Pマーク(プライバシーマーク)取得のメリット
①対取引先などの外部に向けたアピール、②社内意識向上、の大きく分けて2つの要素でメリットがPマーク(プライバシーマーク)にはあります。
現在、多くの企業が信頼獲得、業績アップに繋げるためPマーク(プライバシーマーク)の取得を行っています。
1.物語
Pマーク取得に向けて動き出すことが決まった。
上司:『Pマークを取るみたいだな。でも何のために取るのか、取った後どうやって使えばいいのかとか正直イメージがつかないな。調べてみてもらっても良い?』
Pマークを取得する上で得られる効果は何なのでしょう。メリットやどう活用していけば良いのかを調べてみました。
2.取得のメリットとは
取得することで、会社として良いことは何があるのか?
主に3つのポイントが見つかったので書いていきます。
1)対外的なアピール・信頼の向上
まず、取得することで対外的なアピールができます。ここでいう『アピール』というのは会社として『個人情報保護への取り組みを行い、お預かりした個人情報は安全に取り扱いを行います。』というものです。もちろん、Pマークを取得せずとも取り組み自体をしている企業は多くあります。弊社もその一つです。
しかしながら、実際に口頭だけでお客様に伝えるのと、第三者認証としてマークが付与された状態で伝えるのだと、どちらがお客様は安心に思うでしょうか。もちろん、後者の方が信頼の向上にもつながり、大きなアピールポイントとなるでしょう。
2)受注量の増加
次に、実際に取得した上で仕事の受注量がどう変わるか?という点が気になりますよね。
実際、取引先との取引条件や、官公庁の入札条件の中には、Pマークの取得が条件になっているケースも少なくありません。『Pマークを取得している』という事実だけで、認証取得をしていない同業他社との競争で優位に立てるという点は、大きなビジネスチャンスと捉えることができるでしょう。
3) 個人情報保護法への適合・遵守
最後に、Pマークと個人情報保護法との関連性についてです。
結論から言うと、Pマークと個人情報保護法は異なるものになります。
例として以下のような違いがあります。
【個人情報保護方針の作成について】
(個人情報保護法)
基本方針をつくらなければならない(記載内容は求められていません)
(Pマーク)
要求事項で定められた内容を含む個人情報保護方針をつくらなければならない。また内部向け(従業員向け)と外部向け(社外向け)の両方を作成する必要がある。
【個人情報の取得時】
(個人情報保護法)
本人への利用目的の通知又は公表が必要
(Pマーク)
個人情報保護法で求められている方法+手渡しや入力フォーム等で取得する際は同意したことが分かるエビデンスが必要となる。(同意取得時に公表が必要な項目も決まっています。)
上記のように、似ている部分もありますがPマークで求められている内容は個人情報保護法よりも厳しい内容になっています。個人情報保護法の遵守よりも厳しい内容となるPマークは取得する上でのメリットとしては大きな効果になるでしょう。
4.Pマークの活用方法
先ほど、実際にPマークを取得することでのメリットについて記載しました。
次に、Pマークを取得した後、どのように活用するべきなのか?という点で調べてみました。
1)名刺やHP、会社パンフレットへの掲載による効果
一番多く活用されている方法としてはメリットの部分でも話した、外部へのアピールという点で名刺、HP、会社パンフレットへの掲載での効果です。
名刺の場合、営業に行った際は必ず名刺交換を行うかと思います。その際に名刺にマークを掲載することで、第一印象の段階で取引先にアピールすることが可能です。
HP、パンフレットについても、取引先含め今後取引先になる可能性のある方へのアピールとしては大きな効果となるでしょう。HPのプレスリリースやトピックスで取得や更新状況をお知らせしている企業も少なくありません。
2)従業者への教育
外部へのアピールという点以外での大きな活用法でいうと、教育が挙げられます。
弊社の場合もですが、実際に『うちはPマークのために○○と○○を取り組みとして明日からやってください。』と言われてもイメージが湧かず、行動してもイマイチ何のためにやっているのかが分からないというケースがあります。
そんな時にPマークを上手く利用し管理責任者から従業員へ教育のツールとして使うことで会社全体の個人情報保護に対する意識の底上げに繋がります。
5.まとめ
近年ではコロナウイルスの影響もあり、リモートワークの普及が急速に広まっています。その中で個人情報の保護状況、セキュリティの遵守状況を営業時に確認されるケースも増えてきました。
今回挙げたようにPマーク取得時のメリットはビジネスチャンスの拡大や、組織にとっての成長など数多くあります。ですが、企業にとって何をメリットとして捉えるのかは自由です。一度自社でPマークを取得する上でのメリットを考えて取得に向けて動いてみるのも良いのではないでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。