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3LA Interview

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#インタビュー

「私たちの過去は、私たちが望むアートを創り出すことにつながっている。」 Interview with RESPIRE (2024)

「私たちの過去は、私たちが望むアートを創り出すことにつながっている。」 Interview with RESPIRE (2024)

3LAからリリースしたカナダのRespireの『Hiraeth / 失われた郷愁』は素晴らしい作品だが、今までRespireについては日本語でのインタビュー記事が存在していませんでした。彼らの前作『Black Line』は多くのメディアに取り上げられ日本でのバンドの知名度向上に貢献しましたが、最新作のサウンドはそれとはまた別のものになっています。このインタビューではこの機会を期に日本のリスナーが少

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「ハードコアは40人の前で演奏されるために作られた音楽」 Interview with TENUE (2024)

「ハードコアは40人の前で演奏されるために作られた音楽」 Interview with TENUE (2024)

最新作「Arcos b​o​vedas po​rticos / 弓​形​ ​穹​窿​ ​柱​廊」はネオクラストバンドだと思われていたTENUEへの期待を意外な形で裏切りながら、リスナーへ新しい音楽を紹介した素晴らしい作品だった。今回は1曲30分の大作であった前作『Territorios』から本作の間に起きた変化にフォーカスしつつ、その変化を生み出せるバンドが何を考えているかを聞いたものになります。

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「シューゲイザーはサイケデリック・ロックの進化系だと思う。」 Interview with Mildred (2024 Summer)

「シューゲイザーはサイケデリック・ロックの進化系だと思う。」 Interview with Mildred (2024 Summer)

2024年にEP『Pt. Of Things To Come』をリリースしたMildred。自身の貧困体験からも着想を得た彼らの音楽は彼らの自身の生活の中で練り上げられた思考体系と融合し、独自のシューゲイズ&Screamoの音楽を作り上げる方向性に舵を切っている。製作中の次回作となるアルバム『Pt.1』に向けて動き出しているバンドへの2024年2回目のインタビューとなります。

前回のインタビュー

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Interview with Kazu (from SeeK)

Interview with Kazu (from SeeK)

2023年に傑作アルバム『故郷で死ぬ男』を完成させた大阪SeeK、11/4のSWARRRM『焦がせ』レコ発にて東京での年内最後のライブを行う。ライブが迫る中、本作アルバムのサウンドの肝となるギタリストKazuへの初インタビューを行いました。

3LA : おつかれさまです!どうですか!

Kazu : 2023年7月のSo Hideous(US)とのジャパンツアーが終わってからずっと忙しかったです

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Interview with sasa(HAERERE) & 富永(herside)

Interview with sasa(HAERERE) & 富永(herside)

2023年8月5日に東京、新宿のNINESPICESにてスプリットリリースレコ発を行う北九州のHAERERE、hersideからsasa、富永を迎えてのインタビューという名の雑談を行いました。彼らの持っている感覚は現代日本から消え去ってしまいそうな「ローカル感」そのもの… 消えていく感覚を掴んで表現していくのがエモ。この雑談が何を生み出すのかわかりませんが、レコ発ライブは是非来てください! (詳細

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「僕たちはスクリーモを "アップデート" しようとはしていない」 Interview with MASSA NERA

「僕たちはスクリーモを "アップデート" しようとはしていない」 Interview with MASSA NERA

Massa Neraの新しいアルバムは素晴らしい内容だった。リリース前、彼らから直接のコンタクトを貰い、そのメールに記載されていたsoundcloudのURLでリリースの一足先に聞かせてもらっていた。この作品はこれまでのMassa Neraが発表してきたハードコアサウンドの追求の結果であり、そして新たな領域を踏み出しているような、そんな刺激的な感覚を覚えた。彼らからオファーを受けて実現したこのイン

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「この写真集を出すことが出来て、やっと自分はゴミじゃないって思えた」 Interview with yuma kikui (写真家)

「この写真集を出すことが出来て、やっと自分はゴミじゃないって思えた」 Interview with yuma kikui (写真家)

