自転車で10分は、歩いて4分半。
今更ですが。
今の住所に引越して2年余。
自転車で10分は歩いて4分半だったのである。
うちの近所には、いわゆるスーパーが4件ほどあるらしい。地図によると。
そのうち徒歩5分圏内に1件、自転車で10分ほどのところに1件。後はちょっと遠いのでよっぽどのことがない限り行くことはない。
徒歩5分の方をAスーパー、自転車で10分の方をBスーパーと呼ぶことにしよう。
歩いて5分のAスーパーは、最寄り駅のすぐ近くで団地のど真ん中。火曜は卵の日で水曜日は肉の日というように、曜日ごとにセールがあったりまとめ買い値引きがあったりと定例イベントがあり常連さんも多く、朝から晩までいつも混んでいる。ただ、お肉やハムなどのパック容量が何でもファミリー向けで大きい。それに値引きしたお惣菜が夜8時には完売してしまうので、いかんせんお仕事で遅くなる私にはちょっと辛い。そして電子マネーの決済が自分で値段打ち込みして店員さんと一緒に確認してからの支払なので、ちょっと面倒なのよね。
自転車で10分のBスーパーは、幹線道路のすぐ近く。駐車場が広く、新商品やTwitterでバズった話題の商品がすぐにどーんと前に出てくる機転のよさ。お惣菜も夜9時過ぎまで買えることも多いし、お刺身やお寿司など鮮魚コーナーの質がよく、行くのが楽しみ。そして宅配物を預かってくれる自動ロッカーもある。電子マネー決済はバーコード読取だけなので楽。
行くならBスーパーかな…でもちょっと自転車で10分は遠いな…と思っていた。
でも、違った。意外に近かったのだ。自転車で10分はなんと歩いて4分半だったのである。
今までのBスーパーへの道のりはこんな感じ。
まず階段でアパート1階の駐輪場へ降りて、みっしり詰まった自転車を横へよせよせして自分の自転車を引っ張り出す。
開錠したらよろよろと出発。通学路を歩く小学生に信号無視を言いとがめられないように、長い信号待ちをしてからの大きい道路へ出てしばらく行くとBスーパーの駐輪場へ到着。そして買い物を済ませたらまた元の道をよろよろ戻る…という流れだった。
それがまさかの4分半。
元はといえば、先日の天気の良さに浮かれて買い忘れた豚肉を買いに行った時だった。買い物袋を忘れて、着ていたコートを風呂敷代わりにして…恥ずかしいのでなるべく人に会わぬよう裏道から帰った。ひっそり…
家に着いた瞬間、ほっとしたと同時にはっ!とした。
次の買い物は、その裏道から行ってみた。足に馴染んだシューズを履いて、鍵を掛け、いそいそと裏の階段から抜けて裏道へ出てぱっと渡ってちょっと行き…さっと曲がると、もうBスーパーの裏に到着である。所要時間は4分半。なんということでしょう!
自転車をよせる必要も信号待ちする必要もない。おお!大発見である。
素晴らしい大発見のお陰でBスーパーへの買い物は増えた…と行きたいところだが、この裏道はなかなかの曲者であった。
この裏道に出る途中に小さな拓けた広場があるのだが、明るいところにあるはずなのに、いろんなお方に出会う。
この間は、上半身裸の男性が軽快な音楽と共に大きめのダンベルで両腕鍛錬真っ最中だった。何度か行き当たったから、たぶんこの方の日課なんだと思う。私が勝手に驚いただけ。でもちょっと心臓によろしくなかった…
今更なんですけどね。