「夏色」
ある穏やかな日
風の子をとらえた
てのひらに渦巻く暴れん坊
すぐにでも飛び出しそうな荒々しさ
まるできかん坊のような騒ぎっぷりに
やわらかな視線を向ける私
にちようび
まちの穏やかなひととき
行き交う人々は別世界とともにある
あの人が好きだった季節は何色?
日の光は人の好みに合わせ七変化
再び歩き出した私は風の子を握りつぶす
風の子は私の指の隙間を滑り抜け
親なる大空のもとへ駆けていった
カラカラと夏の音がする
カラカラと笑う声がする
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