目標を下降修正するのは金と自己保身のため。
月半ばになって自分の売上目標を急に下降修正した人がいた。
「その売上目標は上長と一緒に、3ヶ月くらい前から決めていたはずでは?」
と思った。月の途中まで仕事をしてみて、売上目標を達成できないと考えたらしい。なるほど。分からない。目標をコロコロ変えるんだったら、そんな目標立てる意味がないんじゃないか。というか、その目標数値はチームで一緒に働いている私にも影響があるのですが、その点は考慮に入れているんでしょうか。
もちろん外部要因によって見込んでいた売上と異なる数字が出ることはある。ただ、それはそれとして目標の数値と実際の数値が異なっているんだったら、それをデータに残しておかないと次の対策が立てられない。
「目標数値を下げたので、今月も目標達成ですね!やったー!」
で終わってしまう。売上について振り返る機会を自ら手放しているので分析ができない。成長しない。こんなことがまかり通っていたら会社の業績も上がらないだろう。
なぜ目標数字を下げたのか。これは残念ながら理由が分かる。金と自己保身のためである。
まず金だ。会社では月の売上目標を達成するとインセンティブが貰えるようになっている。目標達成できれば給料が増える。これはいい。問題は、目標と売上が自己申告制になっている点である。「マジか?」と思うのだけど、そういう運用になっている。
つまり、目標を下降修正するメリットが存在してしまっているのだ。これではキツい目標を立てようとは思わないだろう。こんなことを繰り返していたら、あ「あれ?もともと共有されてた目標売上と違うんだけど?」と絶対なってバツを喰らうのは自分なのに…。
そして自己保身。周りからできないやつと思われたくない気持ちが前面に出ている。これは私も気持ちが分かるだけに少し同情するが、それで目標を下降修正していると「さらに出来ない奴になってしまう」ということに気付くべきかもしれない。
売上目標を立てて、目標と実際の数字を見比べる。その差がどこから生まれたのかを分析して、そこから見えてくるデータを元に仮説を立てて行動する。
この繰り返しこそが仕事ができるようになる道かと思うのだけど、その大元となる目標をぐちゃぐちゃ変えていてはどうしようも無い。
「目標が達成できなくても責めはしない」と上長は言う。しかしそれでも、いとも容易く目標を修正する人がいる。それはもう個人の問題ではなく組織の問題なのかもしれない。組織がルールを定めていないから抜け道を利用する人が現れる。
であれば、適切な目標管理の方法を見直す必要がある。
目標数値は変えないと社内ルールで定める
インセンティブの出し方を目標達成度合いではなく、売上をいくら伸ばせたか(%)にする
目標の振り返り方を体系的にまとめて、守らせる
目標を適切に設定するために、随時見直しを行う
まぁ色々と方法があるはずだ。
正直な話、目の前で「目標数値を下げるわ」なんて言われるとめちゃくちゃモチベーションが下がるのでやめて欲しい。その人には仕事の依頼や相談はできないなって思ってしまう。
少なくとも自分は、目標について誠実に受け止めたいと思う。
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