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エクセル高速作業(基本編)

今回はエクセル作業を少しでも早く終わらせるテクニックを紹介します。

ポイントは以下です。

1)マウスの移動距離を極力減らす
2)マウスとキーボードの持ち替えを極力減らす
3)なるべくキーボードで操作をするようにする

一部Mac版のエクセルでは対応していない内容も含まれていますのでご了承ください。

1.セルの内容を編集

データを入力するときにセルをダブルクリックしてませんか?
キーボードを打てばダブルクリックせずに入力開始できます。ただ、これだとデータを上書きしてしまいます。
セルの内容を編集したいときは、F2キーを押せば編集状態になります。これだけでもかなり高速化できます。

F2キーを押すとセルの編集ができます
(macの場合はcontrol+ Uでセルの編集ができます)

2.行幅自動調整

セルの行幅調整に意外に時間を費やしていませんか?自動幅にすることで調整不要になります。

1)自動幅設定にする
まず、ctrl + Aキーを押して全範囲を選択します。行番号の枠をダブルクリックするとセルに入力されている文字列が収まりきる様に自動的に行の幅を調整してくれる様になります。

2)A列に行間情報を入れる
行間調整をするためにA列を使います。A列を選択して文字サイズを例えば16ptにします。行幅が広くなりました。行をダブルクリックして自動幅にしていないとできません。

行の高さを自動幅にした状態でフォントサイズを大きくすると…

行幅が広がったのがわかりますか?

一度、行幅を手動で調整してしまうと設定が解除されてしまいますのでご注意下さい。

3.図形をきっちり揃える

エクセルに図形を貼り付けるときや移動する時に縦横をきちっと並べるのは大変です。
図形を移動するときにaltキーを押しながら移動すると罫線に吸着します。これでぴったり並べることができます。
つまり罫線をグリッドにして図形を配列することができます。きっちり揃って気持ちが良いです。

altキーを押しながら移動や拡大すると罫線に吸着します

4.書式設定

セルの書式を変えたい時、右クリックしてコンテクストメニューから書式の選択を選んでませんか?
もっと早い方法があります。
右クリックを押したらFキーを押します。瞬間的に書式設定ウィンドウが開きます。または、セルを選択した状態でctrl+1を押します。そうすると書式設定のウィンドウが開きます。

メニュー項目の後ろに書かれているアルファベットのキーを押す

書式設定の画面が表示されます

5.行削除&行の挿入

まず、行番号をクリックします。

行番号を右クリックしたらDキーを押します。そうすると行が削除されます。

右クリック → Dキー

ポイントはメニュー項目に書いてあるアルファベットです。そのキーを押すと選択されます。マウス移動より絶対に早いです。

では、行の挿入をして見ましょう。この場合は右クリックしたらIキーを押します。行が挿入されます。

右クリック後、Iキーを押すと挿入されます

6.選択範囲

シフト押しながらセルをクリックすると範囲選択ができます。こうすることでスクロールが必要な範囲を選択するときにドラッグ操作する必要がなくなります。ドラッグで範囲選択などありえません。

応用として、コントロールを押しながらセルを選択すると離れ小島を選択できます。

Shiftを押しながら選択すると範囲選択、
Ctrlを押しながら選択すると個別選択ができます

さらに言えば、

Shift + Spaceキーで行選択
Ctrl + Spaceキーで列選択

ができます。ただしこれは英語入力になっているときにしか使えません。

7.複数範囲の値を削除

複数選択をしたときに、セルの内容を全部消したいときがあります。Back Spaceキーではアクティブセルの内容しか消えません。選択範囲全ての入力データを消したい場合はdelete キーを押します。

