ヤフオクで売っている格安バイクは使いものになるのか?その8(免許編 中編)

いよいよ試験本番

 そして予約日当日、少し早めに試験場に到着するとまずは腹ごしらえ。試験場の食堂は学食のような雰囲気ですが、値段はそこそこ普通。安くもないし美味くもない、フツーの食堂です。ここでご飯を食べたり休憩したり、教則本を開いて熱心に勉強している人もいます。私は普通免許を持っているので学科免除です。

 これから門真試験場で飛び込み試験を検討されている方がおられたら、この食堂を利用するのもいいんですが、ちょっと外に出るとラーメン屋さんや牛丼チェーン店、ファミレスなど結構食べるところがありますので、外で食べるという選択肢もアリですよ。

 さて、食事を終えるとまずはコースの下見を行います。検定の前にあらかじめコース内に入って下見をすることができるんです。ただし時間は12時から12時20分までの20分間。コースを試験の順番に歩いてチェックしていくんですが、20分だと2周するのがやっとです。下見が終わるといよいよ試験本番です。

 受験生はまず待機室のような部屋に集められます。その部屋は2面がガラス窓になっていて四輪と二輪の試験コースが一望でき、なかなか眺めの良い部屋です。部屋には4人掛けの長椅子がズラッとならび、壁には試験のコース図やワンポイントアドバイスなどが貼ってあります。天井からはモニターが数台吊り下げられていて、そこには受験科目と名前が表示されるようになっています。

 時間になると試験官が入ってきてこれから行う試験の注意事項を説明し始めました。ちょっと怖そうな感じの試験官から、柔和な雰囲気の人。ちょっと神経質そうで、この試験官には当たりたくないなぁという感じの人まで色々です。

 一通り説明が終わるといよいよ検定コースに移動です。試験官から注意事項を受け、1番手とその次の受験者は肘、膝、胸のプロテクターを装着していよいよ試験開始!大型⇒中型MT⇒中型AT⇒小型MT⇒小型ATの順に試験が進むので必然的に順番は最後の方になります。つまり前の人がどういう風に走って、どんなことをすれば失格になるのか見ることができるのです。試験官は空港の管制室みたいな無線室に陣取り、教習車に繋がった無線で受験生に指示を出します。

 ここで回りを見渡すと、受験生は年齢も性別も様々です。私と同世代か少し上の男性は大概大型二輪を受ける人。おばちゃんは小型AT、若い男性は中型MTが多いです。私のようにいい歳をして小型AT免許を飛び込みで受けようなどというモノ好きはなかなか見当たりません。私はいかにも「大型を飛び込みで受けに来たんやからな。なめんなよ。」という顔で過ごします。すぐにバレるんですけどね。っていうかみんな自分のことで必死なのでそんなことは誰も気にしてません。

 さて、検定ですがまずは大型MTから。さすがに普通自動二輪を持っているだけあって走りはスムーズです。一見、非の打ち所がないように見えますが、コース半分くらい進んだところで、「はい~、減点超過です~。帰ってきてください~。」と無線室から声が聞こえました。「まじか!あんなスムーズに走ってんのに落ちるんか!?」その後、中型MTへと進みますが合格率は5割といったところ。う~ん、不安になってきました。

 そしていよいよ私の順番が回ってきました。イメトレはバッチリ!愛車のスーパーカブで練習もしたし、ここは一発合格を目指していざ!出陣です!まずはスラロームコースを通ります。小型AT免許はスラローム免除なので、あくまでもコース脇を通るだけなので余裕です。この時間を利用して教習車に慣れなくてはいけません。なにしろ一発勝負なのですから。ちなみに教習車はスズキアドレス125です。いままで乗っていた原付スクーターとは比べ物にならないくらいトルクフルで力強い加速です。この時点でかなりビビってます。通過するだけなので当然難なくクリア。
 
 次に通称「一本橋」と呼ばれる狭路走行コース。幅30センチ、高さ5センチ、全長15mの橋の上を5秒以上かけてゆっくり通過するというコースです。いまだにこの一本橋が何の役に立っているのか謎です。受験生を落とすためのトラップとしか思えません。一本橋手前の停止線で一旦停止。目の前には試験官が陣取る無線室の窓が見えます。呼吸を整え発進!「あ、あれ?なんでこんなにフラつくん?あかんやん!あか~~ん」発信して3mも進まないうちに一本橋から脱輪。「はい~。失格です。戻ってきてください~。」そうです。この検定は100点満点からの減点法なのですが、一本橋は脱輪すると即検定中止なのです。開始わずか数分。この日の検定料は無残に消えました。

 



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