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プライバシーマーク (Pマーク)取得の目的

多くの会社が上場や対外的な信頼獲得のために『Pマーク(プライバシーマーク)』を取得します。具体的には入札条件や自社イメージの向上、社内体制の構築といった目的で『Pマーク(プライバシーマーク)』を取得します。

1.   物語

2022年1月、とある会社の全体朝礼では、新年の抱負や今年度の事業計画と併せて2月からPマークの取得に向けて動いていく事が発表されました。

社長:『急だが、とある会社では2月よりPマークの取得に向け体制を整え、運用を開始する!!!』
   『年内に認証取得できるよう動きたまえ!!』

まずPマークとは何なのでしょうか。そしてなぜ急に弊社はPマークを取得することになったのでしょうか。順を追ってこちらに書き記していくことにします。

 

2.   Pマークが必要になった背景

弊社では、Pマーク(プライバシーマーク)を取得することが唐突にきまりました。そもそもPマーク(プライバシーマーク)とはいったいどんなものなのでしょう。Pマーク(プライバシーマーク)とは、簡単に言うと、第三者に認められた、個人情報保護の仕組みを持っている組織の証のようです。

Pマーク(プライバシーマーク)を持っていると個人情報保護の仕組みを持っている組織だということが一目でわかるようですね。

さて、弊社がPマーク(プライバシーマーク)の取得が必要になった背景は大きく2つあります。それぞれその背景をお話します。

1)上場のため

 実は弊社、上場を目指しており、そのために社内の個人情報保護の管理体制を整えていく必要が出てきました。社内の管理体制を作るといってもどのようにすればよいのか全く分かりません。個人情報を扱う上場企業はPマーク(プライバシーマーク)を取得している企業が多いため、Pマーク(プライバシーマーク)の仕組みを用いれば間違いないだろうということになりました。

2)対外的な信頼獲得のため

 次に、Pマーク(プライバシーマーク)は、先ほど述べたように個人情報保護の仕組みを持っている証となります。個人情報保護法をきちんと順守している企業ということで、対外的な信頼の重要な要素の1つになります。皆さんも大きな仕事も任せる相手のことはよく調べますよね?その時にPマークを持っていれば、個人情報の管理に関しては一定の信頼がおける証となります。


3. 一般的な企業がPマーク(プライバシーマーク)を必要とする理由

 続いて、一般的な企業がPマーク(プライバシーマーク)を必要とする理由をご紹介します。

 

1)入札参加条件、入札加点

  「入札参加時」にPマーク(プライバシーマーク)を持っていると加点され、仕事を受注しやすくなるというメリットがありました。各省庁、役所、学校、研究機関などの公的機関との取引などで必要となります。一般的に入札というと建設や土木をイメージされるかもしれませんがシステム開発や印刷、運送など様々な分野でのサービス内容に必要とされます。

また、そもそも入札に参加するための条件としてPマーク(プライバシーマーク)を持っていることを求められることもあります。

2)顧客要求

 取引先からセキュリティ要件のアンケートや監査に来られた経験がある企業は多いのではないでしょうか?実はこのアンケートや監査は、Pマーク(プライバシーマーク)を持っていると免除や簡易化されることがあります。

その他、自社従業員の個人情報を預ける企業として個人情報の管理を要求されることや、BtoCの業務内容を委託するにあたり個人情報の取り扱いが増えるために要求されることがあります。

3)自社のイメージ向上

 近年、個人情報の管理は厳しくなってきています。個人情報の取り扱いについて、欧米に続いて日本でも大企業を中心に利用方法についてきちんと本人に用途を伝えたり、制限をかけたりするような動きが出てきています。そのような状況で個人情報の管理は企業を選ぶ項目の1つにもなってくるのではないでしょうか?ある企業では採用の説明会で小さい会社だけどきちんとしていることをアピールするためにPマーク(プライバシーマーク)を活用していることもあるそうです。

4)社内体制強化

 こちらは先ほどの背景でも触れた内容です。Pマーク(プライバシーマーク)は個人情報を保護するための仕組みであるため、社内体制の整備にはもってこいです。どんなルールを作った方がよいのか、何を管理しなければならないのかもある程度決められていたりします。Pマーク(プライバシーマーク)で要求される内容を基準として構築することで簡単に個人情報保護の社内体制を作ることができます。

5)信頼度の証

 最後に信頼です。今まで見てきた理由すべては何のために必要かというと、相手を信頼していいのかわからないからですよね。信頼して良いか判断がつかないとき、お墨付きがあると心強いです。Pマーク(プライバシーマーク)は個人情報の取り扱いに関してお墨付きをしてくれます。

 

よく誤解を生むため、1点だけ注意です。
Pマーク(プライバシーマーク)はあくまでも、個人情報保護の仕組みを持っているという証なので、
Pマーク(プライバシーマーク)を持っている=個人情報の事故を絶対に発生させないということではありません。世の中に「絶対」はあり得ませんからね!

 

4.まとめ

組織によって理由は異なりますが、どれも組織にとってメリットにつながっていますね。Pマーク(プライバシーマーク)は仕組みを作ること、すなわちルールを作っていくことが必要になります。ここが皆さん悩まれる個所だとは思いますが、実はルールの加減はある程度自分たちで決められます。実際にやってみると思っているほど大変ではないこともあります。

Pマーク(プライバシーマーク)に期待する効果は各組織で異なりますので、自社にあったルール作りができるとよりよい効果を出せるのではないでしょうか。

今回はPマーク(プライバシーマーク)取得の目的、「弊社(とある会社)」の経験を元に話してみましたがいかがでしたでしょうか?

人数や取り扱う情報の種類、取引先、社風など、いろんな組織があると思いますので、それぞれの組織で目的は異なると思いますが、より効果的にPマーク(プライバシーマーク)を活用するためにも、よく考えてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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