Back Spaceキーだとアクティブセルの内容しか消えません

8.結合したセルへの対処方法

百害あって一利ありの結合セルです。どんな害があるかというと、

・自動幅が効かなくなる
・範囲選択したときに選択範囲が拡張されてしまう
・セルの並べ替えができなくなる
・行の入れ替えができなくなる

対処するためには、セルの結合を解除しなければいけませんがそんなことをやっていると日が暮れます。

例えば、下の様な状況でサブカテゴリBの商品を、サブカテゴリDの下に入れ込みたいとします。少しうんざりする状況ですが、下記の方法を使えば比較的簡単にできます。

行を入れ替える方法

1.コピー元の行をコピー

2.挿入先に挿入

3.元の行を削除

です。でも手間です。だからやはりセルの結合はおすすめできません。

結合セルで自動幅を効かせる方法

残念ながらありません。結合したセルは一行として認識されてしまいますので、自動幅が無効になってしまいます。対処方法としては、隣の結合していないセルに空行を入れ込む方法がありますが、その場しのぎの方法です。やはり結合セルは行わない方が良いです。

結合していないセルに空行を入れ込むと自動幅調整されます

9.形式を選択して貼り付け

下図の様に、赤、黄色、紫の色をとまと、パプリカ、なすにも貼り付けたいと思います。

方法1:貼り付けボタンを使う

一旦貼り付けたい書式のセルをコピーします

貼り付け先に貼り付けます。よく見ると、右下にボタンが表示されています

クリックするとメニューが開くので、書式のみを選びます

すると、初期だけ貼り付けることができました

方法2:書式のペーストを使う

ホームタブからペーストボタンの右にある▼マークを押し、
書式のペーストを選びます

方法3:形式を選択してペーストを使う

方法2で表示された形式を選択してペースト…を選びます

メニューダイアログが表示されるので、書式のラジオボタンを選びます

メニューダイアログを見ればわかりますが、この方法はいろいろな貼り付けかたを選ぶことできます。

・書式だけを貼り付ける
・値だけを貼り付ける
・コメントだけを貼り付ける

など、いろいろ応用ができますので重宝します。
実は形式を選択して貼り付けを使うと、

・表の縦横を入れ替えて貼り付け
・セルのリンクを貼り付け(ペーストリンク)

など、高度なテクニックを使うこともできます。

10.グラフの書式をコピーする

グラフ一つ一つに書式を設定するのは非常に面倒です。しかし、グラフに対しても形式を選択して貼り付けを行うことができます。

グラフを3つ作成しました

見にくいので文字の大きさ、背景色などを変更しました
これを一旦コピーします

書式を貼り付けるグラフを選んで、形式を選択してペーストします

書式のラジオボタンを選択します

見事に書式がコピーされました

グラフの書式設定はかなり面倒臭いので、書式のコピーは重宝します。

他のやり方としては、グラフをコピーしてデータの範囲を変えるという方法がありますが、グラフの数が少なければその方が早いと思います。

11.オブジェクトの書式コピー

今度はオブジェクトの書式だけコピーする方法です。エクセルでポストイット作業するときに重宝します。

例えば、良いアイデアのポストイットだけ書式を変えます。色を変えて文字の太さを変更しました。他のポストイットにも反映したいのですが、毎回設定するのは面倒臭いです。

方法1:ショートカットを使う(Windows のみ)

書式コピーするオブジェクトを選び Ctrl + Shift + C を押します

貼り付けるオブジェクトを選び Ctrl + Shift + V を押します

見事に設定できました。

方法2:書式コピーボタンを押す

mac版では方法1のショートカットができませんので、下記画面の書式コピーボタンを押します。

左上のハケのアイコンを押します。書式がコピーされますので、適用先のオブジェクトを押すと書式が設定されます。

紹介しておきながら何ですが、エクセルでオブジェクトを使うのは得策ではありません。並び替え、コピー、セルを非表示したときに不用意に貼り付いたり、変な場所に移動したりして困ります。

12.操作の繰り返し

Ctrl + Y で直前の操作を繰り返せます。10.グラフの書式をコピー、11.オブジェクトの書式コピーを複数オブジェクトに貼り付けるときに作業を高速化できます。これは地味ですが高速化につながります。

