エスカレーターにお乗りの際は…
違和感
今日スーパーでエスカレーターに乗っている時に強烈な違和感を覚えた
アナウンスだ
「エスカレーターにお乗りの際は、ハンドレールに掴まり、黄色い線の内側にお乗りください」
皆さんは違和感にお気付きになるだろうか?
そう、ハンドレールだ
私の記憶が正しければ「手すりに掴まり」のはずだ
大体のJRの駅ではこのアナウンスのはず
いくつかの地下鉄では「ベルトに掴まり」だった気もするが「ハンドレールに掴まり」は初めて聞いた
気になったので色々調べてみた
2022年のものかつサンプル数は少ないが
「手すり」か「ベルト」が採用されている
こんなものも見つけた
なんと有線放送にてエスカレーター乗車時の注意放送もあった
しかしながら
これも「ベルト」だ
自身の少ない経験も踏まえてだが「ハンドレール」を採用しているアナウンスはほとんど無いのではないだろうか?
気になったので色々検証していこう
そもそも「手すり」は正か?
「手すり」という言葉からして
手を擦るから「手すり」と呼ばれている事が想像できる
階段昇降時は上下する「自分」に対して「手すり」は固定されているものであるから、「手を擦る」のは分かる
そこに嘘はない
しかしながらエスカレーターは、「手すり」部分と足元(ステップ)が常に(ほぼ)同じ速度で動いている為
厳密には「手を擦って」いない
名が体を表していない
「手置き」が正しいだろう
語源も調べてみた
やっぱり思っていた通りっぽい
ってか摺るって何?
ほえー
じゃあ「手すり」は摺るが正しいね
逆にセンズリは「千擦り」か…
フェザータッチでイケるなら「千摺り」でも誤りでは無さそうだな…
話が逸れてしまったが、エスカレーターにおいては「手すり」はあまり正しいとは言えない表現であるように見える
おそらくは階段→エスカレーターの過渡期に生まれた表現であろう
手すりは敗北した
残るはベルトだが、腰に巻くベルトと機械に使うベルトは違うのだろう
よく知らんが…
しかしながら「ベルト」と言われると少ししっくりこない
これは腰に巻くベルトの存在がチラつく事が原因だろうか
でも工場のアレは「ベルト」コンベアーだしなぁ…
とはいえ多義的な言葉を注意喚起のアナウンスという即時性が求められるシチュエーションで使用する事は違和感がある
そうなると「ハンドレール」が一番適任ではないだろうか
なぜハンドレール派が生まれた?
1つ1つ確認していくと、確かに「ハンドレール」という表現が優れているような気がする
しかしながらなぜ急に生まれたのだろうか
もしかして私が急に生まれたと錯覚しているだけで、最新はこうなのだろうか?
それともエスカレーターアナウンス界にて、誰かが口を開いたのだろうか?
「いやこれ、そもそも手すりじゃないっすよね?」と
エスカレーター界のエジソンがいても不思議ではない
「まだWindows95使ってるんすか?w」
「今時紙にハンコすか?w」
JTCに勤める人がバカにされる様に
「まだ手すりっすか?w時代はハンドレールっすよ(笑)」
とエスカレーター界隈ではハンドレールマウントが発生しているのではないだろうか
真相は不明だが今回調べた私、そしてこのnoteを読んでいるあなたは世界に遅れずに済む
加速する世界という「エスカレーター」の「ハンドレール」に掴まる事が出来たのだ…
「昔は手すりだったんじゃよ…」
将来孫に「手すりぃ?wハンドレールのこと?」
と言われた時にこう言い返す老人になるのだろうか
親にPlayStationをファミコンと呼ばれた貴方
ジャンプを頼んだらサンデーを買ってこられた貴方
Androidを使用しているのにiPhoneと呼ばれた貴方
悲劇の再生産はもう終わりにしよう
俺たちは「ハンドレール」の波に遅れない
あなたも街でエスカレーターに乗る際
アナウンスに耳を傾けてはいかがだろうか
余談だが
エスカレーション(escalation)という動詞
なんと発祥は「エスカレーター」かららしい
てっきり「エスカレーション」から「エスカレーター」が産まれたと思いがちだが、実際は逆らしい
面白いね