相手向け両手武器(ナックル、スピア、ツインセイバー、ツインダガー、ツインクロー)
ツインセイバーがモーション、手数、PA全てにおいて総合的に優秀。次点でモーションと燃費に優れ、更にロック数1(※どんなに密集していても複数の敵を同時に攻撃できず、1体にしか攻撃が当たらない)という一見デメリットにも見える特性がゲームのシステムと上手い事噛み合い非常に強力なPA「レンザンセイダンガ」を使用できるツインクローが強力。この2つに食われる形で残りの3つに関しては最終的に「すまんそれツインセイバー/ツインクローで良くね?」となる。
・片手打撃武器(セイバー、ダガー、クロー、ウィップ、スライサー、シールド)
片手打撃武器はバランスが取れており、カテゴリ補正の命中アップにより左手射撃武器の強化が出来るダガー、ツインセイバーやツインクローに匹敵する高火力を叩き出せるクロー、状態異常の発生率が高めに設定されておりサポートに持たせると優秀なウィップ、最終装備のみの話だが極めるとクローに匹敵する火力を秘めたスライサー、片手武器でもガード可能になるシールド…というようにどのカテゴリにも使い道が存在する。セイバー?……………はい。
…なんだか書いているうちに格差だらけになってしまったが、これらの格差もあくまで育成を終え最強装備を揃え、エンドコンテンツに挑む場合の話。育成段階で使う分には十分強い武器が多数ある。
例えばスピアなら属性値が80%に設定されたイベント交換品「チョウ・ヒー」、ナックルならパスワードを入れるだけで入手できる上に限界強化をすると命中が400…命中300超えは最終装備クラスのところ400に達する「ソニックナックル」など強力な装備が多数ある。またナックルとスピアの☆13準レアはテノラ社製のため、アビリティ「テノラフリーク」と合わせる事で手軽に火力を大幅に上げる事が可能など、繋ぎとしては十分実用的。
ダブルセイバーについても発生が速く広範囲を打ち上げる事が出来るPAサイクロンダンスにより、一部の高難易度ミッションを安全に進められる。
(※ソロ限定。敵を打ち上げる都合上マルチでそれをやったらキック不可避の地雷行為となる)
またソードとアックスは命中に難があるためキャラクターの育成段階ではダブルセイバーの方に分がある……かもしれない。
セイバー…………?ゲーム開始数時間の最序盤は配布アイテムのイグザムとても強いよね!
2.2. 射撃武器
射撃武器はカテゴリごとに用途が分かれているため、完全な下位/上位互換となってしまっているモノは無い。
・ライフル…全武器中最大の射程を持ち、一部ボスの弱点部位に攻撃できたりミッション中のギミック解除に使える。火力もそれなりに高い。
・ショットガン…CS2により瞬間火力が非常に高い。Raの主力。転生諸々で命中が確保出来れば他の職でも強い。力こそパワー。
・ロングボウ…射撃武器ながら威力が命中ではなく法撃依存。それでいて攻撃は「射撃」扱いなので法撃耐性持ちの敵に対するFoのサブウェポンとして非常に優秀。
・レーザー…何故か特定のボスの特定の部位(ディオスの頭など)を破壊しやすいCS1、発生の早い広範囲打ち上げにより安全に戦えるCS2など思わぬところで役立ったりする。
・グレネード……………はい。
(※”動きが鈍重で燃費も悪い、その上「命中」が非常に低い代わりに「攻撃力」が高い”と書くと一見パワータイプな射撃武器に聞こえるが、本作の射撃武器のダメージは「命中」が高いほど上昇し「攻撃力」は大して影響しない。つまり………)
・ツインハンドガン…手数が多くチェイン稼ぎに優秀、火力も高め、ボスの弱点部位を狙ったりギミック解除にも使える射撃武器界のツインセイバー。ヘブンパニッシャーがちゃんと天罰まで再現したのは感動した。