13.複数オブジェクトの選択

エクセル上でオブジェクトを使うことは望ましくないですが、図説する時などどうしても必要なときはあります。

多くのオブジェクトを扱うときに起こる問題ですが、複数オブジェクトの選択が面倒くさくなります。

カーソルではないためにドラッグして選択範囲ができません。そのためにはまずカーソルを表示しなければいけません。

ホームタブを開くと右側に矢印があります。これを押すと範囲選択できるようになります。

すごくわかりにくい位置にあります

画面の右側にある「検索と選択」を選択し、「オブジェクトの選択」を選択してください。すると、カーソルが矢印に変わります。すると範囲選択でオブジェクトを選べる様になります。

残念ながらmac版では矢印がなくこの操作ができません。(やり方を知っている方がいたら教えてください。)

14.クイックアクセスツールバー

リボンコントローラーが使いやすいとはいえ、タブを切り替えていては時間がかかります。
よく使う項目はクイックアクセスツールバーに入れ込みます。使い方はクイックアクセスツールバーに入れたい項目を右クリックします。

まず、不要な項目を消しましょう

三角のボタンを押すとメニューが表示されますのでチェックの入っているものを全部消します

次にリボンコントローラーのボタンの上で右クリックをします。「クイックアクセスツールバーに追加」を選ぶと、クイックアクセスツールバーにボタンが追加されます。

ツールバーのボタンを右クリックします

Windows版は右クリックして入れ込むことができますが、mac版はクイックツールバーから設定で入れなくてはいけないのでかなり面倒です。

ちなみに、オススメのセットは下記です。

左から順番に、

・オブジェクトの選択(矢印)
・セルの塗りの色
・線の設定
・文字の色
・フォント
・フォントサイズ
・図形の挿入
・図形の編集
・左揃え
・左右中央揃え
・右揃え
・上揃え
・上下中央揃え
・下揃え
・図形の整列(左)
・図形の整列(左右中央)
・図形の整列(右)
・図形の整列(上)
・図形の整列(上下中央)
・図形の整列(下)

私はリボンコントローラーの下にクイックアクセスツールバーを移動しています。

やり方は、クイックアクセスツールバーの右側にある三角ボタンを押して「リボンの下に表示」を選択します。

リボンコントローラーは上下幅を占有します。画面の狭いノートブックを使っている人は作業範囲が狭くなり効率が落ちます。また、リボンコントローラーを閉じたり開いたりするのも馬鹿馬鹿しいです。なのでクイックアクセスツールバー、もしくはショートカット作業で操作をすることが望ましいです。

15.拡大縮小表示

Ctrl + マウスホイールで、表示が拡大縮小できます。右下のズームバーで拡大縮小なんてやってはいけません。

16.横スクロール

Tilt shift とというソフトをインストールしましょう。shiftを押しながらマウスをスクロールすると横にスクロールしてくれます。

Windows版しかありませんが、macならばトラックパッド操作で十分に横スクロールできるため特別なソフトは不要だと思います。

17.一行スクロール

行幅が広くなりすぎると、スクロールの移動量が大きくなり思うような場所に固定できなくなります。
なぜかと言うと、マウスホイールを一回転させると三行スクロールされる様に設定されているからです。
一行の幅が大きくなると一スクロール辺りに移動する量が多くなります。
マウスの設定を開きます。スクロール量を1に変えます。
これにより行き過ぎることがなくなります。この設定はWindowsしかできません。

まとめ

ここからが本番ですが長くなりましたので次回また投稿します。
まとめると、以下がポイントになります。

1)マウスの移動距離を極力減らす
2)マウスとキーボードの持ち替えを極力減らす
3)なるべくキーボードで操作をするようにする

そのためにショートカットを使います。

次回予告

次回は奥義コンビネーションキーをお送りします。



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