見出し画像

兵庫県立歴史博物館「ひょうご鉄ものがたり」

こんにちは、grapefruitです。
今日は兵庫県立歴史博物館で開催中の「ひょうご鉄ものがたり」特別展についてレポートします。


ひょうご鉄ものがたり

はじめに

鉄っていつ頃からあるのだろう?
鉄ってどうやって作るんだろう?
鉄って何からできてるんだろう?

あなたはそんな素朴な疑問を
持ったことはありませんか?
私もそんなひとりです。

兵庫県立歴史博物館で開催中の
日本古来の製鉄法である「たたら製鉄」に主に焦点を当てた
「ひょうご鉄ものがたり」特別展を見てきました。

たたら製鉄?と思われた方も多いかもしれません。
でも日本刀を知らない方はいないと思います。

日本刀は玉鋼(たまはがね)と呼ばれる
希少で純度の高いさびない鉄で作られています。

玉鋼は現代の先端技術をもってしても
作り出すことは困難で
たたらぶきでなければ作り出せないのだそうです。

中世に発達し、江戸時代に全盛を迎え
明治にヨーロッパの近代技術の前に衰退していき
戦後たたらの火は消えてしまった。

そんなたたら製鉄の技術に触れることができる特別展でした。

必見ビデオ上映

2F展示場入口で約30分間のビデオ上映がエンドレス再生されています。
このビデオは是非とも見て頂きたいです。音量が大きくないことと、映像が古いため最前列でのご視聴をおすすめします。字幕がないので、聞きもらさないよう集中して見ていましたが、30分があっという間に感じるくらい興味深く、貴重な映像でした。(撮影不可)
させてもらえるのならボランティアで字幕入れしたいくらいです。

鉄の原料をどのように採取し、土の釜をどのように作り、どのように鉄が生み出されるのかが、実写映像で見ることができます。伝え聞きではなく、当事者本人の肉声は大変貴重ですね。

この映像に出てくる道具を展示場で現物をみることができます。先にビデオを見てから展示品を見ると、より楽しめると思います。

私は時間が合わずに先に展示をみましたが「これはどうやって使う道具なんだろう?」「これはどういう意味だろう?」と疑問を持ちながら展示品をみて、後でビデオを見て「なるほどそうやって使うのか!」と答え合わせをするという順番もまたおもしろいと思います。

ビデオは聞き取りずらい部分もあったのですが、私の聞き間違いでなければ「村下(むらげ):たたらのリーダー」の日給が「米2升1合」だったと。約3㎏くらいでしょうか。相場もわかりませんのでなんとも言えませんが、この卓越した技術と過酷な重労働に対して安すぎはしまいかと思いました。職人さんの労働環境が気になりました。

絵巻物

常設の展示品は撮影可能ですが、特別展は「撮影不可」です。でも安心してください。1F受付でパンフレットが購入できますので後で復習できます。展示品の中でもひときわ目を引いたのは、たたら製鉄の様子が描かれた絵巻物でした。絵画のように1枚1枚に分かれていない絵巻物は壮大なるワンシートであり、まさに対象の世界を描き出すのにふさわしいのだなと感動しました。長大な絵巻物を展示できるスペースを有しているという点においても博物館はやはり素晴らしい施設だと改めて思いました。


博物館隠れフォトスポット

Xでとてもすてきな景色の写真をアップされている方がいらっしゃって、その方が歴史博物館のガラスの壁面に写り込んだ姫路城を撮られていたのですね。「そんな場所があるんだ!」と、今回そこを見るのも楽しみにしていました。

みつけたわ!ここだわ

ちなみに、この位置から振り返ってもお城は見えません。写り込むことによってまるで一枚の絵画のようにお城を見ることができます。粋な設計ですよね。


キャッスルビューの休憩場

今回は、カフェは人が多かったので入りませんでした。でもご安心ください。カフェに通じる2Fの通路は大きなガラスばりとなっており、座ってお城を見ながら休憩することができます。

今にも雨が降り出しそうです



姫路城(西の丸)

歴史博物館は姫路城に隣接しています。
位置関係と、お城の中を通って博物館へ行く経路はこちらをどうぞ。

私の目的地は毎回博物館ですが、姫路城もセットで楽しんでいます。季節もよくなり観光客の方も多いだろうと思い、今回は「西の丸」をピンポイントで訪れました。あれもこれもだと疲れるので、絞り込んでそこだけ見て帰るのが好みです。

「西の丸」はK兵衛さんがフォトスポットだと言っていたのを覚えていて、一度行って見たいと思ってました。

入場口(チケットを買うところ)を入って「菱の門」をくぐって、左に折れ、階段を上ると「西の丸」です。この階段の坂は、姫をのせた籠を横向きにして担げるように幅が広くとってあるのだそうです。と、よそのガイドさんが言っているのをしれーっと聞いてました。

西の丸より
(人多めでした)
菱の門をくぐってすぐ
三国掘からのアングルも視界が広くて好きでした。


これは「狭間(さま)」と呼ばれる壁にあいた穴です。
敵が入ってきたらここから弓や火縄銃を打つのだそうです。
内側が広く、外側が狭くなっています。


西の丸へ上る坂を「狭間」からのぞいてみたのですが
手前が死角になっていて、壁沿いに入って来られたら
やばくないだろうかと気になりました。


お城の東側を通り、レンガ造りの美術館の横を抜けて博物館に続く道は
人が少なく、鳥のさえずりだけが聞こえ、まるで森林浴のように静かです。



姫路おすすめグルメ



朝にアーモンドトーストを食べたお店は、次回来た時に夜行ってみようと思っていたのですが、夜のお店選びで私のミステイクがあり、急遽夜も行っちゃうことにしました。朝も夜も素敵なお料理で、もう毎回ここがよくなってきました。

旅動画を作ってみようと思ったのですが、むずかしすぎて
グルメ部門だけで力尽きましたが是非ご覧ください。
(※再生するとBGMが流れます)



姫路おすすめお土産

播磨赤穂かん川の生しほみ(お日持ちは約1週間)
もっちりとした薄餅に絹のように滑らかなこし餡は
ほんのり赤穂の名塩のアクセントが効いており
とても美味しいです。
姫路駅構内1Fピオレお土産売り場で買えます。


あとがき

新幹線だと時間は半分、料金は約3倍。いらちな私は新幹線一択だと思っていましたが、在来線はトンネルや防音壁の多い新幹線にはないローカルな景色をみることができて、時間の長さはそんなに気にならないということに今回気が付きました。

「姫路遠くない」と感じるようになりました。
素敵すぎて住みたいくらいです。


いいなと思ったら応援しよう!