【超短編小説】陰でも僕は、回り続ける。
僕は、ずっと回ってる。
みんなを、快適にするために。
くるくるくるくる、何度も同じ場所を回ってる。
ても、小柄な僕の役割に、存在に、気づいてくれる人は少ない。
でも、それでも良いんだ。
だって、僕は影の存在だから。
僕は、空気を循環させる働きがメインだから。
僕は、サポーターだから。
クーラーや扇風機には、どうやっても敵わない。
でも、就寝時とか、部屋が広くない家庭とか、僕を主役にしてくれる人や時間もある。
扇風機は夏場にしか殆ど使われないけど、僕は年中使って貰えることが多い。
クーラーは年中働いてて凄いなぁの一言だけど。
それでも僕は、自分を誇りに思う。
小さい存在だけど、僕を必要としてくれる人がいるから。
だから僕は、今日も回り続ける。
君は、僕の存在に気づいてくれているのだろうか?
時には、こっちを向いて、掃除してくれると嬉しいな。
サーキュレーターである僕の手入れを。
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