『ときめきドリームライン』について(GEMS COMPANY)
かわいくて楽しくて美しくて綺麗な、アイドルの曲。サプライズもある。
鑑賞としては、MVを視聴するだけではなくて、4分30秒以上かけて歌詞を見ていくこともしたい、ということで記事を書きます。
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ドリームライン まっすぐ未来へ ここから今
歌詞の始まりから、とにかく美しい。
奇怪なテンションで、”これほど朗々とした歌い出しが他にあるだろうか……”、などと言いたくなります。
使っている言葉は簡潔ですが、明朗に曲が伝わってきます。
まずは曲名にもなっている「ドリームライン」がはっきりと言われます。そして残りの部分で、道のり、行き先、出発点、出発時期、を言っています。
曲の中でも表現としてはシンプルですが、明朗に伝わってくるので、MVの始まりで太陽が昇ってくる場面を見ているような、晴れやかな印象を歌詞からも受けます。
歌詞の一行目から思い浮かべるイメージは、MV冒頭の光景に近いものでしょう。
ねえ それは恋するみたいに
走り出すハートノオト
ドキドキが愛しさで
苦しいくらい
歌い出しの明朗な歌詞から一転して、ここでは一度寄り道をしているように見えます。
始めに「ドリームライン」と言いながらも、「夢」を歌詞に出すことを後回しにして、突然「恋する」ことで例えを始めています。
恋についての例えは次の部分に活きてきて、「夢」をより美しくしています。
ここの歌詞は「恋する」「走り出す」「ドキドキ」など、感情や心との絡みが頻繁です。
特に「ドキドキ」は自分を苦しめてしまうほどで、感情の働きはとても強いみたいです。
歌詞からは他にも、一筋縄ではいかないという印象を受けます。ここでは「愛しさで 苦しい」とあって、他の部分にも「小さくて大きな」などがあります。
一般的に夢が一筋縄ではいかないものだから、歌詞にも表れている、というような気がします。
そう 夢は恋によく似てる
誰よりも近づきたくて
弱気になったり
ツラくても
絶対嫌いになれない
ここの「そう」には、ワクワクさせられます。
説明を受ける前や答えを教えてもらう前のように、何かを知ることができると期待する感じです。
ここで「夢」がはじめて出てきて、一気に「恋」と繋がります。夢と恋が繋がる瞬間は、夢がもつ世界観が広がる瞬間です。
歌詞の中で、先に恋に関係する情報があって、またその情報が美しく表現されています。
そして、夢が恋と似ていることを知るので、恋がもつ美しさが夢の美しさにもなります。
夢は「誰よりも近づきたくて」と言われていて、それには「弱気」や「ツラく」なることがセットになっています。
弱気やツラさはない方がいいですが、あったところで嫌いになることは不可能と言っています。それも「絶対」に。
夢がもつ感情は、相当強いということを伺います。
「ツラく」はカタカナで書かれています。
『ゴールデンスパイス』を見ていると、仮に“辛くても“では、“からくても”と読んで、意味が変わってしまうかもしれない。カタカナで書かれていれば、誰が歌詞を見ても読み方に——
間違いない
これしかないと思えるものに
出会えたことがもう奇跡の
始まりだよ!!
