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シン・仮面ライダーをこれから観る人向けの紹介

※この記事はシン・仮面ライダーの
本編の内容についてやんわりと触れています。
ストーリーの中核に関わるネタバレはありません。

また、筆者は平成ライダーをちょっと観た程度の
昭和ライダーミリしら勢です。
あらかじめご了承ください。

横山光輝「三国志」より引用 「何も見なかったことにしよう」と壁の文字を削って消す劉備
事前情報を一切断ってから観たい方は
速攻で記事を閉じてください。

シン・仮面ライダーとはどういう作品か

 さっくり説明すると、シン・仮面ライダーは初代仮面ライダー(以後「初代」と記述)の設定をいくらか踏襲しつつも全く別の物語に仕上げた作品である。
 したがって、初代のリメイクやリブートといった立ち位置ではなく「初代をオマージュした新しい作品」と考えた方がいいかもしれない。

 実際、シン・仮面ライダーは本郷猛=仮面ライダーがショッカーと戦うという話の大筋こそ初代と同じであるが、その設定は色々と変わっている様子である。
 なので、初代仮面ライダーに対して強い思い入れがある方はそういった変更点に引っかかりを覚える可能性が高い。

 故に完全に別物と割り切って観られる人か、あるいは私のようにあまり仮面ライダーを知らない人の方が素直な気持ちでシン・仮面ライダーを楽しめることだろう。

具体的にどう変わっているのか

 おおまかに挙げると、本郷猛の人物像——人格やその生い立ちであるとか、ショッカーという組織の成り立ちと目的、そのほかにも様々な部分が大きく変わっている。
 ストーリーもちょくちょく初代をオマージュしているとおぼしき要素はありつつも全く新しい展開を描いている様子なので、初代を知っているからといって先が読めるわけではない。たぶん。

 最初に述べた通り私は初代仮面ライダー並びに昭和ライダーについて無知に等しいので話半分程度に受け止めて欲しいのだが、シン・仮面ライダーならではの独自要素が多いのは確かである。

初代を知らなくても楽しめるのか

 これに関しては断言できる。よく知らなくてもめちゃくちゃ面白かった。

 インターネットで断片的に情報は拾ってはいるものの、私は初代のことをよく知らない。せいぜい豆知識くらいしか頭に入っていないのだが、それでも虜になるだけの熱量があった。

 ちなみに、そんな私でもいくらか気付くほどそこかしこに初代のオマージュが盛り込まれているので、初代を知っているならより楽しめることうけあいだ。

 なので初代を予習してから観るという楽しみ方もあるが、観ていなくても楽しめるので安心してほしい。

グロ表現について

 シン・仮面ライダーはPG12指定であるため、相応にショッキングなシーンが含まれる。

 具体的に言うとしばしば血糊が乱舞する。映画が始まるなり本当にすぐに血糊が飛ぶ。
 本編開始5秒で血飛沫、とまでは行かないが数分程度でビャッと画面に血糊が撒き散らされる。

 ただ、逆に言うと血糊以上にグロテスクな表現はそんなにない。私は怪人が消滅する描写等一部の演出に少々グロさを感じはしたが、肉肉しいグロ描写は控えめとなっている。

 簡潔にまとめると、血は出ても内臓や骨、肉は出ないしスプラッター的な演出もない。
 ホラー耐性はそこまで要求されないものの、血糊に加えて痛そうな演出がちょくちょくあるのでショッキングな描写が苦手な人は気を付けてほしい。

 また、集合体恐怖症の人がダメージを受けそうなシーンもあるので、心当たりがある人は自分の体調やメンタルの具合とよく相談してから鑑賞しても大丈夫そうか否か慎重に判断していただきたい。

恋愛要素はあるのか

 ここは人によってはかなり重要なポイントだと思うので、ネタバレを承知で書かせてもらう。

 個人的には「恋愛要素はない」と感じた。
 予告映像やメインビジュアルで本郷猛とルリ子のペアが大きく取り上げられていることから「この二人のラブロマンスが挟まるのではないか」と予想した人もいるかもしれないが、二人の関係は「仲間」あるいは「相棒」に近い。
 行動を共にし、戦いの中で次第に心を通わせていく過程が描かれるものの、男女の関係にあることを示す明確なラブシーンは存在しない。
 なんなら本人が「そういう関係じゃない」ときっぱり否定するシーンさえある。

 とはいえ、このあたりは個人の受け取り方によるので見る人によっては二人の間につつましやかな愛情を感じ取ることもあるだろう。

 ちなみに私は信頼関係派です。いいよね、信頼。

おわりに

 私はシン・仮面ライダーという作品を観て大変に興奮し感動して満足したが、価値観や感性は人それぞれ違って当たり前のものだ。誰もがこの作品を観て手放しで絶賛するわけではないし、否定的な意見も当然出るだろう。

 故に、シン・仮面ライダーという作品が自分に合うか否か観る前にある程度判断したい人の一助になればとこの記事をしたためさせていただいた。

 正直PG12であることを差し引いても刺激が強い作品であるため、観るかどうかは自分自身でしっかりと考えて決めていただきたい。

 シン・仮面ライダーは刺激の強い作品ではあるが、もしも好みに合うならば鑑賞後も深く心に残る特別な作品になるかもしれない。
 だからこそ、私はシン・仮面ライダーを好きになれそうな人に向けてこの作品を勧めたいのである。

 果たして面白いのだろうか、自分に合うだろうか、という懸念を「観たい!」という衝動が上回ったなら、ぜひ劇場へと足を運んでほしい。
 
 ご清聴ありがとうございました。

 本題とは関係がありそうでないですがこれは私がなんとなく好きな動画です。
 BLACKの主題歌ってイントロも歌詞もてつを氏の声も何もかもかっこよすぎません? 好き

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