・ハンドガン…一部ボスの弱点部位に攻撃できたりミッション中のギミック解除に使える。ライフルよりチャージ速度が速く、また装備に必要なコストが軽い。
・クロスボウ…ステータスはハンドガンより低いが接射すればハンドガンより強い、片手ショットガンのようなポジション。勘違いされがちだがディアホリッククロス(※1)が例外的に強いだけでクロスボウ自体は大して強くない。
(※1)☆16クロスボウ「ディアホリッククロス」は
・究極強化で攻撃命中が最強クラスのハンドガンぐらいまで伸びる
・射程もハンドガン並みに長い
・かなり高い即死発生率を持つ
・この性能で設定ミスを疑うドロップ率の高さ。
…と色々とぶっ飛んでいる。
ハンドガンよりステータスが低いという一点でバランスを取っているカテゴリなのにハンドガン並みのステータスを与えたらそりゃあまぁ超強いよねって話。ただし左手武器ゆえにガード不可、真価を発揮するには高レベルのRaである必要、☆16故に強化費が馬鹿にならない上に究極強化しない場合のステータスは平凡なため強くない、そもそも本当に火力を求めるならショットガンCS2を使った方が良いなど欠点も多く、実はバランス崩壊には至ってない。せいぜい即死が効く小型およびショットガンCS2を撃つまでもない低耐久の敵相手の周回速度が劇的に上がる程度。
・カード…未だに使い道が分かりません誰か教えてください。
・マシンガン…バレット「メセタフィーバー」により唯一PPを消費せずに撃てる射撃武器。敵にダメージを与えると自身もダメージを食らう効果のあるマシンガンにPPの代わりにメセタ(お金)を消費するPAメセタフィーバーをセットし、被弾時にPPを回復するアビリティ「ダメージコンバートPP」を装備して攻撃する事で瞬時にPPを回復させる小技がある。
・シャドゥーグ(シャグ)…自動で攻撃してくれる法撃依存の射撃武器。プレイヤーが使うにはステータスが低すぎてやや厳しいが、大半の左手武器が機能しない(むしろ邪魔になる)サポートに持たせると自動攻撃によりサポートの手数が一気に増え、圧倒的なチェイン稼ぎ能力を得る。チェインが増えればフィニッシュの火力も大幅に上がるので結果的に自キャラの火力向上、ひいては周回効率の向上が見込める。最強クラスのステータス&貫通弾3連射の☆15シャグ「エルノア」に、これまた貫通弾3連射による手数を誇る光テクニック「ナ・グランツ」を合わせたサポートパートナー通称”エルノアナグラ”のお世話になった人は沢山いるだろう。
2.3. 法撃武器
法撃武器は3種類しか無いが、プレイヤーが使う場合はロッド一強となる。というのも、単純にロッドの方がステータスが高い事、そしてこのゲームには片手武器なら詠唱が速い逆に両手なら遅いなんて事はほとんど無い。更にロッドには限界強化以上で最強クラスのステータスまで伸びる上に消費PP70%PA倍率110%属性テク強化30%(※2)の☆14ロッド「サイコウォンド」が存在する。
(※2)このゲームでは消費PPが2割減るだけでも相当強いにも関わらず3割減る。そもそもテクニック自体が「消費が重い代わりに強い」とかその辺のポジションなので、消費が軽くなるだけでかなりの強化となる。
そういった消費PPが大幅に減る武器には大抵与ダメージ低下等のデメリットがあるのだが、サイコウォンドにはデメリットが一切無い。むしろ与ダメージが増える。無条件で10%増える上に、更に炎氷雷土いずれか好きな属性一つのテクニックの威力を30%増やす。20%アップでも相当強いのに30%アップ。
そういった与ダメージが大幅に増える武器には大抵パラメータが低い等のデメリットがあるのだが、サイコウォンドにはデメリットがほぼ無い。むしろ高い。パラメータも非常に優秀。法撃力が1000を超えれば十分強い中、1100を越える。前述の与ダメージ上昇効果と合わせると最強クラスの火力を叩き出せる。
