ホールドが冷たくなる冬に試したい『クライミング中に指先を温める方法3選』
はじめに
冬になると寒さでクライミングに行くのを躊躇う方も多いと思います。本気でやっているクライマーは「フリクションの良い冬こそがベストシーズン」と言います。かつての私も同様でした。が、年齢を重ねるとどうしても冬の寒さに負けそうになります。
しかし、クライミングはやらないとどんどんレベルが落ちていってしまう「継続は力なり」なスポーツ。ブランクはあまり開けたくないですよね。今回は、そんな皆さんに送る冬の寒さ対策「指先を温めよう」について解説していきます。
スパルタ方式
昔カリフォルニアにいた頃友人に教えてもらった方法です。やり方はシンプルで、雪の中に肘まで突っ込んでそのまま痺れて感覚がなくなるまで放置。それから雪から手を出してしばらくすると、前腕から指先までホカホカしてきます。この状態で登るとどんなにホールドが冷たくても余裕です。
クライミング中にホールドの冷たさが指先に伝わっても前腕から先が常に発熱している状態なので、寒さを感じないというわけです。クライミングジムでしたらアイシングで対応できます。やり方はハードですが、この方法が1番効果的です。
ちなみにお風呂に入る時、まず脛からふくらはぎに冷水を10秒かけて湯船に入ると体の温まり方が変わります。風邪が流行っているこの時期の免疫力アップにもおすすめです!
ゆとり系方式
スパルタ方式よりもやや効果は劣りますが、無いより全然マシという方法です。やり方はチョークバッグにホッカイロを入れるだけです。ホッカイロは開封してから30分後ぐらいが十分に温まりますので、コンビニなどで購入したらその場でチョークバッグに放り込んでおきましょう。クライミングを始める頃にはしっかり温まって快適にクライミングを楽しめます。
しかし、体そのものを温める効果は無いので、あくまで最初のウォームアップ用という感じです。十分にウォームアップが出来れば体が温まってホールドの冷たさもそれほど気にならなくなるので、かえって邪魔になることもあります。その時はチョークバッグから出しておいてもOKです。
野生方式
現在やっている人はあまり居ないかもしれませんが、焼き石をチョークバッグに入れる方法です。手のひらに収まるサイズの丸みを帯びた石をどこかで拾ってきます。クライミングを始める前にその石をストーブの上などで温めます。人肌よりも少し温度が上がれば良いので長時間温めないでください。適度に温まったらそれをチョークバッグに入れてクライミング中に手を温めます。
昔、先輩たちがやっているのを見て真似しました。焼き石は遠赤外線効果でなかなか冷えず、手の温まり方がホッカイロに比べて良い気がします。が、数回やっただけでその後はやらなくなってしまいました。
理由は石を温めるのが面倒な上に、石を温めるためにコンパクトストーブを持っていかなければならず、なるべく余計な重量を増やしたくないクライミング中にあえて重量を増やしてしまうからです。
この方法はクライミングジムでやるといろいろと危険なこともあると思うので、あまりおすすめは出来ませんが、昔から活用されているクライマーの知恵として覚えておくと良いでしょう。
まとめ
今年の冬は例年に戻り寒さも厳しそうです。寒さ対策をしっかり行った上でクライミングを楽んでいきましょう!