2.相場の原理 【「勝たなきゃ誰かの養分・・・」】

今回は相場の原理として、なぜ相場が動くのかということについて、相場心理と相場参加者の売買のタイミングの観点からお話していきます。

前回の記事でお話した通り、相場を動かすものとは相場参加者の心理です。買いたいと思ったから買って、売りたいと思ったから売っているのです。

ということは、相場参加者が売買したいと思うタイミングを把握することができれば、値動きの予想も可能であるということです。では、そのタイミングとはいつなのでしょうか。

結論から言うと、相場参加者が売買したいと思うタイミングとは、相場が上がるか下がるか見当がついた時です。当たり前の話ですが、ロング目線だったら相場が上昇する時、ショート目線だったら相場が下落する時にエントリーしたいですよね。

じゃあ、どうやってその見当をつけるのか。それは、相手が損切りをするタイミングを見極めることです。相手とは自分がロンガーならショーター、自分がショーターならロンガーのことです。ロンガーとは買いポジション(=ロング)を持っている参加者、ショーターとは売りポジション(=ショート)を持っている参加者のことです。

なぜ、相手の損切りが値動きの予想に繋がるのかというと、FXは「ゼロサムゲーム」であるという性質を持っているからです。

ゼロサムのゼロは数字の0、サムは足すという意味です。つまり「足してゼロ」になるということです。

何が足してゼロになるのか。それは相場参加者の損益です。

為替相場はカジノのように胴元がお金を出資して相場を動かしてゲームをするのではありません。出資するのは相場参加者です。例えば、私とあなたでじゃんけんをして、勝ったら相手に1000円を払うというゲームをしたとします。あなたが利益を得るためには、私に勝って1000円を払わせるしかありません。そして、あなたが買った場合、1000円を得たあなたと1000円を失った私という構図が出来上がり、私とあなたの損益を足すと0になります。

ゼロサムゲームにおいては、相手が損をして金を吐き出さなければ自分がお金を得ることができないということです。逆に自分の損失は誰かの利益になるため、まさにカイジの名言である「勝たなきゃ誰かの養分・・・」の通りです。

相場参加者が損をするタイミングというのはいつでしょうか。それは自分のポジションがマイナスになった時ですよね。次回はより実践的な話をします。


※本記事の内容は筆者が投資において有益であるものと確信していますが、その正確性を保証するものではありません。万が一、本記事に記載の内容に従って投資を行い、損害が発生しても筆者は一切の責任を負いません。投資は自己責任でお願いします。



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