こういうシリーズちょっと書きたいというお話
喫茶店の二人
「お待たせしました、アメリカンです」
少し緊張の混じった声音で、俺の前に湯気の立つコーヒーが置かれる。どうも、と頭を下げると、栗色の髪をポニーテールにしたかわいらしい店員さんは、「ごゆっくり」と、にっこりと微笑んでみせた。
と、すみませーん、と他所のテーブルから声がかかり、店員さんは、はーい、とポニーテールを揺らしながらそちらへと向かった。
テーブルに肘をついて、店員さんの姿を見つめる。珍しいポニーテール姿もぐっとくるのだが、私服の上にエプロンをつけて給仕をしている姿がとても新鮮だ。制服の無い店だから、エプロンが制服のようなものだという。かわいい。文芸部室のメイド服姿は見慣れているが、こういう格好もじつによく似合う。たどたどしく注文を伝票に書きつけている姿も、愛くるしくていいじゃないか。あまり見ていると店員さんが恥ずかしがってしまうが、ちっとも目を離すことができない。コーヒーを楽しみつつ、店員さんの働きぶりを見ていると、ちょうど片づけをしているところでたまたま目が合った。すると店員さんは、恥ずかしそうに、ひらひらと小さく手を振ってくれた。そして、俺の席のそばを通る時、
「もう、あんまり見られてると恥ずかしいよ、キョンくん」
と恥ずかしそうに微笑みながらささやくのだった。
いやだって、なあ?
喫茶店でアルバイトする朝比奈さんと、客としているキョン。
こんな感じの喫茶店での二人をシリーズみたいな感じでやりたいですね。