ここの歌詞を見ると、「これでなくちゃダメな」というフレーズが思い浮かびます。
『JAM GEM JUMP!!!』を合わせて視聴したので、貼り付けます。
あとは出会いと「奇跡の始まり」があるので、『オンリー・マイ・フレンド』も挙げます。
ここの歌詞では嬉しいことが2つあります。
1つ目は、「奇跡」とありますけど、踏み入れるきっかけはあまり難しくないと感じることです。
”ジェムカン、ジェムカン、ジェムカン、ジェムカン……”と、言っていれば、はい、奇跡、という感じ。
2つ目は、「始まり」ですから、奇跡は続いてくれます。
今も奇跡、というのが嬉しいです。
ドリームライン まっすぐ未来へ続く今日を(思いっきり)
どこまでも駆け抜けるよ
サビで、先に歌詞で言っていることを改めて繰り返して、「今日を」自分はどうするかを言っています。
「駆け抜けるよ」は、ただ駆けるだけではなくて、最後まで駆け続けるということで、気持ちのいい言葉です。
ドリームライン 夢みることに遠慮しないでトライしたい
行こう! ときめきを信じて
夢をみるかみないか。夢をみるは挑戦で、夢をみないは遠慮。
遠慮は、弱気やツラさから出てくるかもしれませんし、もっと別のものから出るのかもしれませんが、挑戦することを望んでいます。
手放しで、ただ夢をみるだけではなく、信じるもの、頼るものを言っています。
「ときめき」とは何か。
ときめく自分の心、と思います。
あと、「ときめき」は、もう反射的にGEMS COMPANYと変換するので、GEMS COMPANY。
「ハートノオト」も入るかもしれない、とも思っています。
ねえ 同じ気持ちを重ねて
それぞれのハートノオト
キラキラと輝くよ みんなとなら
共通する部分でみんなと繋がって、それでも人それぞれの個性の部分もある、という感じ。「同じ」でも「それぞれ」でもある。
だから、みんなと輝いても、一人一人の輝きはなくならないで、全体と個人の輝きが両立している気がします。
「それぞれのハートノオト」が重なった先に、歌である『ときめきドリームライン』はできた、という気もします。
最初はひとりで願った
小さくて大きな夢
今は違うね
たくさんの仲間と育てる夢
夢を「ひとり」の外から見ると、一人で願っている程度の夢は小さく見えて、夢を「ひとり」の中から見ると、一人で叶えるには大変なくらい夢が大きく見える、というように「小さくて大きな夢」を解釈しています。
ここの歌詞の意味としては、最初は夢をどうすればいいのか分からなくて、夢を小さくて大きいと感じるだけに余裕がなかったけれど、「ひとり」から「たくさんの仲間」へ変化してみると、夢を育てられるだけの余地が生まれるほど状況が変わった、ということだと思います。
無謀かもね、と誰かが言った
けれど ひとつひとつ今へ 繋がったよ
2通りに解釈しています。
無謀で終わる可能性もあったが、途切れることなく今へ繋がっている。
無謀かもねという言葉も、今へ繋がる要素になっている。
ここの歌詞から思い浮かんだのが『ゴールデンスパイス』の「声に出して言える強さ」です。
無謀の可能性があっても今へ繋がっているのは、「強さ」があるからかもしれない。「強さ」はみんなと輝いたことや、仲間と夢を育てることからくるかもしれない。
と、思いました。
ただ、この部分は「強さ」以上に、「声に出して言える」の方に強く共感している気がします。
今に繋がっている「ひとつひとつ」の出来事の中から、その「ひとつ」である「無謀かもね、と誰かが言った」ということを取り出して、話しています。
「無謀かもね、と誰かが言った」とはっきり言えるのは、「声に出して言える」という力があるからで、そうやって声に出している姿も美しくて、可愛くて、素敵に見えます。
何があったのかを、曲を聞くことで具体的に知ることができるのは、貴重というか、重要というか、とにかく価値のあることだと思います。
仮に、ここで出来事が具体的に挙げられないで、”色々な出来事があった”などの言い方をされていたら「声に出して言える」という印象はなかったと思います。
「強さ」が表されていると感じたのも、具体的に出来事が話されているおかげでした。
ここの歌詞は、曲を跨いで「声に出して言える」ことを証明しているようにも見えます。
ドリームライン 大切な点と点を結び(強くね)
どこまでも広がってゆけ
ただの点ではなくて、「大切な点」で、ただ結ぶのではなくて、強く結んで、広がるなら限りなく、どこまでも広がることを希望する。
歌詞の良さと、感情や心が同時に表されていると感じます。
