7.落神様の本心

2023年6月8日 19:00

こんにちは
上記の「1.初めまして」の記事を
必ず読んで同意の上で次にお進み下さい
この記事は2から9までの続きものとなります
↑の「1.初めまして」に記事一覧あります

7.落神様の本心

A君の家に思念で辿り着いて
目の前に立ち塞がったのは
全長3m程の真っ黒の瞳と体の蛇神様
舌先をチロチロ出してはいるものの
深い瞳でじっと此方の様子を伺っている

蛇神様までの距離は1mほどしかなく
一っ飛びで首根っこ噛まれたら死に至るだろう
禍々しさとは正反対に思える静かな佇まい
挨拶や断りなんて入れる間もなく
恐怖心の赴くままに持ってた金の帯を叩きつけた！

今から思えば
神様に対して何たる無礼極まりない
この行動が不敬として呪われても文句が言えません…

すると黒かったお姿は白くなり
白い瞳のままじっと微動だにせず
此方を静かに見守っている

その時にまたふと気付いた
人の我欲のせいで囚われて
何百年と閉じ込められて
今は落神様になってしまい
それでも人を傷つけまいと暴れる事もなく
ただひたすらに人の為に尽くして下さって
本来なら憎んでもおかしくない人の存在である私なのに
今回の事に本来なら関係の無い存在だからと
何をされても受け入れて下さったんだ
って事に気がついた

涙がでた
今まさに命の危機に瀕しているのは
命の限りのない筈の存在の自分なのに
それでも人を想うのかと…
神様の想いの深さを垣間見せて貰えた

他に何も出来ない
どうすれば落神様を救えるのかもわからないし
てだてももう無い…
でもせめて人として
して下さった事にお礼を伝えたい

ありったけの心を言葉に乗せて
「ありがとうございます」

言い切った瞬間に
落神様はプラチナに輝き
瞳は金色に光を放ち
後光の輪が背中に生えた

そして天へ昇っていかれました…

何が何だか！？
後からわかったのですが
言霊の中でも感謝の言葉の「ありがとう」は
特別に強い言葉だそうです
そして私が込めた感謝の気持ちが
持っていった黄金の帯では浄化しきれなかった
あと一押しを浄化しきったそうです

落神様になられた方々にはそうなる経過がある
そして私が見て触れてきた事だけに限れば
その原因は全て人側の問題でした
神々は神様をするだけあって優しく
思いやりに長けた方ばかりでした

何千年と人を子育てのように
見守り育てていた存在が
落神様として忌み嫌われ疎まれ祓われる
人側の問題でそれが横行してきたのかと思うと
本当に神様方に申し訳ない気持ちです
落神様も人を愛してくれる存在なんです

そしてこの時はこれで終わったのだと
やり切ったのだと安心しきっていました
そうこの時はまだ落神様がもうお一柱居られるとは
知るよしもなかったのです

7.落神様の本心