逃げる小鼠に追う仔猫のような

逃げる背中は、無防備ってことはない。
追う側の様子を伺いながら、逃げる逃げる

女性から男性を追う恋は、その女性を幸せにはしないと言うけれど、世間一般でいう成就だけでは満足できず、全く違ったところに解を求めるひともいる。
最初は追うけど、途中で追わせる為に関係をいきなりぶった切ることに快感を覚えるというか…

学生時代の知り合いで、追うを追わせるへ逆転させる瞬間の為に全身全霊を掛けて策を施し、相手がはまると次のひとへ…という女のコがいた。友人ではなく『知り合い』としたのは、友人と呼ぶには微妙な関係だったからである。

「愛の為なら何をしてもいいの!」と嘯[うそぶ]くその女のコの恋に巻き込まれたことがあって、本当に大変だったなぁ…
ターゲットを堕とす為なら、人間だって何だって使えそうなものは後先考えず使う人もいるのだ。(だいぶ生々しいし長くなりそうなので、詳細はそのうちにでも…)
恋事に興味なく生きてそうなおぼこい男の子ばかりが狙われては放り出されて痛々しかった。

彼女がその恋に飽きて次の相手に乗り換えて…諍いの真っ最中の男性達の様子を面白可笑しく語った後、悪びれもせずにこやかに言い放ってくれたなぁ…
「私達、いいお友達になれそうじゃない?」
工エエェェ(´д`)…
無理です。
勝手に自己都合の事故に巻き込んでおいて一緒にせんといてよ〜
時が流れ流れて、忘れかけたこの今なら言える。

そんなのは『愛』ではない。『執着』です。

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