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リ・ハナ著『日本に生きる北朝鮮人』を読んで(1) - 北朝鮮にもヨーロッパの外国書籍がある?!

Nちゃんへ


僕は韓国にルーツのある人々とゆかりのある人間だと感じています。


例えば、大学で一番仲が良く、ドイツ留学も一緒に行った親友は在日韓国人4世(今は日本国籍を取得しており、本人も日本人と自覚している。)です。


また、留学先で知り合った現地の大学院生で僕をとても可愛がってくれたお兄ちゃん的存在のお2人も、政治談議に花を咲かせてよくお酒を飲んだ現地の学部生の友人も、韓国にルーツを持つ方々でした。(カミングアウトされるまでは普通に日本の方だと思っていました。)


留学中は親友も含めてよくこの5人で行動したので、僕以外みんな韓国にルーツのがあるというすごくまれな体験でした。

このように、韓国に縁と親近感のある僕は、自分の興味で日本の在日韓国人・朝鮮人問題や朝鮮半島の日本統治時代について詳しく調べたりするなど、韓国・朝鮮半島の歴史には詳しい方だと思っていました。


ただ、現在の北朝鮮事情については全くの無知でした。

北朝鮮についてはテレビや新聞報道で見聞きするだけで、北朝鮮には自由も娯楽もなく、金王朝に反発すれば即逮捕される怖い国という印象(日本人の北朝鮮に対するステレオタイプですかね?)しか持っていませんでした。

そんな北朝鮮に関して無知な僕ですが、古本屋さんでたまたま手にしたリ・ハナ著『日本に生きる北朝鮮人』を読んで、北朝鮮に対する認識が一変!


作者は脱北者の方で、北朝鮮に生活していた一市民として文章を書かれており、彼女に親近感が湧くと同時に、北朝鮮の見方が変わりました。
(2013年出版の本なので、今の現状とはまた少し変化はあると思います。)


ハナ


まず驚きだったことは北朝鮮には金一族を讃える書籍以外にも、外国書籍の翻訳本があるということ!


『千夜一夜物語』や『みにくいアヒルの子』、『シンデレラ』などの日本でも定番の絵本から、『シャーロック・ホームズシリーズ』や『三国志』なども読めたそうです。


ね!めちゃくちゃ意外でしょ!北朝鮮にはこんな娯楽書籍などなく、金一族や朝鮮労働党を礼賛するような本しかないと思っていました。

特に著者が北朝鮮にいた頃に壷井栄さんの『二十四の瞳』を読んでいたことにはとても驚きました。敵国である日本の、しかも第二次世界大戦にまつわる本が北朝鮮で読まれていたとは。

また、映画やテレビに関しても自分の想像と違っていました。

著者が北朝鮮に住んでいた1980年代中盤までは金日成主席や金正日総書記、労働党を讃える映画やドラマしか無かったそうです。


しかし、2010年代に入り、政治色の薄いホームドラマのような作品や、恋愛色が少し入った映画が増えてきているそうです。

また、朝鮮中央テレビでは商業用のテレビCMまであるそうです。


北朝鮮のホームドラマ?!恋愛映画?!テレビCM?!


全く想像もしていませんでした。

ホームドラマってどんな感じなんだろう。ユーモアはあるのかな?
恋愛映画って。キスシーンなんかはさすがにないよね。笑
テレビCM?!日本みたいに有名な俳優さん達が出て、オーバーなリアクションをしているのかな。

北朝鮮への興味は尽きません。


つづく


p.s.
今回のアイキャッチ画像はとても迷いましたが、僕が好きな韓国のファションブランド「ADER ERROR」のソックスを買ったときに入っていた箱の写真です。(意味わからないですよね。僕もです。笑)

コーヒーが入った紙コップがモチーフになってます!(下半分は切れてしまいすみません。)


畳の上でもおしゃれです。