SNSの時代に加速するスマホの進化によりライブシーンにおけるオーディエンスの楽しみ方は大きく姿を変化した。twitter, Instagram, TikTok… 個々がリアルタイムでアップロードする無数の写真がタイムラインを埋め尽くす。そして流れていく。そんな時代に逆行するかのようにフィジカルの写真集を個人で刊行することになった関西パンクシーンに暗躍する写真家yuma kikui(aka ゆまっち

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「みんなで作っているという意識があるから、出来上がった時の感動が大きいんじゃないかな」 Interview with yarmulke

「みんなで作っているという意識があるから、出来上がった時の感動が大きいんじゃないかな」 Interview with yarmulke

2000年代を駆け抜けた京都の激情ハードコア(Screamo)、yarmulkeのコンプリートディスコグラフィをリリースする上でかならずやりたいと思っていたのが、彼らの音楽の礎となった背景を探ること。今改めてyarmulkeを聴いているリスナーも、彼らの音が簡単に生み出せるものではないということは気付いてもらえていると思います。今現在の世界的な2000年代Screamo再評価の動き、その背景にある

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「歌は音を表現するときの原点だと思っているので大事にしたい」 Interview with downt (by 3LA)

「歌は音を表現するときの原点だと思っているので大事にしたい」 Interview with downt (by 3LA)

2021年の10月、1st full album "downt"をリリースして以降、その作品とライブ活動で大きな反響を起こしたdowntへのインタビューとなります。リリースされたCDもカセットも全て売り切れ状態となっており、バンドは現在次なる作品を制作中。このインタビューは主に僕の興味の引いたいくつかの点について質問していますが、この内容さえ次回作発表時にはきっと過去の話。1st〜2ndの過渡期に

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「何かを作って残すということに人生の意義を感じる」 Interview with NORTHFIELD

「何かを作って残すということに人生の意義を感じる」 Interview with NORTHFIELD

ディストロを運営していく中で「3LAで音源を取り扱って欲しい」という要望を受けることはたまにあるのですが、作品リリースの予定もないNORTHFIELDというバンドからインタビューの依頼を受けるというイベントが発生。しかも、何も繋がりもなかったバンドだ...。そんなことは今までで初だった気がするのと、このバンド(実際にはソロプロジェクトから始まっている)がなぜ3LAにそんな話を?中心人物の吉永さんに

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「Screamo/Skramzの音楽が大好きで、それなしの人生は考えられない」 Interview with snag (by 3LA)

「Screamo/Skramzの音楽が大好きで、それなしの人生は考えられない」 Interview with snag (by 3LA)

このインタビューは、2021年にsnagの最新アルバム『Death Doula』を日本に紹介するために行われたもので、英語版は別のURLで公開されます。バンドの全面的な協力に感謝します。

English ver : https://mizutanisunn.medium.com/interview-with-snag-by-3la-85d20d9cb33b

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Interview with 春ねむり (日本語版)

Interview with 春ねむり (日本語版)

(top photo by JEANIE)

2020年の当店のベストセラーをnoteで書いていますが、こちらの記事でも紹介していている春ねむりの『Lovetheism』という作品があるのですが、ハードコアパンクとは違う音楽性だけど彼女の思想、姿勢、そして海外シーンのフェミニズム文脈と並走しながら現代のJ-POPから逸脱していく音楽性はどこか共鳴するものがあると思います。今回ふとしたきっかけながら

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missing you is killing me distroによるDaitro インタビュー (2006年)

missing you is killing me distroによるDaitro インタビュー (2006年)

説明:
このインタビューは2006年5月のDaitro Japan Tourを前にmissing you is killing me distroによって発行されたフリーペーパーに掲載されたものです。slydingman/no-eleの藤田さんからの頂き物で読ませてもらったことから始まり、ネットには上がっていないこの貴重な日本語のインタビュー...そして内容も今に伝えるべき重要な内容を含んでいる

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「良いレコードとは、ライブで演奏しているバンドの素直な音」 Interview with NØ MAN (日本語版)

「良いレコードとは、ライブで演奏しているバンドの素直な音」 Interview with NØ MAN (日本語版)



(English ver: https://mizutanisunn.medium.com/interview-with-n%C3%B8-man-fb43f422bb35 )

3LA:バンド結成について。結成時期については2017年という説があるのだけれど、Majority Ruleとpg.99のスプリット作品のレコーディングで、Mahaがゲストボーカルで参加していました。2002年のことで

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