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③○『白獅子夢物語』

♰30 変化。

 白いライオンが近付いてくる。そんな夢を見た気がするけれど、よく覚えていないまま目を覚ました。
 いつものように元気なベルメールさんに世話されて、今日はピンクのドレスを着させられた。
 体調はずいぶんと良くなったから、扉を開けてリビングを出ると、スカイブルーの瞳の騎士。

「ノヴァ! よかった!」

 もう戻って来れたノヴァに感極まって抱き付いた。
 脇に腕を通して、胸に埋まる。逞しい胸だ。
 視線に気付いて顔を上げれば、廊下の扉が開いていて、エリオットさんとエドワードさんがいた。
 こっちを目を見開いて見ていたけど、慌てた様子でエドワードさんが扉を閉じる。

「え!? なに!? そういう関係!?」
「バッ、ちげーだろ! 甘えてるんだよ!」
「オレも甘えられたい!」
「お、おれだって!」

 扉の向こうで騒がしくしている。
 今日はエドワードさんとエリオットさんが護衛担当なんだ。

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