そういった強力な武器は大抵入手難易度が非常に高いといったデメリットがあるのだが、サイコウォンドにはデメリットが一切無い。ドロップ率がそこまで低くない、むしろ高い。大量の雑魚敵を短時間で倒すゲーム故に0.3%でも相当な高確率となる中、一部のレアドロップ率に補正が掛かるミッションでは1%付近に届く。
(本当に無理矢理欠点を挙げるとすれば、ちょっと多めのメセタとアイテムを必要とする「限界強化」が大前提である事、限界強化しない場合ステータスが非常に低い上に属性強化30%が得られないため、「攻撃に使ったら白い目で見られるレベルで弱いけど消費PPが大幅に減るので回復や補助テクニック使う分には便利な武器」止まりとなる)
しかし、Fo以外でテクニックを使いたい場合やサポートに目を向けるとウォンドとマドゥーグにも使い道がある。先述した☆16クロスボウ「ディアホリッククロス」などの左手武器のサポートとしてウォンドを使う、あるいは単にバフを焚くためだけに法撃武器がほしい場合は装備に必要なコストが少ないウォンド/マドゥーグで良いかもしれない。またウォンドは前述したエルノアナグラ等サポートとして優秀。
ちなみにマドゥーグをサポートに持たせるとプレイヤーには不可能な速度でテクニックを超連射する時がある。
3.属性
装備に付与されるランダムオプション。炎氷雷土光闇の6属性そして無属性があり、炎⇄氷、雷⇄土、光⇄闇のように相反する。相反する属性なら与ダメージ/被ダメージが増え、同属性なら与ダメージ/被ダメージが減る。レア武器の中には属性が固定のものもあるが、基本的にどの属性が付与されるかはランダム。そして付与される属性値も1%~60%で変動する。どの属性にもダメージが変化しない無属性の場合もある。
この属性の影響が馬鹿にできないぐらい大きい。せっかく最強武器を手に入れたのに無属性あるいは属性値が低すぎて、属性値の高い数ランク下の武器の方が強いなんてのは日常茶飯事。今まで書いてた格差の話は何だったんだと言わんばかりに容易く強弱が逆転する。
結果、必要な時に必要な属性を引ける素晴らしく運が良い人ならどの装備にも活躍の場が期待できる……かもしれない。
4.結局何が言いたいんだよ
・こんな感じでバランスが取れてる気がしてきた
Hu…装備が揃い始めた中盤向け、とはいえ終盤でも一部耐性持ちのエネミー、一部ボスに非常に強い。
Ra…大器晩成型、対単体/対ボス火力。
Fo…大器晩成型、対複数/対雑魚火力。
Br…早熟+サポート型、序盤向け。一部ミッションではトラップによる確定状態異常付与が非常に強い。
・火力、効率以外に目を向けると結構色んな武器に使い道がある。なんかバランス取れてる気がしてきた。
・ナックルやスピアなど最終的に他のカテゴリに食われるカテゴリにも、入手時期や難易度、アビリティの組み合わせによっては強い武器が沢山ある。
・射撃武器は役割が分かれてるから色々使える
・ウォンドやマドゥーグはサポートに持たせると強い
・属性次第で強弱は容易く逆転する。あの☆16ショットガン「エタニティゲイザー」でさえ属性値が低過ぎれば究極強化した店売り非レア☆3ショットガン「リヨカダナウ」に負ける。
5.最後に
あくまで個人の考えです。思い出補正もバリバリ掛かってます。あと10年以上前の作品なので記憶は曖昧だし1番信頼できた攻略サイトは消えてるし攻略本はファミ通なので間違っている箇所もあるかと思います。こんなゲームにもアホみたいに嵌るしょうもねぇ奴がいるんだな程度の生暖かい目で見守ってください。
PSPo2iから逃げるな。