蚊にだって好みの血がある
先日、今シーズン初のマンゴーを食べてみた。
やわらかくなって熟れるまで2日ぐらい待ったのだが、まだ少し酸味があり、本格的なシーズンに入るのはもう少し後かな?などと思った。
これからインドはマンゴーの季節なので、楽しみだ。
さて、今日も明け方になって、蚊の「ぷぅ~ん。。。」と言う、あのイヤ~な音で目が覚めてしまった。前にも一匹いたので、撲滅しようと思い、蚊取り線香?を二つも設置しているのに、しぶといヤツがいるものだ。これでも効かなかったら、もう一つ追加しておかねばならん。
暖かくなったので、虫たちも活動的になり、蚊にも注意しなければならない季節になった。北インドで最も危険なのは6月、7月ぐらいから9月下旬ぐらいまでの雨季であるが、今の乾季ももちろん危ない。蚊に刺されてデング熱などにかかる件数は結構多いのだ。
蚊が発生(ふ化)するためには水が必要なので、やはり水の多い地域、水の多い雨季は危険である。
結婚したばかりの頃、夫の実家がある州に行き、親戚・友人宅を順次訪問し、挨拶に回っていた。夫の出身州は非常に湿気の多い地域であり、当然、蚊の危険性も高い。
ある日、夫の古くからの友人の家にご挨拶に行った。
インドなんて初めてであったし、道が入り組んでいてどこがどこなのか全然分からなかったが、家と家の距離が近く、かなり込み合った地域であったことだけは覚えている。
友人の家に着き、久しぶりの訪問を喜ぶ友人に、結婚の報告をすると、さらに喜び、「お茶でも飲んでいきなさい」と言われ、ありがたくいただくことにした。
しかし、座って5分も経たずに、私は自分の足に違和感を感じた。
なんか、足のあたりがもしゃもしゃしている。その時の私の服装は、従順な嫁のふりをして(笑)、インド風にサルワールカミーズだった。足は裸足にぺたんこ靴。
なんだろうと思ったが、下を向くこともできず、足をもじもじ動かしてみる。
次第に、足がかゆくなってきた。
・・・これは、もしや、蚊では????
と思った私は、サルワールカミーズの丈が膝下までの長さだったのを良い事に、両足を椅子の上にあげて、蚊から足を防御したが、もうその頃には既に結構食われて、こっそり足をかいていた。
どのみち、夫と友人は地元の言葉で楽しそうに談笑しているので、私には理解できないし、こちらに注意を向けられることもない。
私は長そで、長ズボンなのに、手や足など隠れていない場所を蚊に食われてしまったが、よくよく夫の友人を見ると、ランニングに短パンである。
ん・・・?この環境で、よくこんなに腕とか脚とか出してて平気だな??
私は座って5分で、もう蚊に食われてかゆくて仕方がないのに、この友人と来たら、腕も脚も出しっぱなしで、全然かゆがるそぶりも見せない。はっきり言えば、蚊がいると思えば気持ち悪くて、じっと座っている事も難しかった。
お茶をいただいて、しばらくしてから、お暇することにして、家を出た。内心「やった~、早くここから出たい・・・」と思いながら(笑)
申し訳ないが、ちょっとこちらの家にはもう行きたくない・・・。
夫に、蚊に食われなかったかを聞いたところ、やはりかなり食われたらしい。「あの人、全然平気そうだったけども」と聞くと、「友人たちはずっとあそこに住んでるからなあ、耐性があるんだろうし、我々は蚊にとっては珍しい血だったからやっぱり狙われたんじゃないか?」と笑っていた。
科学的根拠はともかく、あの時、蚊に食われて困ったのは我々二人だけだったので、蚊だってたまには別の人間の血を吸ってみたくなるものなのかもしれない(笑)
その時はデング熱などについてよく知らなかったのだが、こんなに蚊が多いところに息子を連れて行かなくて本当に良かったと思う。(息子、当時1歳)
余談だが、夫の地元では蚊の事を「モシャ」と発音する。蚊がたくさん飛んでいる様子はまさに「もしゃもしゃ」していると思うが、恐らく日本語のオノマトペは関係ないだろう。(笑)もしかしたら、こちらの言語の方が古そうなので、「モシャ」→「モスキート(mosquito)」になったのかもしれない。
とにかく、暑くなって蚊が増えてきたので、今年も万全の体制で備えたい。
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