金澤翔子さん・泰子さん親子
書のことはよくわからない私ですが、力強く躍動感に溢れる金澤翔子さんの書は単純にカッコいいと思います
母であり書の師匠でもある泰子さんの佇まいもとても素敵です
成功した人が苦しまなかったとは思いません
想像もできないほどの努力を積み重ねてこられたのだろうと思います
でも、大輪の花を咲かせ、個性を生かし、才能を発揮して活躍する翔子さんと、それを支える泰子さんがあまりにもキラキラして見えて
私たちは生きてちゃいけない、チャンスがあったら死のうとすら思っていました。
などと考える時期があったとは想像もできませんでした
今から35年前、障害者を取り巻く環境も違ったはずです
ネットもなく、障害のある子の親に向けた情報もとても少ない時代だったと思います
ダウン症と告知された30年後、翔子さんは国連でスピーチをします
30年目に「お母様は今日世界一幸せだよ」って思えたのね。だから私、みんなに言っているの。人生何が待ち受けているか分からないって。死のうと思って死ねなかったのに、世界一幸せって思えた瞬間があって、そしてずっと幸せなんですから。
死にたいと思っていた泰子さんが、世界一幸せだと感じられた瞬間でした
そんな泰子さんは今「残して死んでいく」という一番大きな課題に向き合い始めています
障害者の親として、子どもに障害があるとわかったときの絶望からだんだん立ち上がって楽しくなってきて、最後には「残して死んでいく」という大きな課題があるわけです。本当に、とても大きな課題です。
子供が凸凹さんでも、凸凹さんでなくても、死ぬまで子供の幸せを願い続け、心配するのが親かもしれません
今から30年後の世界が、凸凹さんである我が子にとって優しい世界であることを願わずにはいられませんが、環境はえらべません
たとえ世界が凸凹さんに優しくなかったとしても、強く生き抜いていける人になってほしいと願って止みません