新品ギターのナット溝が高い問題
ここ数年、新品のギターを買ってローポジションが弾きにくい、という修理の持ち込みが増えました。
実際弾いてみるとFが弾けないほどのキツさ。
原因はどれもネックの反りではなくナットの溝が高すぎる事です。
この問題は安い物から高い物、中国製、国産、アメリカ製など、国も値段も問わず幅広いメーカーで起きていて、結構気になっています。
増えた時期がちょうどコロナが始まったあたりなので流通問題や制作工程など影響があったのかもしれません。
あと成形済みのタスクなどのナットが増えているのも原因かも。ポンと付けて細かい調整はしないで出荷とか…
ナット溝の高さはギターにとってかなり重要で、よく測る12フレットの弦高はブリッジサドルとナット溝の高さが50%ずつ影響しています。
ローポジションにいくとサドル以上の影響力なのでキチンと調整しないと弾けたものではありません。
とりあえず買ったギターのローポジションが異常に弾きにくい場合はナットを疑って下さい。
そしてナット溝の高さ調整はシビアなので自分ではやらずに、買った楽器店に相談してメーカー修理をしてもらうか、対応してもらえない場合は相談してください。