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初夏を食す

例年になく早い梅雨入りに少々うんざりですが、野山の緑は一雨ごとにその色合いを濃くしています。
この時期の自然界の植生は、数日で想像以上の変化を見せます。
2~3日前は食べ頃だったはずの蕨が、立派なシダに変化を遂げていたりするから驚きです。
今まで偉そうに何度か、山菜取りや栗拾い、その調理の様子まで含め挙げて参りましたが、はっきり申しまして未だ、山菜のなんたるかをなにもわかっておりません。
「あー多分これがYouTubeに出ていたうるいだわ」とか、「これがぜんまいとちゃうけ ?」って なもんでいつも半信半疑で採取し、死にゃーせんだろう感覚で調理実食を繰り返してまいりました。

皆様、グーグルレンズというのをご存知で  しょうね!
私、本当についこの間このグーグルレンズなるものを知り、手当たり次第に道っぺたの雑草や、目に飛び込むものを辺り構わずポチポチやって楽しんでおります。
いつか試しに自分の事をポチっとやってみたいのですが、いまはまだその勇気が湧きません。「人間の風上にもおけぬ不貞の輩」とか「イカレポンチ」な~んて出た日には、立ち直れそうにもありませんからね。
後になってそんなことを考えるイカレポンチは自分だけでないことも他のネット上で知りました。

そろそろここまで底抜け脱線ゲームだった話を軌道修正いたしますが、写し出されていないヘッダー画像の写真の前を走る農道も仕事でよく利用する抜け道です。それなのにいつもボーっと車を走らせているためこの中に潜んでいる、お目当ての山菜に気付くことなく日々過ごしておりました。
しかし世の中よくしたもので、「ラブストーリーは突然に」訪れました。
見覚えのある大きな葉っぱが群生をなしているではありませんか?
今までにも何度かこの葉っぱをお見かけしたことがあるんですが、ネンネちゃんサイズのものばかりで、これ程までに成熟した食べ頃の葉っぱちゃんとの出会いは経験がありませんでした。

秋田蕗というのですかね?スーパーに出回る一般的なサイズには程遠いのですが、色、香り、しゃきしゃきした歯ごたえと瑞々しさは先の天然物に軍配を挙げたいぐらいです。

ほぼ一本なりこの山蕗が入るアルマイトの鍋にたっぷりお湯を湧かし、食感を損ねそうだったのでさっと茹で上げて、その鍋のなかで筋を取り一晩水に浸けて灰汁抜きしました。

その映像

当初は常備食にと、ネットのレシピを検索してキャラブキを作り始めたつもりだったんです。
だったんですが、出来上がった一品は単なる蕗の煮物でした。(涙)
よくよくそのレシピのタイトルを見たら蕗の当座煮とありました(笑)
キャラブキは来年の課題ということで露地栽培ならぬ露地自生のこの蕗の煮物、ビールのつまみに美味しく食した5月の午後の思いでです。

離れて暮らす娘と元妻へのお裾分け分は抜け目なく確保しておりますです。

出来上がり



同じ日に山へ入って収穫した破竹を使いメンマの炒め煮も作りました。その映像がこちら


灰汁抜きの要らない破竹は調理がしやすく孟宗竹のタケノコより手間要らずの割には変わらぬ味を堪能できます。
どこかの道の駅で季節ものではありますが、破竹を見かけたら皆さんも是非お試しあれ。

最後に破竹の勢いの雨後の筍を誰の所有かもわからない里山で無断で5本だけ頂きました事をここに白状致します、廻りに数えきれぬほどご兄弟がおられたので5本ぐらいはおとがめ無しということでお許しください。


後日憚

前述の山蕗、どうやら近くの農家さんが自分達が楽しむためにどこかから採ってきて植え替えられた可能性が高いという事実も判明いたしました。
公道の道っぺたにそこだけ立派なフキが群生していること自体よくよく考えたらおかしな話ですが、採られて困るんなら、
「ここの山菜採るべからず」ぐらいの立て看板ぐらいは用意してもらいたいものです。  

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