ASAI nature climbing プライベートレッスンのご紹介
はじめに
今回はASAI nature climbing プライベートレッスンをご紹介させていただきます。2025年は3月中旬あたりから受付けを開始します。春の活動場所は主に長野県になります。
今年はクライミングジムのスクラップアンドビルド作業の一環でホームページやSNSを全て削除しました。それによって(想定していたことではありますが、、、)一気にオーダーが無くなり「レッスンやめた?」との声もいただいています。が、、、
やめていませんw
そんな中、私の記事に辿り着き、さらにレッスンのお申し込みまでいただいた皆様には感謝が耐えません。本当にありがとうございます。これからも皆様の要望に的確に応えるために精進してまいります。
見えないリスクを見える化する
さて、本題に入ります。私のレッスンは基本的にロープワークです。その理由は、理解が不十分だったり技術を間違えると死に直結することがあるからです。
例えばリードクライミングはカラビナにロープをかける方法さえ学べばすぐにスタート出来ます。しかし、結び忘れや結び間違いがあれば危険です。
よく驚かれますが、結び忘れなどは上級者でも時々やってしまうミスです。
そのようなミスがなぜ起きるのか?ヒューマンエラーをシステム化できていないからです。そしてそのヒューマンエラーには厄介なことに癖があります。何故か?それは人それぞれ考え方が違うからです。
それらの癖を実際に受講生に会って対面でレッスンすることで見える化して、その上で行動心理や、手ぐせ、安全チェックのシステム化など、普段やっている内容では気づきにくい部分までアプローチします。こういう気づきにくいリスクを「見えないリスク」と私は呼んでいます。
そして見えないリスクは、本やYouTubeなどで学習することはとても難しく、また実際に講習会に参加したとしても特に人数の多い講習会では顕在化しにくく、長年クライミングに携わっている方でも実際にレッスンをしてみると、意外に危険な判断をしていたなんてことはよくあります。
団体の講習会の弱点は個々のリスクを炙り出せないことです。これは私自身が講師として何度も参加する中で確信しました。
マルチピッチクライミングでは「見えないリスク」は相当な量に膨れ上がります。それらを1つ1つ分解して習得するのは、自己流ではほぼ不可能に近いでしょう。
クラッククライミングも同様に、リスクが相対的に変化するので、更に見落としやすくなります。
ジャンルは少し違いますが、鎖場が連続するような妙義山などにも同じことが言えます。特に妙義山は一般道として周知されている分、心理的にもリスクヘッジが難しいジャンルです。
秋のレッスン一部紹介
スタートアップレッスンの様子です。こちらのレッスンではお客様の希望するクライミングスタイル、あるいは山行に合わせて、その場でカウンセリングをして内容を決めます。この日は「自然の岩場でリードクライミングをしたい」というご要望でしたので、トップロープクライミング、ビレイ、クリップの練習、習熟度を見てリードクライミング体験という流れになりました。
マルチピッチクライミングが希望でしたら、懸垂下降、マルチピッチクライミングのシステムの練習が主となります。クライミングではありませんが、時々オーダーいただく内容で「登山における安全性を向上させたい」というものがあります。この場合は、懸垂下降、フィックスロープ、3点支持の登り方、などが挙げられます。このようにお客様のオーダーによって内容は大きく変化します。
こちらはマルチピッチクライミングの練習です。こちらのお客様はスタートアップレッスンから始まり、クライミングセンターでのロープワークレッスン数回を経て、マルチピッチクライミングに挑戦しました。マルチピッチクライミングはリスクが高いので、このように数回のスケジュールを組んでのレッスンとなります。
まとめ
私がロープワークレッスンに主軸を置く理由は、間違えると危険ということもありますが、ここ数年の間に仲間を山で失ったことが大きな理由です。
友人は皆、十分な経験を持ったクライマーでした。それなのに亡くなってしまった。このことをよくよく考えて、理由を分析していくと様々なリスクが浮上してきました。故人の名誉のために詳細を書くことは控えますが、私がプライベートレッスンを継続することで少しでも多くのクライマー、登山者の安全性を向上させることができると確信を持っています。
「見えないリスクを見える化する」
皆さんが山を長く楽しめる世界を少しでも広げたい。そのためのお手伝いが出来れば幸いです。