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スカイリムプレイ日記~狩人ちゃん~ #31

こちらの続きです


『ホワイトファイアル』


ウィンドヘルム

 拾得した素材や薬品等を売却するため、ウィンドヘルムの商業地区にある錬金術店『ホワイトファイアル』を訪れました。
 珍しいことに我々が店内に入っても、カウンターの従業員は気づかずに会話を続けました。年嵩のハイエルフと若いインペリアルの男性が押し問答をしているようです。
「先生には荷が重すぎます。中に何があるかわからないんだし……」
「私は…私は…とにかく…うっ、ゲホッゲホ」
「ほら、まだ良くなっていないんだ。座っていてください。トニックをもってきますから」

なんだなんだ

「ふん…治してくれるトニックがあるなら、もうとっくに見つけてる…」 
 ぼそりとつぶやいたハイエルフの男性が、やっとこちらに気づきました。
「あぁ、客か」
「はい。あの、なんの話をしていたんですか?」
「単に生きがいの話をしていたまでだ。私は『白き小瓶』の在る所をついに突き止めた。だがこの愛すべきおせっかいが行かせてくれん」

弟子は師匠の体が心配なんやな

「白き小瓶?そんなに大事なものなんですか?」
「私は生涯それを探してきた。そのために暖かなサマーセット島からこの極寒の岬へとはるばる旅をしてきたのだ。店の名前すらそこからつけた…噂を耳にしたことがある者がきてくれるのではと願ってな。そしてようやく確かな情報を手に入れはしたが…八大神はどうやら私をもてあそんでいるようだ。現状から考えて、もう手にすることはかなうまい」
 白き小瓶…そんなにすごいものなんですね。せっかく夢が叶いそうな手前で、重い病に罹ってしまったご様子。気の毒な話です。
「よかったら、私が取って来てあげましょうか?」
「やってくれるのか!?老いぼれに手をかしてくれる人がいるとは嬉しいこ事だ…私はヌレリオン。錬金術師だ」
 ヌレリオンさんによれば、『白き小瓶』はもちろんただの小瓶ではなく、中に入れた液体をどんなものであれ補充するという伝説のアーティファクトなのだそうです。
「私のような錬金術師には、錬金術のもっとも純粋な形だ。無からの創造とはまさに…詩だ」
 恍惚とした表情でそう言いながら、簡単な地図と、不思議な緑色の液体が入った瓶を渡してくれました。
「あれは製作者のクラルミルと共に、西にある見捨てられた洞窟の中に埋葬されている。クラルミルは狡猾な男だった。死後になってもそれは変わらん。錬金術に練達していなければ墓所にはたどり着けん。ついているな、私がその混合物を調合しておいた。持っていけ」

どうやって使うんだろう?

 調合物を受け取ると、弟子のインペリアル男性、クインタス・ナバレさんが戻ってきました。私がヌレリオンさんの使いを引き受けたことで少し安心してくれたようです。
「徒労に終わらなければいいけどな」
「白き小瓶は、存在していると思いますか?」
「私が信じるかどうかは関係ない。ヌレリオンは信じているし、そのためだけに彼は今も生きているのかもしれない」
 クインタスさんは、ヌレリオンさんと働きたい一心でシロディールからわざわざ来たそうです。種別を超えた師弟関係のようですね。「最高の教師ではない」などと毒づきながらも、師匠の体のことも心から心配しているからこそ、無理をしないよう引き留めているのでしょう。

そんなに高名な錬金術師なんですか

見捨てられた洞窟

 地図の通りにやってくると、放置されてしばらく経つ様子の洞窟へたどり着きました。

白骨死体。いつからあるのかしら

 中はドラウグルがうろつく古い墓地です。これもクラルミルの張った布石なのでしょうか。様々な罠を交わし、太古の墓所を進んでいきます。
 アンデッドと化したクラルミルが棺から起き上がり、襲われました。

当然倒す!

 さらに奥へ行くと、突き当りの部屋に古い器がありました。そこにヌレリオンさんからもらった混合物の液体を注いでみます。

違ったらどうしよう

 閉じられていた壁が開きました。どういう仕組みかわかりませんが、隠し扉を開ける仕掛けだったようです。
 中には祭壇があり、『白き小瓶』と思われるものが置いてありましたが、割れています。経年劣化してしまったのか、置かれた時点ですでに割れていたのかわかりませんが、とにかく目的のものには違いないので回収しました。

げと!

 ウインドヘルムに戻り、店舗の二階で談をとっていたヌレリオンさんに小瓶を渡しました。一瞬喜んでくれたようですが、やはりこの割れた瓶では液体を納めることはできないようです。
 あからさまに表情を曇らせ、投げ捨てるように5ゴールドを渡されました。
「さて、すまないが、客の応対をする気分にはなれないんでな。出口はわかっているだろう。」

はぁー?

 たしかに小瓶は完全な状態ではありませんでしたが、代理として危険な場所へ赴いた者に対して、あまりに理不尽な対応です。ジョディスさんと共にプリプリしながら階段を下りていくと、店番をしていたクインタスさんから「どうしたんだ?」と話しかけられました。
 事情を話すと、クインタスさんは「小瓶に傷はついたが、これは報酬に値する仕事だよ。受け取ってくれ」と言って多額の報酬をくれました。

あざーす!

「力添えには感謝しているよ。先生は懐が寂しい時があるのでな…それじゃ、ヌレリオンの世話をするから、失礼するよ。人生最期の日々を、少し楽にしてやりたいんだ」
 いい弟子です。ヌレリオンさんはちょっと極端な人ではありますが、錬金術に対しての情熱は確かなものなのでしょう。
 今回は残念な結果とはなってしまいましたが、一人のハイエルフの生涯をかけた探求に区切りを与えられたと考えれば、意味はあったのではないでしょうか。

 さぁ、明日もまたお仕事です!

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