大切とは言っても点は小さいものですが、結ばれると広がりをもつことができる。それはドリームラインのもとだから可能だと思います。
ドリームライン いくつもの努力味方にして飛び出そう
さあ ときめきを響かせ
歌詞の中から、味方になりそうなものを探します。
まず「ハートノオト」
奇跡の始まりになる「これしかないと思えるもの」
信じることで言われている「ときめき」
夢を育てるための「たくさんの仲間」
今へ繋がっている「ひとつひとつ」
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大雑把にしておかないと、歌詞を全部書くことになりそうです。
ここの歌詞にある「いくつもの努力」は味方にできるもので、上に挙げた歌詞は味方にできると思うものです。
そういう訳で、もしかしたら味方にできるものと、努力されてきたものは同義になるかもしれない、と思います。
言いたいこととしては、歌詞からも、本当にがんばっているよなぁ、と感じるということです。
憧れが道案内(こっちだよ)
「憧れ」「道案内」とくると、『メロウ』を挙げたくなります。
ということで、『ときめきドリームライン』と『メロウ』を合わせて視聴してみた感想を……
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メロウでは、GEMS COMPANYは空中を飛ぶ12色の光として表現されていました。
ときめきドリームラインのこの場面では、実際にそこに並んでいて、呼びかけと手招きで迎え入れようとしています。
合わせて視聴すると、ソロ曲と全体曲、それぞれの特徴が見えると思える部分です。それぞれ、エモい。
さらに、みずしーが招く側にいるところも、エモい。
たまに落ち込んじゃう時には(見て)
ここでも『オンリー・マイ・フレンド』が思い浮かびます。
「見て」は、”『オンリー・マイ・フレンド』のMVを見て”、と言っているようにも聞こえます。
2番の始まりを見返します。
『オンリー・マイ・フレンド』に限らず、落ち込む事があればジェムカンを見る、このことが刷り込まれてきます。
心の奥を(キラン☆)
突き抜くヒカリ(ライン)
未来向きに伸びてゆく(どこまでも)
ススメ!!(さあススメ!!)
心の奥を突き抜けるところからきて、未来に伸びていきます。そして「ススメ!!」と言っています。
ただ進むだけの動作ではなく、心が先導して未来へ進んでいるような印象です。
心の底から「ススメ!!」と言っている、という訳で感嘆符2つだと思います。
ドリームライン まっすぐ未来へ続く今日を(思いっきり)
どこまでも駆け抜けるよ
ドリームライン 夢みることに遠慮しないでトライしたい
行こう! ときめきを信じて
『DREAM LINE』が乗せているのはGEMS COMPANYなので、進んでいる未来はGEMS COMPANYの未来。
船に掲げられた名前が『DREAM LINE』で、「ドリームライン」と完全に一致していない理由は、船とドリームラインが完全に一致してはいないからだ、と考えています。
船はドリームラインの形の一つであっても、すべてを表しているわけではなくて、ドリームラインはMV以外のところでは船とは違う形態をしている可能性がある、と思っています。
とにかく可能性に満ちている、というのがこの曲から一番思うことです。
ときめきドリームライン
曲の最初と最後の言葉は「ドリームライン」です。
歌詞に「まっすぐ」とあるドリームラインは、歌詞もまっすぐ突き抜いています。
ドリームラインはこの曲をまっすぐ突き抜いて、「未来向きに伸びてゆく」。ドリームラインに、この曲もしっかり加わっていると感じます。
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曲の感想というか、印象。
「ここから今」と言っているように、『ときめきドリームライン』は何らかの目的地というより、GEMS COMPANYがどこかにたどり着いて振り返ったときに、道中を表しているような曲、と思います。
そして、可能性に満ちた曲。
あとは叫んで終わります。
好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き
すきすきすきすきすきすきすきすきすきすき
スキスキスキスキスキスキスキスキスキスキ
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OhO