「北斗の拳」のソシャゲの変な所を語らせてほしい
最近気が狂って「北斗の拳」を全巻一気読みし、さらに気が狂って北斗の拳を題材にしたソシャゲまで始めてしまった。
「北斗の拳 LEGENDS ReVIVE」というタイトルのゲームである。
よくも悪くも原作付きのソシャゲというものは大味になりがちなもので、このゲームも例に漏れずまあ妙なとこが不親切だったり厳しかったりよくわからなかったりするのだが、それはまあ予想の範疇なのでそんなに驚くことでもなかった。
ただひとつ、チャット機能だけを除いては。
この北斗の拳のソシャゲは複数のサーバーにユーザーを分散させる方式で運営されており、ゲーム内には同一サーバーのユーザーと会話ができるサーバーチャット機能が用意されている。
で、チャット機能があるということは絵文字やスタンプといった賑やかしアイテムも一緒に実装されているのだが、これの様子がどうもおかしい。
まず絵文字はこんな感じ。
ぐるぐる回転しているだけのジャギという用途がよくわからないわりに存在感のあるスタンプが目を引くものの、デフォルメ絵はどれも可愛くポップな印象を受ける。使い勝手はけっこう良さそうだ。無難なマミヤとかトキ以外はあんまり使われなさそうだけど
一方で、スタンプの方はかなり気が狂っている。
問題のブツがこちら。
おわかりいただけただろうか。
なんかもう、ジャギの絵文字がかわいく見えてくるほどに使い所がまったく読めないスタンプが多い。
原作のコマをスタンプとしてゲーム内に取り入れる、というファンをニヤリとさせたいのが見え見えな仕様である以上「原作の名シーン・名言を盛り込もう!」と考えてそういったコマをチョイスするのは非常によくわかる。ファンサービスとしては正解だ。
でもシュウ様の「うそをつくな」とかウイグル獄長の「あ〜〜〜聞こえんな!!」はもう煽りにしか見えんだろ。しばしば治安最悪になりがちなインターネットにそんな武器にしやすいもん放流しちゃダメだろ。何考えてるんだ?
単に名シーンのみではなく「ある程度メインキャラを揃えたい」という意図もあってこの選出なのかもしれないが、チャット機能に付随するものにしてはコミュニケーションを取る気が全く感じられない。
せっかくだしおふざけというかウケ狙いに走ってみよう、という気持ちがあるとすればまあそれはわからんでもない。
天下のグラブル(グランブルーファンタジー)もチャットやマルチバトルでの意思疎通に使われるスタンプにかなり気が狂ったものをお出ししてきているのだから。
ただ、グラブルのそれはあくまで基本のスタンプに追加したり入れ替えたりして使う拡張パックとして用意されているものだ。
初期のデッキは「よろしく」「ありがとう」「お疲れ様」といった非常に無難で使いやすいものが揃っており、そういった狂ったスタンプの大部分はショップで購入してスタンプ一覧に加えなければ使えないようになっている。
一方、北斗の拳のソシャゲはこれが初期状態のデッキだ。
スターターデッキの時点で「てめえらの血はなに色だーーーっ!!」と叫ぶレイのスタンプをお出しされる魔境なのである。あまりにもクセが強すぎる。ちょっとわけがわからない。怖い。
まあ、一応フォローをしておくとバットの「まかせとけって!」や、ケンシロウの「ありがとう…」、シンの「さらばだ」などまあまあ無難に使えそうなものも含まれているあたり、運営サイドもちゃんとユーザーにコミュニケーションを取らせる気はあるらしい。「ありがとう…」に深みがありすぎてカジュアルに使うにはちょっと重い感も否めないのだが
それに、私が登録したサーバーはできたてホヤホヤでユーザーも少なくそこまでチャットは賑わっていないせいか、現時点ではあんまりチャットが荒れている様子は見受けられない。
クエストの救援依頼やギルドのメンバー募集の投稿の合間にごくたまにユーザー同士が一言二言交わしてじゃれ合う光景が流れてくる程度の、よく言えば平和で悪く言えば過疎っている土地である。
他のサーバーもこのくらいのどかな環境ならば、このクセ強が過ぎるスタンプが煽りに使われることもなくまあまあ平和……なのかもしれない。
あるいは、多少荒れていても北斗の拳のゲームなんだからそれでいいだろなどと運営が考えている可能性もごくわずかながらある。
なんせ北斗の拳の舞台といえば、秩序が崩れ暴力が支配する世紀末だ。モヒカンやスキンヘッドに肩パッドやトゲトゲをつけたテンションの高い野郎共が棍棒振り回して暴れ回ってるくらいの民度でちょうどいいと思われている可能性は捨て切れない。
などという妄言はさておき、ボロボロ泣いているシンの絵文字がかわいいしシュウもいるので絵文字はめちゃくちゃ好きです。
私は殉星のシンと仁星のシュウが推しなので二人がスタンプにいてくれてマジで嬉しいです。シュウ様のスタンプの使い所は全然わかんないけど
ご清聴ありがとうございました。