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しまなみ海道の旅④:因島水軍城(因島~生口島)
ビザの手続きのための一時帰国だが、その最後の日々はしまなみ海道に行くことにした。
旅のプランを立てた時のnoteはこちら
東京からは夜行バスで出発
雨が降ったけど、レンタサイクルで出発。高低差を知らずにへとへとになった
しまなみ海道に興味を持ったきっかけ
しまなみ海道に興味を持ったきっかけは、小説「村上海賊の娘」だった。
この小説に出てくる主人公の村上景(きょう)は、実在の人物ではないのだが、村上水軍は実際に存在した一族で、南北朝時代に瀬戸内海の交易・流通の秩序を支えるための活動を生業としていたと言われている。
その小説が面白くて、この話の舞台になった瀬戸内海はどんなところなんだろうと思った。
そして、調べてみると、尾道から今治までは橋でつながっており、自転車でも行ける様に整備されている事を知った。
その頃はまだ子供達と一緒に住んでおり、(特に)下の子は自転車に乗るのが好きだったので、いつか連れていけたらいいなと思っていた。
結果的に今回は一人で来ることになったが、いつか一緒に来れたらいい。
将来の楽しみに取っておくことにする。
尾道から2つ目の島、因島はその村上海賊の拠点の一つとなっていた島で、日本遺産構成文化財も多いので、楽しみにしていた。
因島に到着
天候と自分の体力への過信、そして最初に行った向島の高低差によって、次の因島に到着した頃には既にかなり疲れてしまっていた。
因島でも、その次の生口島でも、行きたいところはピックアップしておいたのだが、日没までには今日のホテルに到着しておきたい。自分の体力を考慮して、因島水軍城だけを見た後はまっすぐ大三島にあるホテルに直行する事にした。
因島に着いた時は焦っていたので、とにかく前に進む事だけを考えていた。だからこの辺りはあまりちゃんと記憶にない。
天気はなんとか持ってくれていたが、曇り空だった。晴れていたらどんなにきれいだろうか、と思いながら自転車を漕いでいた。
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因島も多少の高低差はあるようだが、それほどキツくはなかった。ただ、この辺りから、段々と足が重くなり、おしりが痛くなってきた。ずっと自転車のサドルにまたがっていると痛くなってくるらしい。
サイクリングでおしりの痛さが問題になるなんて思いもよらなかった。。。地味に痛い。
Google Map を頼りに、因島水軍城を目指す。目的地にかなり近いが、地図を見ても一瞬どちらに行くべきか混乱する。尾道もそうだったが、場所によっては道とも呼べないぐらいの狭い通路だったりするのだ。
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あちこち見回していると遠くにお城が見えた。
よし!もう少しだ!!
そう思って力を振り絞って目的の因島水軍城に辿り着いた。
自転車を停めて建物へ向かう途中、杖が立てかけてあり「必要な方はご自由にお使い下さい」とあって不思議に思った。
しかし、すぐにその謎は解けた。
目指す建物は予想よりはるか上の方にあって、たどり着くには徒歩で行くしかなかったからだ。
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もうへとへとなので(そこまでして行く必要ある?)と自らに問うたが、さすがにここは見たかった。
ぜ〜はー言いながらたどり着くと、小さな資料館があった。正面には兜が展示してある。
入り口で入場料330円を払い、中に入る。
中には、村上水軍が活躍した頃の船の模型や、鎧兜、歴史の解説などが展示してあった。こぢんまりとしており、比較的短時間で見る事ができる。
さすがに解説を全て読む時間も気力もなかったので、気になる箇所をかいつまんで読み、他の展示物も見る。
村上水軍の歴史の中で、小説の舞台になった頃はいつ頃でどんな当主がいたのだろうか、などと思いを馳せた。
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先を急ぐので、早めに切り上げて近くのベンチでお昼にした。サイクリングが始まってからはもっぱらおにぎりが多い。こういう時は炭水化物が必要なのだ。
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外には村上家の墓地もあったが、もうこれ以上は時間も体力も無いのでまっすぐホテルを目指す事にした頃にした。
生口島と生口橋
さて、1日目のホテルは尾道から4つ目の島、大三島に予約をとってあった。今いる因島からはここからさらに橋を2つも超えなければならない。
チェックイン時間は20:00にしてあったが、思った以上に真っ暗になりそうなエリアもあったため、急遽、日没までに到着できるようにペースを変更した。
何よりも、もう休みたい。
村上水軍城を出て、痛むおしりをかばいながら必死に自転車を漕ぐ。
工事中のところを通りかかった時に交通整理をしているおじさんに声をかけられた。右側を走っていたので、危ないから反対側に渡る様に言ってくれた。
私の恰好(ヘルメットをかぶっている)から、旅行者だと分かったようで、どこに行くのかを尋ねられた。これから大三島のホテルに行くことを伝えると、まずは次の島・生口島に行くための橋までの行き方をざっと説明してくれた。
お礼を言って走り出す際に、「生口島は平らだから!!」と教えてくれた。
ありがとう、おじさん。それはすごい重要な情報だわ。
おじさんと別れた後は橋に向かって進む。まずはトンネルをくぐる。
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もう頭の中には、今日の日没予定時刻、17:30ぐらいにはなんとしてもホテルに到着したい、と言う思いしかない。ひたすら前だけを見て自転車を漕いで、3つ目の島・生口島に着いたのだった。
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